ダウン症のある子どものリハビリについて 質問&回答 その2
Q:2020/5/23 13:32 家族 (PT)
練習以外の日常的な座位について質問させて下さい。ご紹介の書籍の中にあるような補助があれば良い姿勢がとれる時期、移動や食事場面、また絵本を見せるといった知的興味を広げる目的の場面、もっと言えば抱っこ紐の中等の場面における座位姿勢管理はどうしていくのが良いでしょうか?良い姿勢で全てを行うのは難しいのですが、そのような場面で不良座位姿勢をとる時間が多いことが気になります。特に食事の場面では困りましたが、アメリカではどうしているのでしょうか?
A(真野Dr):ダウン症児は低緊張です。脳原性発達障害(脳性麻痺)のような不良肢位という考え方はありません。膝の外反(X脚、トンビ座り)には注意するように指導しています。姿勢保持できないのは筋緊張の低下によるものですので、頭尾律に沿って体の中枢から介助すると、筋力、バランス能力がわかります。低緊張が残るうちは、より多くの介助が必要になります、筋緊張が回復すると、介助が少なくなります。Stage2,3の練習をすると介助法がわかるかもしれません。
食事場面に関して、嚥下機能、口唇の取り込み、上肢の使い方、など気になることがあります。介助、補助して座らせて、自分で取り込むのが良いと思います。
なお今回は動作のお話です。実際の生活場面、保育の場面などの情報は、十分ではありません。原本GMSDSには作業療法編もあります。アメリカの情報を知っていらっしゃる方がいれば、ぜひ教えていただきたいですね。
Q:2020/5/23 23:14 発達障害児施設職員
集団の中で遊びとして行える、日常的なリハビリの仕方が知りたいです。
A(真野Dr):ダウン症児は、筋のトーヌスが年齢によって違う事と、7歳以降には一般のお子さんと変わらなくなることをお話ししました。低緊張の時期に大切な練習は、体幹の使い方(腹筋のトーヌスを促通する方法など)、上肢の練習が大切です。バランスをとるための上肢の誓い方を、早い時期におぼえることが、姿勢をよくしたり、表現するために必要です。ぜひ取り入れていただきたいです。
Q:2020/5/28 19:21 支援員 デイサービスの支援員です。
職場や他の知人にこちらのセミナーを紹介してもよろしいでしょうか。
A(真野Dr):「ダウン症児に関して、我々が気付かなかったことがあるんですよ。」というお話です。社会参加が期待されるダウン症児のことは、多くの方が知っておいてほしい話しです。皆様のお仕事の参考になるとよいと思っています。
Q:2020/5/28 20:20 当事者のご家族
歩けるようになってから2年以上たちますが、がに股ヨチヨチ歩きが治りません。自宅で出来ることはありますか?
A(真野Dr):年齢はおいくつでしょうか? 筋力の低下や癖は残っていませんか?
Part2を参照して歩行を洗練させるとよいです。
Foot managementを工夫するとよいでしょう。
参考図書
ウィンダーズ先生のダウン症のある子どものための身体づくりガイド おうちでできる練習BOOK 原著第2版
オープンチャット「小児地域リハ研究会」
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