Amazon代引き詐欺「実害」被ったやるせなさ
Yahoo!ニュースで気になる記事があった。Amazon本体ではなく、第三者が販売元の「マーケットプレイス」で「代引き詐欺」が増えているという話題だ。
じつは昨年、僕もこの被害に遭っている。正しくは、僕と僕の両親だが。いざ直面すると、思惑の分からぬ犯人に薄気味悪さをおぼえる。
発覚は「母親」のLINEメッセージから
さかのぼれば、2023年4月。僕はXで、下記のポストをつぶやいた。
不気味だったのだ。商品を購入した(とされる)僕、代金を支払ってしまった親、そして、発送したショップの関係性でもう一人「僕の住所を悪用して、ショップに注文して商品の手続きをした人間」がいると気がついて。
そもそもは、2023年4月に70代の母から送られてきたLINEのメッセージが発端だった。以下、実際のやりとりだ。
実家に代引きで送られてきた商品は、僕はおろか両親すらもまったく興味のない、キャンプ用の折りたたみイスだった。
そもそも当時、実家を離れてすでに10年以上も経過していた。時折、帰ってはいたものの、実家を発送先にして何かを購入する機会も理由もない。
しかし事実、母は実家に訪れた配送業者に、2万2130円の代金を支払ってしまった。のちに尋ねると、母は「いつも配達してくれる人だったから」と、えらくすっとんきょうな理由を明かしていて、脇の甘さにいらだち、ため息をつきたくなるほどだったが…。
ただ、当時のLINE画像を見て分かるとおり「商品等返品したあとにお金が払われていない等電話がかかることもあるのでしょうか?」と、うちの母が怯えているのも伝わるはずだ。
とりわけ、シニア層は(といっても、うちの母に限った話ではあるが…)ネットがらみの“何か”に対するアレルギーがハンパねぇんだなと、改めて痛感せざるをえなかった。
結果「Amazon」から無事に返金
細かなプロセスはおぼろげだが、結論から言ってしまえば、代引きでの支払い分は返ってきた。
ただ、あくまでも2023年4月時点での経験で、現況を追ったわけではないので、その点は留意いただけると。
さて、当時はフォームやメールからの問い合わせでは説明がややこしく、おそらくラチがあかなそうだったので、まず、Amazonの「カスタマーサービス」を検索して、公式アプリ上から以下のプロセスをふんだ。
本来、この時代に即電話なんて、旧態依然とした古典的クレーマーのようで、嫌なのだが…。とはいえ、フォームやメールでは想いを伝えきれなそうだったので、やむなく、直での連絡を試みた。
アカウント確認が済み、さっそく「注文履歴に残ってない商品が手元に届いて、代引きで。 家族が支払っちゃったんですけど、注文してないAmazon発の商品が届いて詐欺かなと思って、不安で電話したんです」と伝えたのは僕だ。
淡々と丁寧に、杓子定規ながらも「ご注文された覚えのない商品が、代引きで届いてしまった状況でございますね」と優しく返してくれる…もとい“返してくださる”スタッフの方の優しさが、心の奥にしみわたる。
まあ、そりゃ余談ながら…。通話時の音声記録をたどると、伝票番号を伝えていた。やはり証拠は必須で、身におぼえのない荷物が届き、怒りのままにゴミ箱へグッシャグシャにしてブン投げたくなっても、ひと呼吸置き、痕跡は残しておくべきだ。
そして、通話はそのままに、次の担当者へと引き継がれる。
清算するにはAmazonへの商品返送も必要で、担当者からは「返金方法は2通りでして、1つがAmazonギフトカード、もう1つが銀行振込みでございます。Amazonギフトカードでございますと、商品戻ってきてからの返金とはなり、1週間から長くても10日程度で、カネコ様のギフトカード残高に直接入る返金方法でございます」と案内された。加えて、銀行振込みであれば、Amazon上での「口座のご登録」が必要だと。
結果、今回は母への返金もあるため、銀行振込みでいわゆる代引き詐欺の決着が付いた。
かくして、ことなきを得た…とは大手を振って言えないが、無事に母への返金も済み、その後は何もない。ひとつ、事後対策としては、配送業者にも「代引きはいっさい利用しないので、自分宛の代引き商品があるなら、受け取り拒否にしてほしい」と連絡した。
振り返ると、いらぬ気苦労を背負って、無駄な手間をかけられたのも立派な被害だ。結論、マジで詐欺業者は滅びればいいと願ってやまない。
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