3500万円で社会福祉法人の理事長に就任！ 鈴鹿の社会福祉法人収賄事件で男女4人起訴
三重県鈴鹿市にある社会福祉法人「かがやき福祉会」の人事に関する贈収賄事件で、元理事長に金銭を提供したとされる件で、津地方検察庁は5日、社会福祉法違反で関係者4人を起訴したとのことです。
この事件は、2022年2月中旬ごろ、法人の役員らを指定した人物に変更し、特定の人物を後任の理事長にするよう当時の理事長に依頼。対価として理事長ら2名に現金計3500万円を渡したとされています。
さらに、今回起訴された賄賂で理事長となった人物らは法人の口座から現金500万円を着服したとして、先月2024年10月16日、業務上横領罪で起訴されています。
法人は資金繰りが悪化し、2024年3月、津地裁から破産手続き開始決定（負債額は約4億9000万円）を受けています。
この社会福祉法人「かがやき福祉会」は、特別養護老人ホーム（地域密着型・定員29人）、短期入所（定員10人）、通所介護事業（定員15人）と居宅介護支援事業を経営していました。
この法人の2023年度決算の資金収支をみると、事業活動収入は約144,000千円程度で事業活動収支差額は▲14,379千円、当期資金収支差額が▲3,888千円の赤字です。また、貸借対照表をみても、流動資産34,714千円に対し流動負債が83,414千円で流動負債より流動資産が少ないという状況です。
小規模の法人で事業経営はかなり厳しい状況です。
こんな経営基盤の脆い社福が良からぬ者たちの食い物にされてはひとたまりもないですね。
地域の介護のインフラであり地域のコモンである社会福祉法人を食いものにする不届きな輩には怒りしか感じませんし、評議員や監事、その他の理事たちが、なぜこのような事件を防げなかったのか・・・残念でなりません。
相談してくれたら良かったのに（笑）
社会福祉法人の関係者は以下の社会福祉法を肝に銘じておくべきでしょう。
第十三章 罰則
第百五十五条 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は社会福祉法人若しくは社会福祉連携推進法人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該社会福祉法人又は社会福祉連携推進法人に財産上の損害を加えたときは、七年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 評議員、理事又は監事
・・・略・・・
第百五十六条 次に掲げる者が、その職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
一 前条第一項各号又は第二項各号に掲げる者
・・・略・・・
以下のマガジンもご笑覧願います。