小説の登場人物とサイゼ飲みしてみた④野菜ピザはゼロカロリー編
「サラダ頼めばカロリーゼロだと思ってる」
「絶対ゼロ」
サイゼで隣に座った女の子たちの会話。
松月「どうしよう、サラダ頼み忘れた」
岬「作者、野菜ピザでしたよ」
「だよね。カロリーゼロ」
「それは判定ガバガバすぎるっすわ。
カロリーは、あります」
「間を取って断言すんな。ゼロだわ」
そんなサイゼ飲み第4回です。
とんでもなく長いので、
「ちょうど巻物が読みたかった」という方以外はお気をつけください。
隣のゼロカロリーガールズの会話から、
さかのぼること30分。
大きな駅の中を歩きながら、
内界の岬に話しかけました。
岬は執筆中の小説の登場人物です。
松月「岬、note毎日更新が180日続きそうなの」
岬「おめでとうございます」
「というわけで、お昼はサイゼにするね」
「どうぞ。昼飲みっすね」
「うん、休みだから赤ワイン飲みたい。
180日続きそうなお祝いとして」
サイゼ飲み、過去3回はこちら。
駅からサイゼに向かいつつ、岬と話します。
松月「180日っていったら、一年の半分だよ?
えっ!? 待って、一年って長いね!?」
岬「今気づきましたか。一年って長いすよ」
「まだ半分か……毎日『よっしゃ、今日も更新できた!』って言ってるよ。これをあともう一巡か」
「やめます?」
「いや、やめない。毎日張り合いがある」
サイゼの扉を開け、通された席に座ります。
岬との会話は心の声です。小説を書く時の感覚と同じ。登場人物の声に耳を澄ませて、文字にする感覚で書いてます。
注文はテーブルのバーコードを読み取り、スマホから。
伝票に番号を書くのも好きでしたが、スマホ注文は便利ですね。
松月「今日は頼んだことないメニューを頼む日って決めたの」
岬「好きにしてください」
「まずは野菜ときのこのピザね。
こないだの若鶏のディアボラ風がおいしかったからずっと気になってた。乗ってる野菜ペーストが同じなんだって。で、赤ワインの小デカンタ」
「グラス二杯分でしたっけ」
「そう。ちょうどいいんだよね。
飲みきれる量なのが嬉しい」
さあ、今日はこのために来ました。
野菜ときのこのピザが熱々で到着。
松月「めっ……ちゃおいしい!えっ、すごい。
これは笑顔になっちゃう」
岬「大人が好きそうな味っすよね。
つうか、これ好きなのは酒飲みっすわ」
「岬の近くの酒飲みもこれ好き?」
「ええ、兄さんが」
「出た、今日の兄さん」
ブラコンの岬は一日三回くらい
兄さんの話をします。あと二回出ます。
松月「野菜ペーストがおいしいのは知ってた。
パンに合うのも知ってた。マッシュルームが入ると、さらにおいしいね」
岬「チーズもいいんすよ」
「それ。充分な量。このオリーブオイルがビッタビタにかかってるの最高だな」
「オリーブオイルとごま油は、どんだけかけてもいいっすからね」
「ごま油はどうだ……?
