口癖

仕事で、契約書類に必要な資料をまとめようとデスクの上で作業していたところ
ふとした拍子で手に持っていた束の資料を床にばさーっと落ちてしまった。

「あうち!」

脊髄反射のごとくスピードで、無意識に言葉がもれた。
正味、全然痛くはない。紙数十枚、まったく重くもないし、足にすらあたってない。

でも出てしまった、あうち。
隣のデスクの人に聞こえたかな、、?
「あうちって(笑)外国気取りかよ」とか思われちゃうかもな、あぁやっちまった。
下に落ちた紙を拾いながら、湧き出てきた恥ずかしさと戦っていた。

その時、あうちが僕の口癖だということに気が付いた。
事あるごとに使用する、頻度の高いという意味での口癖ではなく、自然と使ってしまうという意味での口癖。

そう思い返すと、ちょっと物が当たったとき、今回のように物を落とした時に出てしまっている気がする。

こうなったきっかけははっきりと覚えている。
それは小学校3年生くらいの年齢だと思うが、同級生の1人で急に「あうち」を使い始めたやつがいたのだ
まだ英語を習っていない当時の我ら他の同級生たちは、その新鮮な言葉と勢いのある語感が癖になりすぐにクラス中で流行の言葉となった。
ただ「あうち!」と言いたくて、全然痛くないのに何かあれば「あうち!」と言っていたつけが今20年弱の年月を経て回ってきたみたいだ。
あうち!

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