写真歴16年が選ぶ一眼レフ・ミラーレスのフルサイズ機おすすめ5選
家の父はフイルムカメラ時代、ニコン党であった。
☆☆☆
それがデジタル一眼レフカメラ時代となり、CANONに乗り換えた。
なんでCANONにしたのかを聞いたら「CANONのほうが立体感があるから」と答えてくれた。
立体感や質感描写は人によって見方が分かれる。
それぞれのメーカーに依って画作りが異なり、これが立体感だよ!と言う、個人個人の主張が激しい。
私は立体感日本一はPANASONICと富士フイルムだと思っているが、それは個人の見解だし、ニコンもDタイプのレンズ(絞りリンクを残した古いレンズ)を装着させ、デジタル一眼レフカメラで撮影すると解像力は劣るが、立体描写はされていると思う。
このようにだ。
ニコン Ai AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)の作例
ニコン Ai AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)は、いまから26年前のフイルムカメラ時代に発売されたズームレンズである。
しかしながら、1枚目の大樹、2枚目の連結バス、3枚目の特に右上のビル群はすべて立体描写されている。
立体感は、人の好みというか、その人が立体的だと認識したものを立体感があると言う。
個人的にはDタイプのNikonのレンズは立体感がある。そう見える。
ちな、このレンズは、いまカメラのキタムラで9,800円程度の廉価な価格で販売されている。
ド・マイナーなレンズのため売れず価格の下落が止まらない。
地域に書店がないとその地域の市民の知能が落ちるという論理性がある。
それは、AmazonなどWeb上の本屋は、本のタイトルを知っていないと購入できないためだ。
書店は本屋に行くと自分のまったく知らない書籍が陳列されている。
芥川竜之介の「一塊の土」を買いに来たのに芥川の上の段の書架に、森鴎外の「舞姫」があり、鴎外に興味を持ち、試しにページをめくってみる。
広がる世界というものだ。
インターネットで本を買う場合は予め知っているタイトルを検索しなければならない。
本屋での新しい世界への出会いなどがない。知能はそこで停止する。
広がる世界へといざなうことがインターネットではない。
検索バーに打ち込んだ書籍タイトル以外知力は瀰漫できない。伸びない。人として発展できない。
交換レンズもそうで、知っていないと、そのレンズ名を検索バーに打ち込めないと、どれほど過去に銘玉があろうと、そのカメラユーザーは検索することができず、発見することがない。
だから過去の銘玉の価格の下落は止まらない。知名度が低いMINOLTAのレンズなどは特にそう。
安いまま放置される。
売上原価(ここで言う原価とは製造原価ではなく、仕入れ値)スレスレで止まる。
話を元に戻す。
家の父はニコン党を辞めてCANON党になった。
CANON党になって一番最初に買ったカメラはCANONのEOS 5D MarkⅡである。
2008年当時28万円するフルサイズ機をいきなり買ったわけだ。
なぜ、ハイアマや往年の写真ユーザーは、APS-C機を買わず、いきなり28万円もするフルサイズ機を買うのか。
最初に言っておくと私はフルサイズをおすすめしない。
写真を撮るならAPS-Cサイズのカメラを勧める。
しかしフイルムカメラから写真を撮っている人はAPS-C機を嫌う。
それはなぜか?フルサイズには主に3つAPS-C機と異なる利点がある。
父はその内の1つを重視しフルサイズを買った。
3つあるフルサイズの特徴、長所。その1つ目は「焦点距離」である。
CANONにしろNikonにしろ(別にSONYでもPENTAXでもいいが)、焦点距離50mmのレンズをカメラに装着すると、フルサイズではそのまま50mmで撮影できる。
しかしCMOSセンサーのセンサーサイズがフルサイズの44.4%の面積しかないAPS-C機に50mmレンズを装着させると、そのレンズの中央部分しか使われず、焦点距離が1.5倍され75mmになってしまう。
人間が目で見ているものと同じ大きさ視野で被写体が写り込むのが50mmレンズ。