あぁでも、かかってるとおいしいね」
そんなカロリー高い会話をしてたら、
隣のテーブルから
「サラダ頼めばカロリーゼロだと思ってる」
「絶対ゼロ」が聞こえてきました。
わかる、ゼロ。
私はサラダ頼み忘れたけど、
野菜ペーストをサラダと見なせばゼロ(強気)
松月「ピザと赤ワインはもう幸せ」
岬「作者、酒飲む元気出てきましたね」
「そうだね、真夏の暑さではなくなったから。
サイゼの冷えた赤ワインが心地いい季節になってきた。ほぼぶどうジュース」
「いや、ワインっすよ」
さて、次は人生初の辛味チキン。
松月「おいしい!皮パリッパリで衣サックサク」
岬「そうなんすよ。俺の推しです」
「なんか小学生の時のいい思い出が
よみがえりそうな味してる」
「何がよみがえるんすか」
「よみがえりそうでよみがえらないな。
初めて食べたのに懐かしい味だわ」
「生きてるうちに食べてよかったでしょ」
「うん、食べてよかった。
子どもから大人までみんな好きな味だね。
あと全然辛くない」
「それなんすよ。ネーミング謎なんすわ。まぁ、辛いの好きなら辛味足せばいいだけの話じゃないすか?」
「そうだね、私はこのまま食べる。
辛味足してもおいしいだろうけど、
なんか完成された味だよね」
「結局シンプルが美味いんすよ」
「ね。軟骨もおいしい」
「酒飲みって軟骨好きっすね」
「すぐ酒飲み言うじゃん」
「軟骨好きで酒飲みじゃない人って
俺は会ったことないすよ。
うちの兄さん、焼鳥で一番好きなの軟骨ですし」
「出た、二回目の兄さん」
「カウントやめてください」
「ちなみに私も焼鳥の一位は軟骨かも」
「肉じゃないんすね」
「ねぎまと迷うところではあるよ。
夏海くんって軟骨をアテに何飲むの?」
「ビールか焼酎っすね」
「酒飲みだ」
辛味チキンと野菜ピザを食べ終わる頃、
赤ワインの小デカンタが空きました。
松月「デカンタ飲み終わったし、グラス頼むか、
ドリンクバー頼むか悩みどころだな。
コーヒー飲みたい」
岬「したらドリンクバーでしょ」
「でもさ、サイゼ飲みって言ってんのに、ワインとお冷や以外の液体を一滴でも入れるのってどうなの?」
「何のこだわりなんすか?
あんた以外は誰も気にしませんよ」
「ちょっとコーヒーかワインかは考えどころ」
追加注文について考えつつ、
しばらくこの記事のメモを打ってました。
松月「私、サイゼの赤ワインの味がシンプルに好きなんだよね。赤のハウスワインの味。マグナム頼めばよかったな」
岬「マグナム行くんすか!? 嘘でしょ」
「なんで? 行ったことない?」
「行くわけないでしょ。俺、隣のテーブルの人以外で飲んでるの見たことないっすわ」
「えぇ? マジか。何人で来てた?」
「二人です」
「あー。まぁ、そうか」
「たしかに作者の飲む量思えば、コスパいいなと思いますよ」
「うん。ただ、持ち帰り必須だよね。
1.5ℓは重いな」
「普通のボトルでもいいかもっすね」
なんとなくメニューを開き、
なんとなくドリアのページで手が止まりました。
岬「わかりますよ、作者。せっかくサイゼ来たんならドリア食わねえとっすよね」
松月「そう。でも、ピザ食べたし」
「炭水化物足りてます?」
「岬。一人で一枚ピザ食べて、炭水化物が足りてないなんてことはありえないのよ」
「そうすね。けどドリアっすよ?サイゼのドリアってどこのドリアとも違うんすよ」
「そうなんだよなぁ……」
メニューをめくりました。
サイゼのメニューって
なんでこんなわくわくするんだろう。
松月「まだワイン頼むかどうかも決まってないよ。コーヒー頼むと酔い冷めるしなぁ」
岬「それの何が悪いんすか」
「サイゼ飲みを書くなら酔ってる時にメモ書いてこそ、みたいなとこある」
「そんなとこあります……?」
作者はいつも飲みながら、投稿の土台となるメモを仕上げます。なんかスピード感が文字に乗る気がする(気のせい)
松月「デザートで締めるって手もあるか。
えっ、でも、なんかさぁ、
ドリア諦めてデザート頼むのは悔しくない?」
岬「その悔しさはわかんないっすわ」
「サイゼ来て300円出すなら、
やっぱドリア食べたいのよ」
「作者も相当ドリア好きっすよね」
「メニューでぶどうジュースを『ワイン代わりにどうぞ』って勧めてるのセンス感じる」
「じゃあドリンクバーにします?」
「いや……決めた。
コーヒーは酔い覚めるからワインにする。
よし、注文」
グラスを頼みました。お代わりも赤ワイン。
岬「頼みましたねぇ」
松月「次はマグナムか別の赤ワインボトルだな」
「また来るんすか」
「来る。ここのお店大好きなの。
こんなに店員さんの笑顔がいいサイゼ、
他にないから」
この駅で降りてご飯食べるなら、
お店はサイゼにしようかってくらい好きなお店。
忙しいお店は店員さんの動きがキビキビしていて気持ちいいですね。
キビキビしていてハキハキしてるけど、
ピリピリはまったくしてない。
そんな居心地のいいお店です。
松月「しかし……
いくら野菜ピザがゼロカロリーだったとはいえ」
岬「違いますよ?
