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【リレー企画】わたしがnoteを書く理由
先日、友達を通じて知り合った、竹鼻さん主催のお花見会にお邪魔してきたところ、参加者の遠山さんというかたからお題をいただいた。
遠山さんの存在はたまたま自由ポータルのおなじ回に掲載されていた「沖縄の名物おばあ」で知った。おお、すてきな文章を書くかただなぁ、という印象。あと、こういうまじめなテーマで載ることもあるんだなぁ、というのは新鮮な驚きだった。よかったらどうぞ。
ちなみにこの回、わたしは焼きそばを煮ていた。なんというかもう、書いているものの差がすごい。
そうそう、この自由ポータルという投稿コーナーは、わたしがライターになったきっかけの場所だったりする。
ここで一昨年末~昨年頭にかけて、3回くらい続けて載ったのが注目されて、クレスタのじきるさんからお声がかかったのでした。ライター志望のかたにはおすすめできるチャレンジの場所ですよ。あっ、余談でした。
ええと、なんの話だっけか。ああ、お題の話でした。
吉玉さんやサカエさんが書いてたリレー企画の続き、ということで。
「みなさんもどうぞ」ってことで、花見に参加していた面々にも各々のお題が出たのでした。わたしは「真面目に考えると、」。
うわぁ、にがてなかんじだなぁ。そんなことを思いつつ、書いてみますよ。
さてさて、よろしくどうぞ。
***
真面目にものごとを考えたことがない。
いや、そう断言できるほどじゃないけども、だいたいふざけて生きてきた。ライターをやっているいまでも、書いている記事はおもしろがメインである。
真面目からはちょっと離れた立ち位置の人生なのだ。あー。いるなー、なんかあのへんにいるなーって具合に真面目のことを見てきたのだ。
「ブログとちがって、noteは真面目だよね」というお声もいただいたことがあるが、正直なところ、真面目に書いている意識はない。
私にとって、このnoteは「自分への言い訳集」の意味合いがつよい。
たとえば、以前「自己肯定感が低くてもいいじゃん」というnoteを書いた。
ありがたいことに、これはけっこう評判がよかった。
でも、これだって出発点は「無理くり自分の自己肯定感を高めて、ポジティブに生きるということがめんどくさい。つらい。いやだ」というところからスタートしている。じゃあ自己肯定感がひくくてなにがわるいの?と開き直って、もっともらしく理由を書き連ねただけだ。
どうだ、それっぽく見えただろう。しれっと「自分を変えるのもめんどうなのでイヤ」と書いた本音の一文は、読み終えたあとにはどっかに行ってしまっただろう。がはははは。だまされたな。
そんなかんじで、自分を正当化する言い訳を山ほど書いているのだ。むろんこれからも書く。
なんでそんなことをするかと言うと、自分に自信がないからだ。
「ああいう人はこうだ」みたいに断言できるひとはすげぇな、と思う。いや、揶揄とかじゃなくてマジで。
ひとを見る目に、自分の能力に確固たる自信があるんだろうなぁ。すごい。わたしには、そんなものはない。
わたしは、「自分」という、ありとあらゆるものに自信がない。
「自分を…信じる…!? きれいごとぬかしてんじゃねーーー!! この世に自分ほど信じられんものがほかにあるかあああっ!」というのは往年の人気マンガ「GS美神」のなかのセリフだけども、まさにその通りだなぁ、と思う。
自分を信じられないなら、いったいなにを信じればいいんだろう。
たとえば「親」だったり「信仰」だったり、いろんなものがあるだろう。ただ、わたしは他者を丸ごとぜんぶ信じるのはリスキーだな、と思ったのだ。
成功も失敗も、「ひとのおかげ」で「ひとのせい」になってしまう。そこに自分はない。それはちょっとこまるのだ。自分の人生だしさ、いちおう。
そこでわたしは「理屈」を信じることにした。
はっきりとした理由があれば、行動の裏付けになるだろう。いや、はっきりとしていなくても、相手がそこに気付かなかったら勝ちだ。なんとなく理(ことわり)があるように見えるだろう。
「やらない人間は、上手くいかない理由を説明する」という言葉がある。まさしくそれだ。徐々に理屈は屁理屈に、ロジックはレトリックに変わってゆく。他人を、そして自分を偽るための。
でも、そんな生き方がわたしには合っている。
真面目に考えると、誠実に自分と向き合うことになるだろう。できない自分。変われない自分。変わろうともしない、クズのような自分。
わたしはいやだ。そんな現実とは向き合いたくない。ぜったいに見ないぞ。
「あー、いるなー」って真面目の姿が見えたら、すすっと向きを変えて1本隣の道を歩くぞ。
自責の念に駆られることなく、ありのままで生きていく。
ひとに迷惑をかけすぎないことと、ほかのひとの考えかたを否定しないことを大切にしていけばいい。
がんばりたいひとは、がんばればいい。それはすごく素敵なことだ。
でもこうやって、自分が楽に世のなかを生きるための考えかたがあったっていい。詭弁だろうが屁理屈だろうが、すこしでも生きやすくなれたのなら、それは人生におけるひとつの正解だ。
「わたしはこうやって自分に言い訳をしてきたよ、そしたらけっこう生きるのが楽になったよ」ってメモをまとめて、ノートに書き連ねてこの場所に置いておくので、まぁもし暇なら見てやってよ。
それが、わたしにとってのnote。
しょせん、わたしが書いたもの。あなたに合うかどうかもわからない。有用でもなんでもない。元々自分用のメモなんだからね。
だから、信じるも信じないも、参考にするも鼻で笑うのも、ぜんぶ好きにしてくれたらいい。価値なんてもんは、読んだあなたが勝手に決めてくれたらいい。
いやいや、真面目に考えると、ほんといい加減なもんだよね。
それがバレちゃうとこまるからさ。だから真面目になんて、ぜっっったいに考えてやらないんだ。へっへーんだ。
リレー企画
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