【上手い人、の見分け方】

※以前Threadsでご好評頂いたものを微調整した内容です※


音楽だけではなく、何らかのパフォーマンスを行う人の姿を見て「上手いなぁ」と思うポイントって実は共通点があるんです。
それは、「余裕があること」です。


ギターソロを弾いている人の姿を思い浮かべてみて下さい。
「一生懸命手元を見ながら弾いている人」

「ステージを縦横無尽に駆け回りながら、手元のギターをほとんど見ずに弾いている人」
どちらが「上手い」と感じますか?


ダンスを踊っている人を思い浮かべてみて下さい。
「必死になって無心で踊っている人」

「笑顔を振りまいて楽しそうに踊っている人」
どちらが「上手い」と感じますか?


自分は父親の影響で小学3年でギターを弾くようになりました。
当時、父親は毎日のようにエレキギターでベンチャーズの曲を弾いていました。
朝から晩まで、暇さえあればずーっと弾いてました。
父がよく弾いていたのは「キャラバン」という曲でした。
ベンチャーズの中でも最難関と言われる、ギターテクニックを駆使した曲です。
父は毎朝、食卓に広げた朝刊の内容を目で追いながら、手元のギターをほぼ見ずにキャラバンを弾いていました。
朝起きて、その光景を目にした時、思わず「上手いなぁ……」と言ってしまいました。


以前友人からダンスを教わる機会がありました。
それまでダンス未経験だったんですが、何の気なしに会話をしながらダンスのステップをレクチャーしてくれている友人を見て「あ、これは初心者にも出来る簡単な動きなんだな!」と思っていました。
でも、いざ自分でやってみるととてもすぐには出来そうにない、かなり難易度の高いものでした。
数ヶ月かかってようやく形になってきた、と言えるくらいにまで踊れるようになりましたが、最初に友人が見本を見せてくれた時の衝撃は忘れられません。


どんな分野のパフォーマンスでも、「余裕があること」が肝になっていると僕は思います。
余裕がないとお客さんの目を見ることも出来ませんし、アドリブへの対応もできません。
余裕を持てば周りを見ることができ、出演者同士の息も合わせやすくなり、反省点も見つけやすくなり、現場でのふとしたトラブル回避もしやすくなります。

売れている/売れていない、人気がある/ない、は別として、「余裕のあるパフォーマンスができる人」を僕は『プロ』と呼んでいます。

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