米国元大統領トランプ氏銃撃事件時に、報道機関が使ったカメラは、どこのメーカーか?
2024年7月13日、米東部ペンシルベニア州バトラーで共和党の党大会中に、同党のドナルド・トランプ前大統領(78)が銃撃された。
犯人は既に特定され、その場で銃殺された(*出典1)
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写真家として気になったのは、この銃撃事件で世界中のメディアに引用された一つの写真である。
耳に銃弾が貫通し、負傷したトランプ氏は、その直後、倒れそうになりつつも、不屈の闘志で拳を天に突き上げた。
アメリカはテロに屈しない!
と言う強い意志を持った表情であった。
ペンシルベニアの党大会に居たAP通信社のカメラマンが、この瞬間を撮影した
日本を含む、世界のマスメディアが引用した写真だ。
これ↓
■銃襲撃直後のトランプ氏
これを撮影したのはAP通信社のカメラマン、エヴァン・ヴッチ氏。
過去、カメラマンの最高権威であるピューリッツァー賞写真部門を受賞した凄腕のカメラマンだ。
彼がこの血だらけになりながら拳を天に突き上げるトランプ氏を撮影したカメラがこちら。
■世界に配信された写真の撮影風景
一瞬、Nikonかな?と思ったら違った。
3枚目の写真を見ると分かる。
ピューリッツァー賞受賞者のエヴァン・ヴッチ氏が報道用に使っているのはSONYのα9Ⅲ。
SONYのα9Ⅲとは、価格comでSONY商品を価格の高い順で見ると、上から2番目。
■ピューリッツァー賞受賞者が使ったカメラ(上から2番目)
ハイアマチュアが使ってるSONYで一番高いカメラ、α1と比較すると、こうなる。
■α1とα9 Ⅲの比較検証
ハイアマチュアがお買い求めするのは左のα1。
5,010万画素。SONYで一番高いカメラ。
プロが報道の現場で使うのが右側。α9Ⅲ。
2,460万画素。
プロ機の画素数はハイアマモデルの半分以下。入門機より少ない。
価格comではよくユーザーが画素数が足りない。
2,000万画素では16年前に発売されたCANONのEOS 5DMarkⅡと同じではないか!
と良く言うけど、いまだにプロの現場では低画素機。
5,010万画素も不用。データ重すぎ。
もっさりしすぎ。
大体5,000万画素もCMOSセンサー、フイルムカメラ時代のフイルムに当たる電子部品、に受光してたら、連射できないじゃんね。
ハイアマが使うα1の連射枚数は秒間30コマ。
表の一番下段。
逆にα9Ⅲの連射枚数は秒間120コマ。
4倍ですよ、4倍。画素数半分以下で連射枚数4倍。
仕事で使うのに画素数なんて邪魔で重たくていらんし、連射できんし、もっさりしすぎてるため、レリーズタイムラグ遅いし、使いにくい。
自分が写真販売するのに使ってるのは1,000万画素機。
600万画素以上使ったことない。
しかし各メーカーのもっとも高いカメラをα9Ⅲと比較したところ、スペックはほぼ同じ。
全部日本メーカー製なのが素晴らしい。
■全メーカーをα9 Ⅲと比較検証
昔っから報道の現場ではNikon機が使われてきた。
なぜなら、AF速度のCANON、精度のNikonだからだ。
報道の現場のように失敗が許されない写真撮影では、AFスピードより精度が求められる。
なのでぱっと見Nikon機だと思ったら、SONY機だった。
SONYのα9ⅢとNikonのフラッグシップモデルZ9で、連射枚数は同じ秒間120コマ。
違いはAF測距点のみ。
α9ⅢのAF測距点が759点。NikonのZ9が493点。
ウチのペンタックス機の測距点が11点w。
普通に、いまは報道の現場で、SONY機も使われている。
P.S.
しかし、不用スペックの画素数以外、よく見るとすべての性能においてCANON機が一番上なの、ほんとおもしろい。
なのに一番安い。
CANONは負けず嫌いな会社。
そしてカタログスペック大好きな会社。
AF精度もカタログスペックにしたらそこも(今後は)がんばる。
そんな会社。
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(おしまい)