アメリカ視察記④【食事】勝利の方程式
2023年。日本プロ野球セ・リーグにおいてペナントレースを優勝したのは岡田監督率いる阪神タイガースであった。
勝因は至る所にあるのだが、強力投手陣の存在は外せない。
他のチームの防御率が3点台なのにも関わらず阪神だけが2.66の2点台。四死球も最も少ない。圧倒的な成績を残した。
安定した先発投手陣がゲームを作り、終盤で勝利の方程式を発動しリリーフ陣がゲームを締める。
この安定した投手陣が勝利の下支えをしたわけである。
さて、これを生活に置き換えた時に野球にとっての投手は何にあたるだろうか。
それは食事であろう。
野球は点取りゲームという性質上、投手がいくら失点を少なくしても攻撃で点が取れなくては勝つことはできない。しかし、失点を防がなければ勝ちが遠のくのが野球である。
食事も同じで、食事をしているだけで夢は叶わないが、食事を取らないと行動できないし、食事が気分を上げたり、食事を介して人とコミュニケーションが取れることで次の一手が思い浮かぶこともある。
食べてばっかりではダメだが、食事が行動の下支えをしていることは間違いない。
今回のアメリカ視察。
自分は勝利の方程式を作ることに成功し、それが攻撃(やりたいこと)を下支えし、彩り、満足度を高めてくれた。
満足度の高い時間に食事の支えあり。
以下、勝利の方程式について解説していきたい。
先発 IHOP Breakfast Sampler
今回、朝ごはんを3回食べたのだが、すべてIHOPのBreakfast Samplerを食した。
掌ほどのパンケーキ×2
スクランブルエッグ
焼いたハム×2
カリカリベーコン×2
ウィンナー×2
ハッシュドポテト
コーヒー
みんながイメージするアメリカの朝ごはん全部盛り。
ボリュームはもちろんのこと、味もしっかり。
コーヒーはポットで出てきて2杯半分もある。
「あれ?俺、朝から鍋でも食べたかな?」と勘違いするレベル。
そんなお腹をさすりながら、「今、俺はアメリカを食べている」という感覚になるのがBreakfast Samplerである。
ここで全てを整える
自分はアメリカンダイナーが好きで、ダイナーばかりを撮影した写真集を買ったり、アメリカではお馴染みのHEINZのケチャップとマスタードを購入しホットサンドを作って食すという趣味を持つ。
そんな自分にとっては、食事の主役はここ。
ここがメインディッシュ。
アメリカ西海岸で、ダイナーで、これぞ定番という食事を腹一杯食べながら、1時間ぐらいかけて1日の予定を整理する。
これ以上に充実した時間があるだろうか。
しかも、味もボリュームも超ド級(鍋レベル)なので夕方まで腹がもつ。
というか、食べる気がなくなる。笑
野球にはHQS(ハイクォリティスタート:7回を2失点以内で抑える先発投手)という指標がある。
今年のセ・リーグではDeNA東投手がHQS率が65%でトップなのだが、
IHOPのBreakfast Samplerは言わずもがなのHQS達成率100%である。
だって、うまいんだから。(夕方まで味が残ってる。)
だって、ボリュームすごいんだから。(夕方まで腹がもつ。)
安心して任せられる先発投手により、日中は自分がやりたいことに全振りできるし、
この朝の時点で満足度がマックスになっているので、少々期待外れのことが起こっても大して気にならない。
まさに彼女がいるのに人数合わせで来た男の余裕感。
この先発投手を起用したら、あとは攻撃(やりたいこと)に集中するだけ。
そして、夕方になったらリリーフ陣に任せるだけ。
7回まで仕事をしたIHOPからマウンドを引き継ぐのは、もちろんコイツ。
エンゼルスタジアムである。
8回 エンゼルスタジアムのHOT DOG
夏の甲子園といえば「かちわり氷」
MLBのスタジアムといえば「HOT DOG」で間違いない。
どこにでもありそうなパンにどこにでもありそうな茹でたソーセージを挟む。
この手軽な感じ。
これぞアメリカ。
従業員が雑に挟んで、雑に渡してくる感じ。
これぞアメリカ。
両手にお土産やジュースにHOT DOGなどを持って、座席を探し、
人にぶつからないように座席に座る。
はやる気持ちを抑えて、荷物を簡単に整理し、飲み物を手すりのところにセッティングする。
諸々の準備を整えてから、目の前に広がるボールパークという絶景を見渡しながら思い切りかぶりつくHOT DOG!!
