この医学書・看護書がすごい!2022【南山堂】
本日は南山堂です。
1901年創業で今年創業121年目を迎えました。昨年末にリニューアルデザインされた月刊誌『治療』と『薬局』。『治療』はPOPな色合い、『薬局』はネオンカラーがメインでとても雑誌の棚で目をひきます。
書籍でも『子どものくすり便利帳』や『とことん極める!腎盂腎炎』など、おっ?となるデザインの表紙が目立ちました。特に『子どものくすり便利帳』はサイズ感もとても可愛いです。
さて、南山堂営業担当イチオシはこちら!
『小児科医・かかりつけ医に知ってほしい発達障害のこと』
まずは営業担当の推しポイントをどうぞ!
小児科の外来に診察にきた親御さんから、発達についての相談を受けたことはありませんか?
もしくはかかりつけ医で通院されているお子さんの様子がちょっと気に掛かる。それを親御さんは把握しているのか、それとも把握しつつも相談ができずにいるのか。その際、医師の方からどんな声をかけたらいいのか。
乳児検診の際、発達障害についてなにを診るべきなのか。
どちらにしても発達障害に関して、きちんとした知識が必要です。この本は発達障害の定義や分類、健診で注目したいポイント、そして専門医への紹介やその後のフォローについて、しっかりとしたエビデンスを交えてわかりやすく解説しています。
しかも各項目の最後には事例紹介がされていて、具体的な声かけの仕方や会話が再現されているので、実際の診療においてすぐに実践できる内容となっております。
知りたいことが詰まったこの本を、どうぞ日常の診療にお役立てください。
そして売り場担当のイチオシはこちら!
『お母さんを診よう
プライマリ・ケアのためのエビデンスと経験に基づいた女性診療 改訂2版』
南山堂も選書に悩んだ出版社のひとつなのですが、今年のすごいはやはりこちらでしょう。
『お母さんを診よう』。タイトルからしてインパクトがあります。そしてこのお母さんというのは広義なのです。
初版発売から7年。その間に女性をとりまく状況は様々な面で変わりました。だからこそこの改訂版は意味があることだと思います。
診療にあたって気をつけたい項目には、更年期のトラブル、骨粗鬆症、低用量ピルなどが追加されました。そして社会的な環境に目を向けるためにはの項目には、貧困、LGBTQsなど、最新の社会情勢が追加されています。
広義の意味でのお母さんと前置いたように、この本が指す『お母さん』は実際に子どもがいる、もしくは妊娠した母親だけではなく、これからお母さんになるひとも含みます。加えてお母さんのまわりのひとにも着目。
お母さんをとりまく、パートナー・子ども・同僚・友人などをいかに支えるか、それらを含めての女性の健康問題と診察の仕方がレクチャーされ、まさに『お母さんを診よう』というタイトルにふさわしい内容となっています。様々な視点からの『お母さん』。それがこの本の大きな特徴と言えるでしょう。
ところで私はこのnoteの紹介文を書くにあたって、実際に本文を読んだり、出版社のサイトの解説をチェックしたりするのですが、この『お母さんを診よう』にはある書評がつけられていました。その書評がわかりやすくて面白い。ポイントを押さえているし、ところどころでクスッとなる遊び心もある。
それもそのはず、書評を書かれていたのはあの國松先生でした。納得です。公式サイトの紹介ページで書評が読めますので、ぜひチェックしてみてください。
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