介護情報基盤は2026年4月に稼働できるの?
厚生労働省が行った「介護情報基盤」に関する調査によると、全国の市町村の半数以上が、2025年度末までのシステム稼働を困難としています。
このシステムは、介護保険関連業務の効率化のため、要介護認定情報やケアプラン情報をデジタル化し情報収集・共有・管理を目的としたものです。
この記事では、デジタル化すれば、介護サービスの品質が良くなると信じているようですね。
私にはデジタル化すれば介護サービスが良くなるというロジックが理解できません。介護をICT化すれば、またはAIを活用すれば生産性が向上し、業務効率の向上が図れて、介護品質が良くなるのでしょうか?
私には、効率や生産性の向上と介護という営みの質は結びつきようがないように思えるのです。
以下のnoteをご参照願います。
また、この際、日本のデジタル力のレベルをしっかりと認識しておいた方が良いかもしれません。
スイスの国際経営開発研究所「IMD」が発表している「世界のデジタル競争力ランキング」の2023年の調査結果では日本は32位でした。
アジアではシンガポールが世界第3位、韓国が第6位、台湾が第9位、香港が第10位、中国が第19位でした。
このような調査結果をみると、2026年4月の稼働が困難なのも了解できますね。
さらに、個人情報の漏洩も気になるところです。
政府の個人情報保護委員会の年次報告によれば、マイナンバーに関連する個人情報の漏洩や紛失が334件発生し、その中で100人以上の情報が一度に失われるなどの「重大な事態」は67件に上り、どちらも前年度の約2倍に増加したと報告されています。
いずれにしても、介護情報基盤システムからの個人情報の漏洩も心配なところですので、漏洩対策を万全にしてもらいたいものです。