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この医学書・看護書がすごい!2022【診断と治療社】
※『この医学書・看護書がすごい!』って何?という方は、まずはこちらをお読みください。
※とにかく推し本を知って欲しい!その一心のみで作成しております。医書担当歴5年となりましたが、相変わらず専門知識に乏しいところは多々ございますので、各出版社の公式サイトにて補完をお願いします。
本日は今年初参加の『診断と治療社』です。
なんと2014年に創業100年を迎え、大正、昭和、平成、令和と四つの元号を渡り続いている歴史ある医学出版社です。特に「診断と治療」は大正時代に発刊され、臨床医学誌として古い歴史を持っているそうです(大正時代は今の雑誌とは違い月毎に発刊されてはおらず、見た目は辞書なみに分厚い書籍でした)
さて、診断と治療社営業担当イチオシはこちら!
『マスト&ベスト/ミニマム フローチャートで学ぶ!
小児感染症診療マスト&ベスト』
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まずは営業担当の推しポイントをどうぞ!
・小児感染症の書籍で,フローチャートがメインとなっているものは,類書ではほとんどありません.
・よくある疾患別の章立てではなく,症候に対しての考え方と問題解決までをフローチャートでまとめました.
・カラー図表で視覚的に理解できる仕様です.
・本書内のフローチャートをオンラインでも見られる特典付き.
・基本(マスト)を繰り返し,最適解(ベスト)を求める,「マスト&ベスト」シリーズの第1弾.
今年の夏、当店に國松先生が来店されてオススメ本をその場で選書してもらう『國松先生がジュンク堂にやってきた!ヤァヤァヤァ』という企画をしたのですが、その際に小児感染症の本が今熱い!と取り上げた中の一冊がこちらです。
営業担当が推しているようにこの本の一番のポイントは『フローチャート』がメインになっているというところですね。
加えて、知りたい項目をすぐに見つけることができる構成の目次、そして本書のマエセツではフローチャートをどう活用すればいいのか、ポイントが説明されているので、わかりやすくすぐに実践できる!いいところづくめです。
まえがきで大竹先生が、上司であり上司である笠井先生から「相談しなくてもいいように、誰が見ても理解できる診療フローチャートを100個つくれ」と指示されたところから、途方もない旅が始まったと書かれています。
そしてそれから二年、新型コロナ感染症が猛威を振るっている中、その途方のない旅の記録が刻まれて完成したこの本は、まさにすさまじいまでの本気と熱が詰まった一冊と言えるでしょう。
必要な方の手に、ぜひ届いて欲しい本です。
さて、売り場担当のイチオシはこちら!
『マスト&ベスト/ミニマム 面接から組み立てる!
向精神薬処方ストラテジー マスト&ベスト』
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小児感染症が「マスト&ベスト/ミニマムシリーズ」の第1弾だったんですが、こちらは第3弾!
このシリーズ、表紙デザインがいいんですよね。タイトル字のエメラルドグリーンとピンク。医書にはちょっとない組み合わせだと思います。特徴的なフォントも記憶に残るのではないでしょうか。
そしてこの本のポイントは帯にも書かれているように『戦略なくして治療なし』です。
精神科医の診療は、目の前の患者さんからの訴えが主軸となるので、ひとりにあてる時間が長くなりがちです。でも、診てもらいたいという患者さんの数は年々多くなっている……。
ひとりでも多くの方を診てあげたいのに時間が足りない、そんなジレンマに陥っている先生方も少なくないと思います。
それを助けるために、いかに面接から向精神薬処方を組み立てるか、ポイントとピットフォールをこの本ではコンパクトにまとめてあります。コンパクトにまとめてあるということは忙しい臨床でも活用できるということです。
なにより、精神科の診療は他の診療科と違い、患者さんからの情報収集が一筋縄ではいかないことも多いのではないでしょうか。では、どうすればいいのか。そのコツが『第一章の総論 面接・診断と治療の流れ』でわかりやすくまとめられています。
今から精神科になろうとしている研修医はもちろん、現在精神科で診療している医師の方、向精神薬を扱うことが多い薬剤師の方にも読んで欲しい一冊です。