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曼荼羅 vol.9
曼荼羅の表現方法ー色と形
曼荼羅と円
聖なる世界を象徴するのが曼荼羅である。
その基本となる図形と構造には重要な意味が秘められている。
曼荼羅は図形的に見て、概ね円と正方形が中心となって構成されている。
円形は、円満という言葉からも知られるように、図形の中で最も完全な形である。
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マンダラ(mandala)という梵語も、形容詞として使用されるときは「円い(まるい)」という意味を持つ。
円形は、二つのものを象徴的に表現している。
①インド・チベットの曼荼羅では、円形はしばしば仏塔を表している。
狭義には仏陀釈尊の遺骨を納める一種の供養塔である。普遍的に考えると聖なる世界そのもの象徴した存在と理解することができる。
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②日本の曼荼羅のうち、金剛界曼荼羅を代用とする曼荼羅に認められる特色として円形は、満月を表している。
清らかな満月を瞑想する修行法が密教にあることも無関係ではない。
聖なる世界を象徴するには、夜空を照らし、人びとを清涼にしてくれる月が用いられたのであろう。
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