「ガヤトリ・スピヴァクとの対話」におけるひとつの問いについて
2008年に作品社から出版された、竹村和子編著 『ジェンダー研究のフロンティア5 欲望・暴力のレジーム 揺らぐ表象/格闘する理論』の中に、「ガヤトリ・スピヴァクとの対話」が収録されている。そこで竹村和子は以下のようにスピヴァクに問うている。
「最後に一つ、個人的な短い問いをさせてください。しかしこれがわたしの最大の関心事でもあるのです。[略]政治と文学、マルクス主義と脱構築はそれほど容易く調停できるものではありませんし、両者を繋ごうとする試みは自己崩壊をもたらしがちです。