これをフルサイズに装着させればそのままの焦点距離50mmのレンズとして運用できる。
同じレンズをAPS-C機のカメラに装着させてしまうと、焦点距離が1.5倍され、75mmになる。
センサーサイズが小さいため、レンズの中央部分しか使われないためだ。
CANONの場合は更に悲惨で、センサーサイズが他社製よりやや小さいため(具体的には、Nikon、SONY、PENTAXのAPS-C機のCMOSセンサーは横23.6mm×縦15.6mmであるのに対し、キヤノンのそれは、横22.3mm×縦14.9mmしかないため、他社製のAPS-C機のほうがキヤノンより1.1倍センサーサイズが大きい、実はCANONのAPS-C機は他メーカーのAPS-C機より描写性能がやや劣る。*出典1)、CANONの場合センサーサイズが小さいことから1.6倍になるため、焦点距離の計算が面倒なのである。
フイルムカメラに慣れたユーザーは50mmレンズを50mmのまま使いたい。
CANONのAPS-C機に50mmレンズを装着させると1.6倍され80mmになってしまう。
広角、標準域でよく使う焦点距離24mm、28mm、35mm、50mmをCANONのAPS-C機で実現しようとするとそれぞれ15mm、17.5mm、21.875mm、31.25mmとなり非常に面倒くさい。
焦点距離21.875mmのレンズとか売っていないし、事実上ピッタリ35mmにすることができず、むずむずする。
ズームレンズを使っててもほんと面倒くさいしイライラする。
フイルムカメラ時代の焦点距離をそのままで使いたい。
だからフイルムカメラのフイルムと同じ面積のCMOSセンサーを搭載したフルサイズのカメラを購入する。
これがフルサイズを買う人の大半の動機である。
家の父もそうだが、フイルムカメラユーザーがいきなりフルサイズ機を買うのはこのためである。
フルサイズを選ぶ2つ目の理由はファインダーにある。
フイルムカメラ時代のファインダーは非常に大きく覗いていて見やすいものであった。
なぜなら、フイルムカメラ時代は、MINOLTAがAFを開発する前までどのメーカーもファインダーを覗き、MFでピント合わせをしていたためである。
フイルムカメラ時代のファインダーと比較してしまうとデジタル一眼レフカメラのファインダーはすべて劣る。
特に見えの広さを表すファインダー倍率においてAPS-C機はフルサイズやフイルムカメラに絶望的に劣るため、フイルムカメラユーザーがわざわざ見づらいファインダーを買うインセンティブ(動機)が見当たらない。
せめて同程度のファインダーを買い求めるため最初からフルサイズになる。
3つ目、みなさんは画像共有サイト、PHOTOHITOやガンレフに行ったことがあるだろうか。
私は欲しいレンズやカメラの作例を見るためによく利用している。
最近だとCCDセンサーを採用し、カメラグランプリ大賞を受賞したPENTAXのK10Dの作例をよくガンレフへ見に行く。
ちなみにPHOTOHITOは写真初心者が画像を共有するサイトであり、いまは過疎っている。
逆にガンレフは写真初心者から脱した人からハイアマまでが投稿するサイトであり、良い写真がよく見つかるし、何より腕の良い写真家の作例を数多く見ることができる。
これより上の画像共有サイトになると閲覧はすべて有料になり(厳密には写真は見れるが画像サイズの大きなものは見れず、購入する必要がある)、有料で写真を販売するサイトとなる。
こっちは写真共有サイトではなく有料の「ストックフォト」サイトと呼ばれる。写真が1枚売れるとその人の腕によって39円から5,500円程度の収益が入る。
これのゲーム理論は昔書いた通り。
ちなみにここら辺のゲームというか作法なのだが、あまりに皆マーケティング上競争優位に立ちたいからなのか、皆で全力で隠すため、少しカミングアウト(自己暴露)すると、実はPHOTOHITO→ガンレフ→ストックフォト市場へと入っていく必要は何らない。
自称コンサルタントなど、他の自営業の市場と同じように、プロカメラマンとは、自己が定義する職業なのだ。
