「おにぎり」と「おむすび」と「握り飯」
みんさん、炊いたお米を手で成形して海苔を巻いたり、具を中に入れたりする食べ物はな〜んだ?
と質問された時、どう答えますか?
「おにぎり」ですか?
「おむすび」ですか?
はたまた「握り飯」ですか?
どれが正解でしょうか?
結論から言うと、全部正解です。
基本的に、この呼び名については諸説あり。という事を前提に解説していきます。
この3つの呼び方で古い順に並べ、時代背景をメインにした語源説から紐解いていくと...
「握り飯」:奈良時代
「おにぎり」:平安時代
「おむすび」:平安時代
握り飯は、「にぎりいい」と読まれていました。
これが「にぎり」となり、女房詞と言われる宮中に仕える女性たちの隠語で使われたら語頭に「お」をつける風習とひも付き、「おにぎり」と呼ぶようになりました。
「おむすび」は、古事記に出てくる「むすびの神」から来ています。
ここに、「おにぎり」と同じ女房詞の「お」がついて「おむすび」と呼ぶようになりました。
ここで少しお知らせ
SYOKUTSUではこの様な「へぇ〜」と思えるような食についての豆知識や雑学を掲載しています。
よろしければご覧ください。
地域差で見ると、
「おにぎり」は日本中で一般的に使われてるのに比べ、「おむすび」は比較的局所的な感じがあります。
具体的には、「おむすび」と直感的に答える方が多いのは、関東から東海道あたりに分布していて、「おむすび」と呼ばれる場合の多くは三角形の形をしている事が多いです。
イメージで見ると、
「握り飯」は、荒々しい男性のようなイメージがあります。
「おにぎり」は、一般的なイメージで老若男女問わず使われている印象です。
「おむすび」は、すこし上品さを感じますね。
このイメージの差は、昔どの身分の人が使っていたかに遡ります。
「握り飯」という言葉は、日本の歴史でみると一番古く、おにぎりやおむすびの語源となった言葉であると考えられます。
「おにぎり」という言葉は、庶民言葉として広く定着し、使われてきました。
「おむすび」は、貴族身分の特に女性に使われていた言葉です。
この昔の身分などの風習が、今に受け継がれ、無意識に言葉におけるイメージが出来上がったようです。
前置きした通り、諸説あります。
調理方法が元になったという説や握る際に道具を使うか使わないか、見た目や形状から来ているなど、様々な説があります。
ただ、広辞苑では、これら3つの言葉は同じ意味で記載されていますので、現代はどれを使っても問題ない。とされています。
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