俺はいまMLBを現地で観ている!!
という感動が全身を駆け巡る。
これはナチョスやチキンではダメだ。ベタベタが気になる。
ビールではダメだ。俺は腹が減っている。
前のめりなテンポに合うのはHOT DOGしかない。
3試合観戦して3連投。
しかも初戦は特別料金を払ってバイキングを食べたのだが、結局はホットドッグコーナーを往復しいろんなウィンナーと味付けの組み合わせを楽しむという贅沢三昧。
信じたら起用し続ける。
岡田阪神スタイルをアメリカで実践して圧倒的優位に試合を運ぶ。
8回は安定のリリーフによってゲームの勝利をほぼ手中に収めた。
最後、9回に登場するのはもちろんアメリカンジャンクフードたちである。
9回 日替わりクローザー
ものごとには「準備・実行・後片付け」がある。
後片付けがあるからこそ、次の準備ができて、よりよい実行につながっていく。
野球部員が練習前と練習後にグラウンドを整備するように、
学生が試験前に勉強し、試験返却後に復習するように、
アメリカの夜でもそれは変らない。
朝から動き回り、エンゼルスタジアムで大谷翔平を視察する。
その一日をゆっくり振り返る時間が必要だ。
その手助けをしてくれるのがアメリカ生まれアメリカ育ち(本当のところは知らんけど)のジャンクフードたち。
どいつもこいつも190センチ100㌔の巨体から繰り出されるかのような、
元横浜ベイスターズの大魔神佐々木のような、
剛速球(ボリュームと見た目)と決め球(わかりやすい味)をもっている。
アメリカの夜はこれがないと終われない!!
定番のポテトチップス勢
初日の夜は、どこかの店に入るというよりもドラッグストアで必要なものを買い込み、荷解きをしながらポテチを食べる。
無事にアメリカに着き、初大谷に感動し、スマホの画像をスクロールしながらiPadで明日の予定を考える。
PIZZAとBEER
2日目はサザエさん並みにいろいろあった一日。無事生き残った安堵感が強く、ビールとピザで一日を締める。
あんなこともあった、こんなこともあったとピザを頬張る。
満腹感とともに「これもアリ」と笑い話に変換する。
それにしても、このピザが本当においしくてタートルズ育ちとしてはアメリカでおいしいピザに出会えた夜に乾杯という気分である。
HABIT BURGER GRILL
大谷翔平のリアル二刀流発動で10勝目をあげた最終日。
アナハイムに来るにあたって、空港からウーバーの使い方やバスの使い方、スタジアムでの注意事項にチップの払い方まで色んな情報を学ばせていただいたYouTuberおススメのハンバーガーショップへ向かう。
「今を逃したら、数年後は1億出しても見れないかもしれない」と思って家族を置いてアナハイムまで来たのだが、本当に目の前でリアル二刀流を目撃できるとなると興奮しすぎて気持ちが追いついてない。
オニオンリングを頬張りドリンクバーのジンジャーエールで流し込みながらスマホの画像とノートのメモを振り返る。
あれは現実なのか夢なのか。。。
明日は日本に帰るということもあり、ジャンクフードの王道であるハンバーガーを食してアメリカの夜を締めくくる。
体重防御率0.00
アメリカで食べたものをザっとまとめる
ホットドッグ×7
ピザ
ポテチ×2
Breakfast Sampler×3
ハンバーガーセット
スタバのコーヒー
水×4
ゲーターレード×3
ドーナツとメキシカン
機内食
日本の空港で牛丼×2
なかなかのボリュームなのだが、その一方で
バスケットボール
スケボー
徒歩(毎日かるく2時間以上
昼飯抜き
持参したビタミンC・B・トラネキサム酸の摂取
という過ごし方をしており、帰国後に体重を測ったら変動ゼロ!!
ぜったい太るでおなじみのアメリカでさんざん外食したのに体重防御率0.00を見事達成。
食べることを目的とせず、何かやりたいことがあって、それを支えるための栄養素を摂る。
また、雰囲気を盛り立てるための食文化を楽しむことも大事。
今回はそのバランスがうまくとれたということで大満足の食生活。
先発がしっかりして、途中にいろいろあってもクローザーがキッチリ締める完勝。慣れないビジター3連戦を見事3連勝で飾ることができた。
しっかり食べて今日に全力を尽くす。
そんな、シンプルな真理を学んだアメリカでの日々であった。
ヒーローインタビュー(後日談といろいろな写真)
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