あなたがいまから私は写真家のプロになります!と宣言したら、マナー講師と同じように、その時点で、もうあなたはプロカメラマンである。
写真の初心者がいきなり撮った写真をストックフォト市場で販売しても良いのである。
無料の写真共有サイトでわざわざ腕を磨かなくとも今日からプロになるとプロ宣言をして(プロになると宣言したら、ネット上で私は写真歴5年のプロなんですが~とか言える。みんなやってるw)ストックフォトに大量に写真をアップロードして、売れる写真の傾向分析をし、より市場の好みの写真を撮り続けたほうがPHOTOHITO→ガンレフと無料で写真を提供し続け、プラットフォームを肥えさせるよりずっと金になる。
匿名の自営業者が(プロ投資家とか、プロFXトレーダーとか名乗ってる人とか特に)うさんくさいのはこのためである。
作法としてはいきなりプロになったほうが金になる。覚えておこう。ネットはみんなうさんくさい奴等の集まりなのだ。
そしてこのストックフォト市場において、主に購入するのは企業であり、PANASONICの新型ミラーレス機の紹介サイトの写真作例にストックフォトで購入したCANONのEOS 7D MarkⅡの写真が使われていて、カメラユーザーから、これPANASONICのカメラで撮った写真じゃないでしょ。CANONで撮った写真をなぜPANASONICの新型機の作例として上げちゃってるの?と、ハイアマにExifデータを晒され批判され、削除されたのは記憶に新しい(*出典2)。
写真販売のストックフォト市場において、日本でのトップシェアはPIXTA(ピクスタ)であり、他にAdobe Stockなど国内に10社ほどがある。ちなみに私はこういうストックフォト市場の手数料の高さが大嫌いなため、また、複数のストックフォトサイトに同じ写真を上げるのが面倒なため、写真の販売はここ(note)でやっている。
noteは文章だけでなく、イラストや画像や漫画や映像も販売できるし、何より、徴収される手数料が安い。
話が逸れたので元に戻す。
みなさんは写真共有サイトの作例を見てこれはフルサイズで撮った写真。これはAPS-C機で撮った写真と見分けが付くだろうか。
付きませんよね。分かるはずがない。
CMOSセンサーのサイズが大きかろうと小さかろうと、パット見どのセンサーで撮った写真なのかなんてプロですら分からない。
ただ一つの条件を除いて。それは自分がフルサイズで撮った写真をパソコンに入れ、4Kディスプレイ以上の液晶モニターで全画面表示させたとき。
4Kか8K(ディスプレイの横幅に4,000個か8,000個のドット、要は、微細なランプ。がある高解像度ディスプレイ)で、全画面表示すれば、APS-C機とフルサイズの画像の差ははっきりと分かる。
これを求めないのであればAPS-Cでもマイクロフォーサーズでもフルサイズでも全部画質は同じである。
解像力も、たとえば、画素数が2,200万画素であれば、APS-C機でもフルサイズでも解像度は同じである。
解像力は画素数に依存するのである。
高解像度ディスプレイで全画面表示するかしないか。
これがフルサイズを買うか買わないかの訴求ポイントとなる。
ほとんどの人はスマホも含めて4Kなどの高解像度ディスプレイを保有していないため、フルサイズで撮ろうがAPS-Cサイズで撮ろうが画質は同じであり、見分けは付かない。
よって写真歴が16年もある自分は高価なフルサイズよりAPS-Cサイズのカメラをおすすめする。
わざわざ高価で重たくてレンズの価格も異常に高い、フルサイズを無理して買うべきではない。
しかし、だ。
一度あの階調の深さ、色の深みのコクを見てしまうと、どうしてもAPS-C機に戻れなくなるのも事実である。
フルサイズとAPS-Cサイズのセンサーサイズは2.25倍面積が異なる。圧倒的に色の深みにおいて、全画面表示で比較すれば、たとえ2Kのディスプレイであっても差が歴然と確認出来る。
よってどうしてもフルサイズのカメラを購入したいとい人のために、おすすめのフルサイズ機5選を紹介しておく。
それがこちらだ。
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