#44『”2人の朝をまどろんでいようよ”SHISHAMO「天使みたい」を語る』
今回は2019年1月29日にリリースされた6thアルバムSHISHAMO6の一曲目に収録されている「天使みたい」について語ります。この曲は2023年2月4日にリリースされたCDデビュー10周年を記念したコンセプトアルバム『恋を知っているすべてのあなたへ』のdisc1”恋の喜びを知っているあなたへ”の11曲目にも収録されています。
簡単に説明すると”付き合っている彼のことを愛おしく思う女の子の心情”がテーマに描かれています。かなり甘々なラブソングとなっております。
残念ながらMVはありませんがYouTubeにて音源がありますので載せておきます。
それでは語っていきます。
冒頭の歌詞
付き合ってる2人が一緒にベットの上で横になっている絵が浮かんできますね。朝を迎えて先に目が覚めてしまった主人公。まだ、眠っている彼の頭を撫でてみたり、ハグしてみたり、キスしてみたりと可愛がりつつ遊んでいるのがわかりますよね。それでも、彼はぐっすり眠り続けているという設定も可愛らしいなと思います。
ハグやキスをすること「ぎゅってしても ちゅってしても」と擬音語にしているのが2人の甘々しい空気感をより表現できていいですよね。
一番Aメロの歌詞
主人公は彼のことを心の底から愛おしく思っていることが伝わってきますよね。「君にも教えてあげたいけど こんな可愛げ無い私じゃ無理かな」と謙遜気味な主人公もまた可愛いらしいなと思います。
一番Bメロの歌詞
その人を考えるだけで元気が出たり頑張れたりすることってありますよね。決して傍にいるわけではなくても、お互いのことを想い合えているからこそのフレーズだと思います。微笑ましい限りです。
一番サビの歌詞
一般的に”可愛い”って男性から女性にかける言葉ですよね。けれどこの曲は「可愛い君の」と女性が男性のことを”可愛い”と歌っているんですよね。そこが今までにない曲だなと思っていて、まるで母親が自分の子供を愛おしく思うような感覚に近いのかなと思います。
「可愛い君のまつげを撫でた」とまた中々起きない彼で遊んでいる主人公。「ずっとこうして眠ってたっていいよ 2人の朝をまどろんでいようよ」といフレーズ。本当に愛し合って信頼し合えてる関係のカップルにしか味わえない日常ですよね。
Cメロの歌詞
朝起きるといつも彼がいることが当たり前になりつつある中で「いつまで続くかな、こんな毎日」とどこか不安げな様子の主人公。いくら好き同士の関係でも全くまっさらな気持ちで恋愛ができるかというときっと難しいですよね。そういう意味でも心のどこかで不安げになるような心情を描きたかったのではないかと思われます。
個人的に「なかなか目覚めない君の唇」の”くちびる~”の高音の歌い方が好きなので注目して聴いてほしいですね。(冒頭の音源2:38辺り~)
Dメロの歌詞
「どうして私のとこに来てくれたの?」や「何もいらないって思うよ」からは、本当に出会えたことが信じられないという気持ちや一緒にいてくれることに対する感謝の気持ちでいっぱいなのが伝わってきますよね。また「ほら、今夜もこの先も」というフレーズからは、これからもこの関係を大切にしたいという主人公の愛が溢れているなと思います。
そしてこの曲の注目ポイント。「ほら、今夜もこの先も」の後に彼がスヤスヤと眠っている様子を表現した寝息が入ってるんですよね(冒頭の音源3:37辺り~)。是非注目して聴いてみて下さい。
最後のサビの歌詞
もう一度、一番と同様のサビを繰り返してこの曲は終わります。細かいですが「2人の朝をまどろんでいようよ」の後に歌詞上ではここまでですが「2人の朝を」を二回歌ってからもう一度「まどんでいようよ」と歌って「ララッララッララッララッ」と歌いながら終わっていくんですよね。曲の終わりの部分まで抜かり無く甘々な空気感を表現しておりこだわってるなと思います。
まとめ
タイトルになっている「天使みたい」ですが、彼女のことを歌った曲かと思いきや彼のことを”天使みたい”に思うと歌っている曲なんですよね。付き合っている彼の存在をとにかく愛おしく思う主人公が描かれていましたよね。愛おしく思える相手がいることの喜びや愛が詰まった一曲になっているなと思います。
この曲は6枚目のオリジナルアルバムSHISHAMO6の一曲目に収録されてるんですよね。SHISHAMO6というとその時の集大成であるSHISHAMO BESTをリリースしてからの初のオリジナルアルバムということでどういうアルバムが来るのかなと個人的に楽しみにしていた記憶があります。そしていざアルバムを購入し流してみると一曲目に今回取り上げた「天使みたい」が流れてきて、目が点になったんですよね。
というのは、これまでのSHISHAMOのオリジナルアルバムというと先頭に収録されている曲というのは1stアルバムでいう「僕に彼女ができたんだ」や4thアルバムでいう「好き好き!」、5thアルバムでいう「ねぇ、」といったキャッチーでSHISHAMOらしい王道の曲というのが多かったため凄く驚いたんですよね。
今回取り上げた「天使みたい」を一曲目に入れてきたのがこれまでのSHISHAMOのイメージをガン無視して、SHISHAMO6では新たな攻めをしたんだなと個人的に思いました。
「天使みたい」を聴いて変わったな思ったのはまず歌詞の成長ですよね。どこかオブラートに包んで恋愛模様を描いていたSHISHAMOが、この曲のサビで分かるように「ぎゅってしても ちゅってしても」と抱きついたりキスをすることが曲の中で堂々と描かれており、アダルトな一面のある曲も作れるようなったんだなと思いました。
サウンド面も歌詞に合わせて、今までのSHISHAMOにはないようなメロウな曲調になっており、寝息を入れるといった遊び心のある部分もありと新しい音楽に挑戦したことが伝わってくる一曲になっているなと思います。
最後にSHISHAMO「天使みたい」 SHISHAMO 10th Anniversary Tour「恋を知っているすべてのあなたへ」 Ver.と題してYouTubeにてライブ映像がアップされているので載せておきます。
皆さんも是非聴いて見て下さい。
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