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自分の言葉を持つ

自分の言葉を持って自分のことを語れる日本人


角野栄子さんの願い

「魔女の宅急便」と言えば、日本人で知らない人は居ないと思います。
その原作者、角野栄子さんは、絵本作家として数多くの作品を生み出されています。
その代表作、「魔女の宅急便」は、スタジオジブリの映画作品によって一躍有名になりました。
かくいう私も、ジブリ映画で作品を知った一人です。
ジブリ映画「魔女の宅急便」は、主人公キキと、少年トンボの絆によって、ハッピーエンドを迎えた作品でしたが、原作では映画と違う点が多々あり、その数々を紹介されていたテレビ番組を私も観ていました。
その冒頭で「キキとトンボのその後」という“釣り”で最後まで視聴したのですが、原作では映画の続きが描かれていました。

キキとトンボはその後、付き合い、結婚をし、子供を儲けます。
子供は双子で、長女はニニ。長男はトト。
ニニが12歳になり、キキは母としてニニを見送ります。
「ニニ、これからあなたの一年間が始まるわ。楽しんでね」
「楽しんで行ってくるわ。ワクワク、ワクワク」
ニニは魔女の修行の旅に。
トトは一人、夢を追い求めて旅に出ていく。

原作「魔女の宅急便」の内容を要約

とても素敵な物語ですね。
番組の中でも、キキとトンボの恋愛を描いたシーンもたくさんあることがうかがい知ることができ、これもまた微笑ましいシーンの連続でした。
こんな素敵な物語の原作者、角野栄子さんの言葉をお伝えします。

「今でも子供たちからたくさんのお手紙をもらうんです。その内容は、昔はたくさん書いてあるものが多かったのですが、今は短い手紙が多くなりました。その分、動画の理解度などが長けているのかも知れませんが、『自分の言葉を持って自分のことを語れる人になってほしい』と思うんです。そのために、皆さん、本を読みましょう」

角野栄子さんの言葉

『自分の言葉を持って自分のことを語れる人になってほしい』
という角野栄子さんの言葉が胸に刺さって抜けません。

自分の言葉を持つって、言葉を知らないとできないことです。
言葉を知ることだけではなく、その言葉を解釈し、咀嚼し、かみ砕いて自分なりに理解して、その上で自分の言葉として大切に自分の中に保管する。
そうしたプロセスを持たなければ、自分の言葉を持つということはできません。
そのために、本を読みましょう。という、切なる思いを語っておられた角野栄子さんの言葉は、私の心に突き刺さりました。

私も、読書のすばらしさを伝えていくことができる人生にしていきたいと思うと共に、『自分の言葉』の完成を目指して一生涯、精進していこうと思った夜でした。

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