Lv.10 グレープフルーツは都会の味
転校生が来た、横浜の学校から田舎へ何故...
ヒソヒソ...父親がコチラの生まれみたい
一年間...厳密には10ヶ月の間だけ、こちらて過ごすらしい
母親が入院するため、田舎の実家を頼ったのだと
そんな彼はひょうきんものだった
知らない(であろう)土地で、知らない人に囲まれて生活していく悲壮感や不安感等微塵もなく
「よろしくベイベー、俺っちに近づくと火傷するぜェ~」
と舌をぺろっと出しながら明るくおどけていた
今まで出会った事がないニュータイプな彼は静まり返った教室の時間をも止める...
学校が終わり、同じ方角に帰る三人
「ちょっと家、寄ってかない?」
転校生の誘いはスマート
少し坂道を登った先に大きな御屋敷がある
「いらっしゃい」
出迎えたのは パパ だ
「よく来てくれたね」
「おじゃまします」
ハモリを決めて中へ突入
テレビには何故かゲームが映っていた
「あ、ごめんごめん、帰ってくるまで遊ぼうと思って...でも5面までしか行けなかったよ、ハハ」
笑っている意味もわからず、無視した感じになったが、お構い無し...(多分彼は父親似だったんだなと今頃気付く)
青い石を所定の位置まで運ぶだけ、パズル要素が強く、どちらかといえば大人向け
1面から始めて、鬼門の5面でつまずく...
頭を使うゲームは、不得手かもしれない...
おやつにはグレープフルーツ、そのままでは酸っぱいが、砂糖を少し振りかけると甘み、旨みが滲み出る
お洒落だな...都会って凄いな
よく分からない感想を我が家で話す僕は滑っていなかったかな(今頃になり不安が過ぎる)
Lv.10 フラッピー