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#4 Eスポーツ選手を目指す息子と私の記録~中学校 後編~

今回は、息子の中3の頃の話です。
時系列になっていますので、息子のゲームとの関わりなどは、小学校編、中学校前編などを読んでいただけると、今回の話がスムーズに読めると思います。


【3年生1学期~クラスメートとのトラブル再び】

3年生でまた大きな事件がおこりました。
「修学旅行」での出来事です。
本人、友達関係も不安だったため、行くかどうか悩んでいたのですが、行くことに決めました。
そこで、今度はSNSではなく、リアルの状況でクラスメートと大きなトラブルが起こってしまったのです。

詳細は伏せますが、息子のちょっとした悪ふざけが相手にとってはショックだったらしく、プチ騒ぎに。その話が誇張されてクラス内に広まり、息子の立場が悪くなってしまったようです。

修学旅行から帰宅した息子は最低の表情でした。

学校へはもう行かない
あのクラスにはいたくない

そして、修学旅行の休みあけからは全く学校へ行けなくなったのです。

先生に相談して、詳細も確認してもらいましたが、息子の気持が晴れることはなく、

同じ学年の人に会うのが怖い
ここ(関東)にいるのが嫌だ
とにかくここから離れたい
ばぁばのところ(私の実家)に行きたい

と言い出しました。

自分の実家は飛行機で行かなければならない遠い地域であり、周りは畑でそこそこ田舎です。
同い年の従弟もいるので、自分にとっては居心地の良い場所として想起したのだと思います。

私は、本気で考えました。
多分、息子は今後、毎日楽しく学校に通えることはないだろう。
このままでは高校受験もどうすればよいのかわからない。
出席日数も足りず、学校に行かずにテストも受けられず、成績はガタ落ちになる。

いや、その前に本人の気持は?
毎日暗い気持ちで家に引きこもって、何を楽しみに生きていけばいいのか?
ゲームを好きなだけやらせれば幸せなのか?
この先の人生は・・・・?

息子も今の状況がよくないことは、ぼんやりとわかっているのだと思います。
だけど、どうしたらよいのかわからない。
彼には想像しうる他の選択肢がないんですよね。

【不登校への対応】

親の自分が息子にとってよい選択肢を考えなければ・・・・・
しかし、自分も仕事が忙しく、なかなか息子に時間を割くことができませんでした。

息子が学校を休んでも出社せねばならず、自責する日々。
そんな中、引っ越したいという息子のセリフ。

この際、仕事をやめて息子と実家に戻ろうか。
けど、下の娘はどうする。にゃんこはどうする。
(旦那はなんとかなるだろうw)

実家で受験するなら、夏休み明け早めに転入しないと意味がない。
今すぐ動く必要がある・・・

しかし、旦那は反対。

なぜ違う土地にいったら、学校に通えるようになると思うのか
同じ状況になる可能性もある
解決にはならないのではないか
単なる逃げで、考えが甘い

旦那は「いいから学校に行け」派です。

息子がこんなに辛い気持ちを抱えているのに、私にはそんなこと言えませんでした。
むしろ「逃げる場所があるっていいことなのでは」とすら思っていました。
私も逃げたくなっていたのかもしれません。

【息子のゲームへの思い】

そのような中、息子のゲーム熱は加速するばかりで、受験へのモチベーションは全く上がりませんでした。

過去には、ゲーミングPCがどうしても欲しくて、何度も相談されたことがありました。
私もさすがに疲れてきて、一度好きにさせてみたらどうかと旦那に相談したところ

「学校も行かず、ゲームするなんてありえない。ゲーミングPC購入するなら、勝手にしろ。そんなの許せないから、俺は家を出ていく!」

と息子のいる前でブチ切れました。

「高校行ったらPC買ってあげるから、とりあえず学校行って、受験に集中してみたら?高校で好きなだけプレイしたらいいじゃん。」

と私から息子に提案したこともありましたが、

「PC買ってくれるからって、学校行って、受験に集中なんて無理。そして、高校からじゃ遅い。」

と言われました。

息子がハマっているFortniteで活躍しているプレイヤーは、13歳~で、高校生はすでに年齢が上ほうになるのだとか。20歳過ぎたら、おじいちゃんだ、と(笑)

オイオイ、君はそんな世界に今から飛び込むつもりなのかい?
(すでに15歳)
と親としては思うのですが、どうしてもチャレンジしたい気持ちがおさまらない息子。

モヤモヤしたまま、1学期が過ぎていきました。

【夏休み以降~家族会議での決断】

夏休みに担任の先生と面談したところ、3年生の欠席日数が合計30日を超えると、受験の際に審査対象となり、「なぜ欠席日数が多いのか」という理由を書いた書類を提出しないといけないと言われました。(合格しないわけではないが、不利になる)
息子の1学期の欠席日数は26日・・・・あと4日しかないやーん!

