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『忘れる読書』からの驚きと学び

落合陽一さんの『忘れる読書』は落ちるための面接と同じ


「落としてもらうために行く」という面接の謎

「面接は落としてもらうために行くんでしょ?」
当然のようにそう話す「かやこさん」は、駐妻であり二児の母。
Podcastで三つの番組をもち、元株式会社COTENの広報担当だった女性です。

この発言は、ポッドキャスト『誤り続けるオンナたち』の「#64 自己PRの誤り【後編】」中で話していた内容です。
ふつう、自己PRと聞いて、面接の話題に触れたとき、「いかにして自分の良いところをPRするか」という点にフォーカスすると思いますよね。

ところが、この「かやこさん」は、
「いやいや、外から見て、その会社のすべてを知ることは不可能じゃないですか。ならば、自分のことを知ってもらったうえで、『こいつはウチの会社には合わないな』と判断してもらった方が良いじゃない」
そのように話した内容には、説得力があり、「なんでその視点にならなかったのだろう!?」という気持ちにさせられました。

さらに、
「そうしたら、無理して合わない会社に入って、無駄な時間を過ごさなくて済むんですよ。そんないいことないじゃない」
なんて、前向きな考え方なんだ!!
そう、わたしは思ったのです。

「かやこさん」が身を置いている駐妻とは、
パートナーが海外赴任や留学に帯同する女性をさす通俗的な呼び名です。
多くの場合は、仕事をやめて、配偶者として帯同することが多いようです。
わたしがいつも愛聴している『誤り続けるオンナたち』でも、「駐妻の誤り」として話している回もあるのですが、この、駐妻について一人語りで話しているのが『日々、駐妻。』というPodcastです。

ここでは、大変興味深い、「面接について」の視点に似通った、前向きでありながら感心させられる意見を多数聞くことができます。
とってもおススメです。

『忘れてもいい』という読書

これと、同じようなことが書かれていると思ったのが、落合陽一さんが書かれた『忘れる読書』です。

覚えていないといけない。
そう考えることが常識だと思っていた読書に、革命的な意見を述べていると思いました。
どんなことをして、忘れないようにするか、そればかりを考えていました。
読書ノートをつけ、メモをして、スマホに入れて、記憶して……

「そのような努力などする必要がない」
「自然と忘れて言って、その中でも残ったものが、じぶんにとってひつような知識となる」

こうした意見は、斬新でした。
間違いなく、今日からの読書を変えるものでした。

気が楽になって、気楽に本を開くことができるようになったことが、一番の収穫かもしれません。

面接も読書も考え方次第

このように、二つの意見を組み合わせてみると、同じことだと思えるのは、どちらも考え方次第だということです。

「落としてもらいに行く面接」
「忘れることを良しとする読書」

これらは、目からウロコの情報であるのですが、同時に「なんでこの視点が無かったのだろうか?!」と不思議に思うことでもあります。

ほんの少し、考え方を変えるだけで、たどり着けそうな考え方であるともいえると思います。
しかし、それが思いつかない。
そんな考え方をしたことがない。

こうした、ほんの少しの考え方の違いを、見せてくれることは、人生において大切な経験となります。
本を読んで、知識を得ることはもちろん、考える方法を学んで、今後の選択肢を増やすことができたことに、喜びを覚えるのです。

ほんの少し。

それを、気づいた今日は、きっと人生の転換期になります。

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尾崎コスモス/小説家新人賞を目指して執筆中
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