香炉峰の雪のシーン 〜きっとこんな感じだったでしょう〜
5月も半ばを過ぎ暑くなってきましたが、雪の日の話をしようと思います。
さて、雪の日といっても、千年以上前の話です。
時の皇后さまは、宮中の登華殿という御殿に住んでいました。唐の国の文学にも明るい、賢い皇后さまでした。
その日は、雪が積もるほど降っていて寒かったので、まだ早いうちに雨戸を閉めてしまいました。
胡麻油などに火をともした薄暗いお部屋の一番奥に皇后さまが座り、多くの侍女たちは御前でお話をしたり、火鉢のそばで暖をとっていたりしておりました。
しかし、いくら寒いと言って