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【書評】ファクトフルネス
徳力さんによる書評やデザイン界隈で話題のファクトフルネスをようやく読み終えることができました。(2019/1/1 日本語訳版 発売)
後書まで含めるとKindle(スマホ)でも2,400ページ近くある書籍なので読むにはそれなりに時間を確保する必要があると思いますが、それを要してでも、読むべき本なのではないかな?と思いました。
表紙には"データを元に世界を正しく見る習慣"と記載がありますが、この本を読むことで得られるのはどちらかというと、この世の事象を見つめる時にバイアスに左右される事を避ける力です。
その筆頭が、書籍の冒頭にあるチンパンジークイズ。
この世の貧困、地球温暖化、教育問題、医療問題などに関する様々なクイズがここに掲載されていますが、ちなみに僕は13問中なんと1問しか正解できませんでした。これらの問題に回答するのに、専門的な知識は一切必要ない、にも関わらずです..。
それはひとえに、この書籍を読む前まで、如何に自分がこの世の中の事象を見つめる眼差しが偏見に満ちていたか?ということなんだと思います。
そして、それらの偏見を生む人間の本能を分かりやすく10種に分けて、ロズリング氏の体験談も交えて語られるのがこの書籍の内容です。
1.分断本能
2.ネガティブ本能
3.直線本能
4.恐怖本能
5.課題本能
6.パターン化本能
7.宿命本能
8.単純化本能
9.犯人探し本能
10.焦り本能
筆者もどれか?と言われるとパターン化、単純化、そして焦りは日常業務のなかでもやってしまってるなぁ...と思いました。
例えば目の前に事実、事象を把握するためのデータがない場合でも、これらの本能を意識出来ていれば、その時の振る舞いに失敗しない、そのための手法、TIPsがこの本には盛り込まれているのです。
そして、そのスキルは国内外色々な人達とのコミュニケーションの際に必須な、相手を色眼鏡で見ないために必要なスキルだと思います。(色眼鏡を持たない、という点については過去にハヤカワ五味さんがセミナーでも話していたなぁ。
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