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ミニマックス戦略と負けないゲーム、実社会における恋愛のゲーム理論について

私は負けるのが大嫌いな人間である。

特にミクロ経済学を使う場合はそうだ。


☆☆☆


企業は毎年の好不況によって求人の募集人数を変化させている。

当然、新卒の求人を5人出してる年と、2人しか出してない年では、同じ企業(たとえばSONYでも任天堂でも良い)に入社するにも就職試験の難易度は変化する。

この場合、具体的には2.5倍(5/2=2.5)まで難易度は上昇することになる。


社会はどうあっても不公平にできている。

どの年に生まれたかでほんとうは入れる優良企業にも、入りたかった大好きな会社にも、入れたり入れなかったりする。社会はとても不公平なのだ。


マクロ経済学とはそのパイを増やす学問である。国全体(マクロ)を好景気にして応募者全体を増やそう。全体の求人を50万件よりも60万件、70万件と増やしていこう。

不幸になる人を減らそう。究極的には全員に飯を食べさせよう。

という学問である。


それに対してミクロ経済学は不景気で30万件しか今年は求人がない。

その30万件の求人を学生50万人で奪い合う場合の勝ち方を学ぶ学問なのである。

20万人があぶれるなか、上位30万人に入るにはどう立ち回れば良いのか、どう戦えば良いのかを学ぶ学問なのである。


そのため、マクロ経済学とミクロ経済学どちらを使っているかによって、まったく人格が異なる。言説も異なってくる。

自分の利益を最大化させているのか、それとも社会全体の利益を最大化させようとしている人なのか。

経済学者は、誰がどんな言動を喋っているかで、マクロを使っているのかミクロを使っているのかが分かる人たちなのである。


ミクロ経済学とは所詮勝ち方を学ぶ学問に過ぎない。

相手を倒す学問なのだ。

そしてそれぞれの状況、たとえば大学受験、就職活動、出世競争など相手との競争に特化し、その勝ち方だけを専門的に学ぶのがゲーム理論なのである。


ということで、私は負けるのが嫌いだ。大嫌いだ。戦うのであれば勝たねば意味がないという人間である。

だからゲーム理論は一番良く使う学問である。ゲーム理論でよく使うのはミニマックス戦略である。

元々ゲーム理論は数学者が開発した学問なのだが、それほど数式を使わなくても(使ったほうがいいんだけど)、実社会で活用させることはできる。


ここではほぼ数学を使わない、文系でも使いこなせるミニマックス戦略と、損失ゼロの負けないゲームについて説明していきたいと思う。

まずは思考をゲーム理論的な思考法に変質させてしまおう。

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