家の庭でチェアリングした話
私以外の家族がインフルになったので、
家の庭でチェアリングを始めました。
たった15分で凄まじいリフレッシュ効果。
看病する元気を取り戻せました。
まず、「チェアリング」とは?
簡単に言うと、椅子に座ることです。
もっと詳しく言うと↓
私はこの本で知りました。
いとうみゆきさんの『チェアリングはじめます』
おいしいものと心地よい時間が詰まった、
とっても素敵な本です。
さて、チェアリング。
ご存知の方もいらっしゃるでしょうか?
コロナ禍で静かなブームとなったようです。
一人、あるいは二人くらいで
屋外の椅子に座るだけなので、
密になる心配がありません。
路上飲みと違う点は、
チェアリングの心得にあると思います。
大事なことです。
本の中には、
著者のいとうさんがお友達と
家の屋上でチェアリングするお話があります。
我が家に屋上はありませんが、
洗濯物がよく乾く庭はあります。
本を読んだ翌日、
さっそくおうちチェアリングをしました。
チェアリングに必要なのは、
椅子と飲み物とお菓子。
もちろんお酒じゃなくてもいいです。
椅子とお菓子はダイソーで揃いました。
なんと、この椅子は200円。
『チェアリングはじめます』で知りました。
こじんまりして落ち着く椅子です。
お菓子は、二つで100円のコーナーから。
ブラックサンダーの紫いも味と
都こんぶを買いました。どちらも久々。
肝心のお酒はスーパーで入手。
冬の庭で飲むことを考え、
熱いお酒を選んだのが功を奏しました。
いいちこ20度のお湯割りです。これが最高!
12月の夕暮れどき、
コートとマフラーに身を包み、
洗濯物がはためく庭の真ん中で
小さな椅子を開きました。
そこから駆け足で家に戻り、
まだ湯気を立てる焼酎のお湯割りを持ったら、
小さな椅子にそーっと腰かけます。
淡い紺色に染まった空を見上げ、
まずは一口。
まったりと優しい甘さの焼酎が染み渡ります。
最高。
家の庭で空を見ているだけなのに
お湯割りの味が違います。
なんだろ、やけに楽しい。
くもり空でも、
陽が暮れていても、
空を見ていると開放感があります。
お湯割りの熱さが頼もしく、
体の芯からあたたまって、
一人ぼんやりできました。
うちの庭ってこんなに空が広いんだな、とか、
目隠しの木のシルエットかっこいいぞ、とか、
いつも見ている庭のはずなのに
新しい発見がありました。
買ったお菓子はどちらも当たりでした。
紫いもサンダーめっちゃおいしい。
感動で小さな椅子ごと縦揺れしました。
ほっこりした甘さが焼酎とよく合います。
都こんぶは安定ですね。
子どもの頃、一番好きなお菓子でした。
我ながら正気か?と思うほど渋い子どもです。
甘さと塩気と酸っぱさのバランスが絶妙で、
焼酎のお供も立派に勤め上げてくれました。
お前に死角はないのか、都こんぶ。
小学生の頃、
一気に二箱食べたら食べすぎで気持ち悪くなり、
それ以来食べてませんでしたが、
やっぱりおいしいです(何がしたかったんだ)
これからは適量を楽しみたいです。
初めてのチェアリングは
お湯割りを飲み干したところで切り上げ。
外にいたのに身も心もあたたかく、
15分でとてもリフレッシュできました。
ちょうど隣の家の子が帰ってきて、
タッチの差で見られることなく
家に入れました。
「あの子は私がチェアリングしたなんて
思わないだろうな……」と、
謎の犯人みたいなモノローグを思いつき、
いやそりゃ思わねえだろ。と真顔になり、
二杯目のお湯割りは家の中で。
「やっぱり、なんか味が違うなぁ」
夕飯のおかゆを作りながら思いました。
空の下で飲むお酒には
特別なおいしさがありますね。
たとえそれが家から一歩出た庭でも。
チェアリング、
なんだか癒される時間でした。
またおうちチェアリングもしたいし、
ひっそりと静かな場所を見つけたら、
椅子を広げて座ってみたいです。
コーヒーでチェアリングもいいですね。
素敵な本との出会いから
新しい楽しみができました。
最後まで読んでくださってありがとう。
それでは、また。