りん

「光る君へ」をワンカットずつ止めて語りたいことを語るアカウント。平安時代はある意味「実在していたファンタジー」だと思っているので、ハリーポッターの外伝を読み漁るように、平安時代の文献を読んでしまう。大学で日本文学を専攻しなかったのは一生の不覚だったと思っている。

りん

「光る君へ」をワンカットずつ止めて語りたいことを語るアカウント。平安時代はある意味「実在していたファンタジー」だと思っているので、ハリーポッターの外伝を読み漁るように、平安時代の文献を読んでしまう。大学で日本文学を専攻しなかったのは一生の不覚だったと思っている。

最近の記事

漢詩は現代の洋楽っぽい。-枕草子「香炉峰の雪」を読んで-

今朝、どころどころにうっすら積もった雪を見ていたら、 「雪のむらむら消えのこりたるここちして、いとみぐるしく」 と清少納言姉さんが書いていた事を思い出してしまった。 清少納言姉さんの雪エピソードは色々あるが、有名どころと言ったらやはり「香炉峰の雪」だろう。 中宮定子の、白居易の漢詩についてのちょっと捻った問題に対して、清少納言姉さんが当意即妙に応えたというあれである。 そこでふと思った。 当時の漢詩というのは、現代の私たちにとっての洋楽と似たようなものかもしれない。 た

    • 「光る君へ」第九話 遠くの国 感想

      やはり丸一日経たないと、言葉にもできないくらいの衝撃だったな...。 直秀がいなくなってしまった喪失感、道長の心の痛みの伝染、月曜からどんよりですよ。 ただそれだけではない、この、モヤモヤしたものはなんだろう。 結局、私は平安時代の風俗が好きで、セットの作り込みや、その時代の人々の立場でどういう動きをするのか、を中心に見てしまう。 しかし、今作はストーリーの威力が、歴史学者、文学者達が研究してきた「平安時代はこうだったであろう」論を凌駕してしまっているなと思います。

      • 「光る君へ」第一話 道長のおうち、東三条殿を語りたい!

        開始7分50秒ごろ:平安京俯瞰図 ドラマで使われている映像は、京都アスニー(京都市生涯学習総合センター)にある平安京の1/1000スケールの模型を撮ったもの。 私も実際に行ってみたのですが、膨大な模型で大変感動すると同時に、大きすぎて、一番見たい大内裏付近や左京の上の方が全く見えない!!笑 東三条殿めっちゃみたいけど見えない!笑 施設側も、まぁ見えないよなと思ったのか、アップで撮った写真を展示してくれていました。 こんなに細かく作ってあるなら、もう間近で一つ一つ気が済

        • 「光る君へ」第一話の冒頭 まひろの両親と伏籠。

          開始2分あたり:ちやはと為時登場 まひろの母ちやはは、黄色の単に黄緑の袿を一枚だけ羽織って登場。 (ちやはって名前、馴染まないな…) 柄はなんだろう、最初見た時はコーヒー豆にしか見えなかったのですがそんな訳はないですし。 外を出歩く(という設定)ので長袴ではなく、切袴を履いています。 基本的に平安時代の貴族の女性は肌を見せないのが常だったので、お姫様は足がすっぽり隠れる長袴を履き、装束も手がすっぽり隠れるほど袖が長く、顔も、極めて親しい人以外の前では扇で隠すものだったので

          十二単の紙人形(無料)を作ってみた

          三重県の「いつきのみや歴史体験館」のHPに、無料でダウンロードできる十二単(女房装束)の着せ替え紙人形があるとの情報を発見し、早速作ってみました。 ▼いつきのみや歴史体験館のHP https://www.itukinomiya.jp/ ワックワックしながら印刷。こんな感じで単から唐衣までが印刷できます。 なんと3種類の十二単と、自分で色を塗って楽しめる塗り絵版の十二単が用意されています! わぁわぁ! 色合いが可愛くてテンション上がる。 とりあえず一つ作ってみよう!というこ

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          「光る君へ」第一話の冒頭まひろの家を語りたい!

          平安時代が好きすぎて、ワンカットずつ映像を止めてまじまじ見ちゃう私が、私なりの楽しかったポイント、メモなどをつらつら書くノート。 参考文献は最後の方に記載します。 開始1分36秒あたり:まひろの家 雨粒がまひろの家に落ちてくる描写。真上から撮っており、敷地内にいくつかの建物があることが分かります。 寝殿造ではないのは容易に分かります。 ところでところで…。 平安京の作りですが、京の都は碁盤の目のようになっており、以下の図の赤い1マス(通と通で裁断されたひとマス)を一町と

          「光る君へ」第一話の冒頭まひろの家を語りたい!

          「光る君へ」第一話の冒頭1分を語りたい!

          平安時代が好きすぎて、ワンカットずつ映像を止めてまじまじ見ちゃう私が、私なりの楽しかったポイント、メモなどをつらつら書くノート。 参考文献は最後の方に記載します。 開始30秒あたり:紫微垣と天蓬の星 安倍晴明の「紫微垣(しびえん)の天蓬(てんほう)の星がいつになく強い光を放っている」という台詞から始まる第一話。 カッコいい感じのセリフだけどなんのこっちゃい!ということで、調べて私なりの現代語訳にしてみました。こんな感じです。 「帝のおわす都を示す場所に、不吉を意味する星

          「光る君へ」第一話の冒頭1分を語りたい!