まだその理論にしがみついてんすか?」
「ピザのあとのドリアは
さすがにゼロカロリーじゃないな。
しかも焼チーズドリアだよ。夕飯抜こっかな」
「不健康なこと言ってますね」
「とはいえ、餃子の前菜にカレー食べれる人間だから夕飯もたぶん普通に食べるわ。やれやれ」
「なんで他人事みたいなやれやれなんすか。まだ自分でどうにかできますよ」
岬の言う通り、やれやれするにはまだ早いので、この日は野菜中心の夕飯にしました。
結局しっかり食べてます。
さて、待望の焼チーズドリアは
チーズがぐつぐつしてる状態で到着。
最高においしそう。
松月「焼チーズドリアも初めて」
岬「美味いっすよ」
「そっか、岬は全メニュー制覇してるんだっけ。あっ、おいしい!チーズたっぷり」
ドリアの上のチーズの厚みが違います。
焼き目もついてて、食べ応えあるチーズです。
松月「思ってた以上においしい。
けど、私はミラノ風ドリアのが好きかも」
岬「なんでっすか?」
「なんか必要十分だなって思う。いや、チーズが増えてるんだからもちろんおいしいよ? ワインのアテにはちょうどいい濃さ。
でも、味のバランスでいうと、ミラノ風ドリアは研ぎ澄まされてるんだよね。
チーズはあくまでトッピングって感じする」
「それっすよね。黄金バランスなんすよ」
岬が満足げに頷きました。
サイゼオタクの岬は
ミラノ風ドリアに忠誠を誓っています。
岬「作者が一番好きなサイゼメニューって
何です?」
松月「えっ、何だろう。ミラノ風ドリアかな」
「やっぱドリアっすよね」
「待って、赤のハウスワインもかなり好きだわ。あぁでも、二者択一でどっちか選んで、選ばなかった方は一生食べれないってなったら、ミラノ風ドリア選ぶかもしれん」
「いや、そこまで重く考えなくていいっすけど」
「だとしたら野菜ときのこのピザも候補に入ってくるよ。あーでもやっぱドリアかなぁ。岬は?」
「俺はミラノ風ドリアと辛味チキンとイタリアンプリンが三つ巴の戦いを繰り広げた結果、勝つのはミラノ風ドリアでしょうね」
「ドリア強い」
「兄さんはイカ墨パスタって言ってました」
「あっ、それ食べたことない」
「白ワインに合うらしいっすわ」
三回目の今日の兄さん。ノルマ達成です。
松月「なんかリニューアルして口の周りが汚れにくくなったらしいね? 気になる。
あとね、新発見。スプーンだとドリア食べやすい。なんで今までフォークで食べてたんだろ」
岬「取りすぎません?
俺はスプーンだと絶対ヤケドするんで、
あえてフォークなんすけど」
「岬って猫舌?」
「いや? けど、ドリアとかカレーの時だけ
ヤケド率高めっすわ。
スプーン全体ですくいたくなるんすよね」
「それはすくいすぎだわ。半分でいい。
熱々で来るんだから」
「そうすね。頭じゃわかってるんすよ。
体が言うこと聞かないだけっすわ」
そんな食いしん坊な岬には
これからもフォークを使ってほしいものです。
さて、熱いうちに焼チーズドリア完食。
もう、サイゼ来たらドリア食べちゃうんだから逆算して頼まないとって思うのですが、最初は頼む気ないんですよ。
それなのに帰る前になると、お腹がいかなる満腹状態でも入っちゃう。別腹適用ということはドリアはもうデザート(?)
赤ワインを飲みきり、本日の合計はこちら。
赤デカンタ小 200円
野菜ときのこのピザ 400円
辛味チキン 300円
赤グラスワイン 100円
焼チーズミラノ風ドリア 350円
計1,350円
松月「まさか野菜ときのこのピザが
あんなにおいしいとは。野菜ペースト万歳」
岬「また頼みます?」
「絶対頼みたい。本当はピザだけで十分なボリュームだし、充分な満足感なんだよ」
「そうでしょうね」
「サラダ頼んでもよかったな」
「頼んでもゼロカロリーにはなりませんよ?」
野菜ペーストのおいしさに気づいたのは、
マシュマロでオススメしてもらったからです。
いつもありがとうございます。
今までいただいたマシュマロを読むと
更新する元気が湧いてきます。
とても励みになってます。
本日も最後まで読んでくださり、
感謝します。
それでは、また。