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鏡を見たら優しい顔をしたおばちゃんがいた【靴の底 #35】
最近恋をしていないな〜と呟いたら旦那が驚いて「え!恋・・・する?」と聞いてきた。
夫婦になると恋することがなくなるらしい、と聞いてはいたが、恋が冷めるというより、日常・生活になる感覚だ。
鎌倉はすっかり冬に入り、それでもサーファーたちは外よりも海のほうが温かいと波乗りをつづけている。
私の鎌倉生活もすっかり日常になり、顔見知りができた土地の住みやすさにいささか感動を覚えていたりする。
久しぶりに東京に出ると、あまりの人の多さとその人達が発する会話についていけず、疲れてしまい、早く鎌倉に帰ることを考えてしまう。
東京は相変わらず一人ぼっちになった感覚になる街だ。
こんなに人がたくさんいるのに、どうして孤独を感じるのか・・・、東京の不思議だと思う。
先月、子宮内膜ポリープの手術も無事終わり、結果は良性で問題なしだったことも心を軽やかにした。手術の影響で妊活もお休みをし、仕事のペースを覚えることに専念できたことも日常的によかったかもしれない。
旦那との関係も落ち着き、愛情が復活した日々はとても穏やかだ。
預かり猫も3匹目がやってきて、人間生活をまずは見守ってもらうことしている。のんびり、ゆったりしていけばいいんだ。
そんな日々を過ごし、ふっと鏡を見ると優しい顔をしたおばちゃんが写っていた。
自分ってこんな穏やかで、優しい顔をしていたかな?
生活環境を変えて、猫の幸せを願う、旦那との穏やかな日々は自分の心を変えているらしい。
年上のお姉さんが、40過ぎたら内面が顔に出る・・・!と言っていたが、確かに出始めているかもしれない。
明らかに老けた顔を見つめながら、あんなに怖い顔していた自分が老化とともに穏やかになるのが面白い。
次に気づいたときは、私はどんな顔になっているんだろう。