活版印刷のマージナルゾーンの話
先日、イタリアンのお店の名刺とショップカードを活版印刷したいと連絡をいただき納品しました。
#活版印刷 した印刷物を25倍ルーペで覗くと、こんな感じ。最近、ルーペ覗きシリーズのアーカイブを取り始めました。
印刷の版は大きく分けて3種類。
◎鉛の活字を組版した版
◎イラストレータのデータから作る亜鉛凸版
◎イラストレータのデータから作る樹脂凸版
マージナルゾーン
全ての版には縁取りは無いけど、印刷したら縁は濃く見える。これがマージナルゾーンと言われるものになる。マージナルゾーンは凹みを要求されなくても濃い部分が見えます。
https://www.jfpi.or.jp/webyogo/index.php?term=2250
活版印刷の凹凸の話
活版印刷の全盛期、例えば書籍を薄い紙に印刷する場合、凹みがあると次のページが凸凹で文章が読みにくくなるので、版が紙に触れるギリギリに機械を調整を繰り返し行い印刷することが求められます。
凹ますなんて下手くそな印刷工だった。
近年の活版印刷は凹みが活版印刷だと思っている方が多くありますが、これには理由があります。
欧米からきた表現。
欧米には日本より厚い紙が多く、レタープレスと言われるグリーティングカード等が古くからあるため表現としてわざとプレスを強くかけて凹凸の表現をされている。
僕はこれも大好きです。とにかく紙が凹凸が印刷表現としてめちゃくちゃステキやし特別感がある。
どちらが正解とかではなく、どちらもあって良いと思うけど、活字を使う時は凹ますのはNG。鉛の柔らかい活字は潰れてしまいます。床に落すだけで目には見えないけどキズや欠けがでるので、使えなくなります。これは、デザイナーや印刷に関わる人達は知ってていただきたいですね。
現在、 #修美社 が運営している、 #堀川aclab では、活版印刷の体験や受注や、少人数でのワークショップも受付しています。