夏休みは学校行かなくて済むため、とりあえず様子見することに。
同じ学校の人がほとんどいない塾に通っていたため、塾はそれなりに行けていました。
模試なども受けており、今の成績ならそこそこの公立高校には行けるくらいだったのです。

だからこそ、欠席日数が大きなネックでした。

少しでも高校生活のイメージわくように、と様々な高校が集まる進学相談イベントにも行きましたが、1~2校話を聞いただけで「もう帰る」でした(笑)

そんな感じで夏休みはあっという間に終わり、新学期スタート。
2日目までは頑張って学校へ通いましたが、すぐに学校へ行けなくなりました。

朝、頭が痛いといって布団から出られない。
無理やり起こしても、そのままソファに横になり、結局昼まで寝ている日々。

精神的な問題が大きいのではないかと思い、心の病院に通ったりもしましたが、検査をしたり、薬などをもらうこともなく、様子見という結果でした。

このままでは何も変わらない、と思い、当時Voicyでよく聞いていた石田勝紀先生の放送を参考に旦那と事前打ち合わせをして、家族会議を開きました。

余談ですが、石田先生の子育て論は本当に参考になりました。

本も購入して読み、自分は子供に呪いの言葉をたくさんかけていたことに気づきました。
もっと早く石田先生の本を読んでいれば、こんなことにはならなかったかもしれない…。

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でも今更後悔しても仕方ないことなので、これからのことを真剣に考えて、同じ過ちを繰り返さぬよう前を見ようと心に決めたのでした。


家族会議では、ステップごとにあらゆる選択肢を紙に書き出し、息子に見せました。

まずは、進学する/しない の2択。
進学する場合は、普通の高校/通信制高校/その他 の3択。
普通高校の場合、どのレベルを目指すのか
出席日数が必要になるので、今の中学校に通えるのか/通えないのか 
学校に行けない場合は、出席日数をどう確保するのかの選択肢を。

感情的にならないよう、各選択肢のメリット・デメリットを伝えながら1時間ほど真剣に話し合いをしました。

その結果、息子は、「普通の公立高校に進学したい」と言ったので、どのように出席日数を確保するのかを話し合いました。

出席日数があまりにも少ないと、高校入学しても通えなくなると判断され、合格は厳しくなるとのこと。よっぽどレベルを下げれば問題ないかもしれませんが、本人はそれを望みませんでした。

【3年生2学期~別室登校にチャレンジ】

そして、出席日数を確保するため同じ中学校の別室登校にチャレンジをすることに。
以前から担任の先生より提案は受けていたのですが、本人が行きたくないというので無理に勧めませんでした。
しかし、すでに3年生の夏休み明け。そうも言っていられません。

行く前から「イヤ」とするのではなく、とりあえず行ってみて、難しいようであればまた考えよう、と。

別室登校とは、同じようにいろいろな理由から、通常の登校が難しい子供たちが集まる教室です。1~3年すべての子供が混ざっており、全部で10名くらい登録しているとのこと。
しかし、登校してくるのは日々3名程度。
遅刻、早退も多く、給食だけ食べにくる子もいるとか。

同じクラスの子もいるけど、そこは我慢してもらって、別室登校がスタート。最初は気が重そうでしたが、そこそこ軌道に乗り、学校に通える日が増えました。

別教室の面白エピソードをひとつ。

息子 「お母さん、聞いてよ!普通、授業中寝てたら怒られるじゃん?あの教室だと、『体調を整えている』って捉えられて、別に怒られないんだよ!むしろ褒められるくらい。」

すごいポジティブwww
登校するだけで頑張っているのだから、体調整えるのは大事ですね。
このかなりハードルの低い状況が息子には救いだったようです。

息子はそれなりに学校に通ってはいたものの、ある日、以下のような相談を受けました。

やっぱり、受験勉強へのモチベーションは上がらないし、高校へ進んで友達が一新されたとしても、毎日通える自信がない(人間関係に自信がない)。

そして、自分はEスポーツを本気でやりたい。

【通信高校受験への決断】

私も彼を見ていて、受験勉強を頑張ったとしても、その先に自分が進みたい道があるわけではなく、これ以上頑張れというのは厳しい気がしていました。
もしかしたら楽しい高校生活が送れるかもしれないけど、それより、今やりたいことがある。
ある意味、それってすごいことなのかもしれない。
やりたいことがゲームであり、精神的にも肉体的にも不健康そうに思えてしまうため、心の底からまだ応援はできないけど、息子のやりたいことをできるだけサポートしようと思いました。

そして、何度か話し合いを重ね、通信高校への進学に舵を切ることにしました。

通信高校は今の時代かなりニーズが多く、高校も増えています。
一定の共通点はあるものの、学校によって様々な特色があるようでした。

平均してクラスの10%くらいは通信高校に進む時代とのことで、もはや珍しくもないそうです。

そして、通信高校は視野に入れてなかったので志望校を決めるうえでの下調べが全くできていませんでした。
自分の時代にはこんなに多種多様な学校はなかったので、わからないことだらけ。

これはきちんと調べなければヤバイ。全くわからない・・・
そして、私が全部を調べるのは無理だ!!

ということで、まずは本人にEスポーツができる学校・自分が行きたいと思う学校を下調べさせて、実際に見学へいくことに決めました。

次回は、4つの学校見学を経て受験校を決めた話をお伝えしたいと思います。

長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次の記事もお付き合いいただけると嬉しいです。

【おまけ:直近の息子】

昨日、ゲームを終えて部屋から出てきた息子のセリフ
「お母さん、やべーよ。めっちゃ上手になってきた。いつも、この試合だったら30位くらいだったのに、今日2位、1位、2位、2位だった!」と超ご機嫌。

好きなだけゲームをプレイして嬉しそうなのはいいけど、休みの日や学校を休んだ日はほとんど家から出ず、家族以外の人と会話もなし。ちょっと心配なので、気分転換のためにも、無理やり買い物などで息子を外に連れ出しています!

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