【書評】 『存在の耐えられない軽さ』✖️『物語の哲学』
こんな異常に長いものを普段から書く気はさらさら無いですが、参考までに。
序論この記事では、ミラン・クンデラ著『存在の耐えられない軽さ』(以下『存在』と表記)を野家啓一著『物語の哲学』を補助線として読解する。『存在』における一つの中心的なテーマと言える「軽さ」と「重さ」は、野家啓一の「物語」という概念を通じて統一的に理解できるように思われるからである。以下ではまず野家啓一の「物語」という概念がどのようなものかを概観したうえで、『存在』においてその「物語」がどのような形で表れて