"足関節捻挫と慢性足関節不安定症"
足関節捻挫は、誰でも経験しうることであり、
一度捻挫を起こし、組織損傷を引き起こせば慢性化し、慢性足関節不安定症へと移行することがしばしば散見されます。
全外傷の中でも最も高頻度で出会う疾病であり、
10代に最も多いことが知られています。
※付着部の剥離骨折を伴う事もあり。
そして、この内反捻挫では
靭帯損傷の他にも第5中足骨骨折・外果骨折・外果付着部剥離骨折等々の合併症にも注意が必要となります。
アスリートでも、高齢者でも
一歩間違えれば、競技復帰困難、QOLの低下の可能性もある内反捻挫。
☑︎あれ?このクライアントさん、足緩いな、、
☑︎異常に可動域が出るな、、
☑︎靭帯走行に沿った圧痛があるな、、
☑︎歩行時の動揺(足部)がすごいな
今回の投稿では、
詳細に足関節周囲の理解、捻挫の原因やその治療法をお伝えします。
①足関節内反捻挫の病態
この様に足関節捻挫の8割は内反方向への捻挫であると述べられています。
私自身、、外反方向への過剰な動揺を伴った足関節はあまり臨床ではみたことがありません。これも、足関節の解剖を理解すれば自ずと、その理由が分かると思います。
②足関節解剖と病態理解
※解剖部分は、以前会員限定セミナーで
”足関節と運動連鎖 インソール療法概論”を開催した際に詳細にお話しましたのでご希望の方は、会員登録▶︎アーカイブから視聴をお願い致します。
今ノートでは概要部のみお話します。
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前提として、足関節捻挫は後足部で起こります。
後足部は、距腿関節と距骨下関節で構成されています。
距腿関節では、底屈・背屈運動が主で起こることとなります。
文字通り、距骨と下腿で構成されている関節になります。
その為、足関節は底屈位で捻挫のリスクに晒されるとも言い換えることができます。
こちらがAnkle mortice(果間関節窩)です。
脛骨と腓骨の遠位関節面で構成される部分となります。
腓骨側が深く、脛骨側が浅い構造を呈していますね。
ただ、深い・浅いだけではなく、両果間を距骨がSlidingするスペースを確保しなければなりません。その為腓骨には、回拝・集練・挙上・下降・回旋の動きが生じます。
そこで、理解しなければならないのがこちら
この下腿骨間膜の繊維走行があるからこそ腓骨の動きに合わせ回旋や回拝等の動作が可能になります。
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ここを詳しく掘り下げると終わらなくなるので、
この様なものがあって腓骨は動いているとご理解ください。
※セミナーでは深掘りしています٩( 'ω' )و
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そして
距骨下関節では回内・回外が起こる為、二つの関節合わせて三平面動作が可能になることになります!
Inversion Ankle SprainのInversionは、足関節の回外を意味します。
そして、三平面運動で表現すると、Supination:内返しを意味します。
そして、回外方向への可動性の大きさが
参考可動域からも見てとれます。
では、何故足関節は回外・内返し方向に大きな可動性を有すのか。
それを理解しましょう!
そもそも外果の方が長い為、足部は内側面がelevation(挙上)しやすい環境にあります。
そして足関節内側部の三角靭帯と外側靭帯で比較した所、外側靭帯の方が脆弱で、損傷のリスクが高いと報告されています。
この文から、挙上しやすい上に、制動能力にかけた内反方向への可動で組織損傷が起こりやすいと言えます。
では、その外側靭帯を見てみましょう。
③主要靭帯
足関節外側靭帯構成は
①ATFL(前距腓靭帯)
Anterior Tibiofibular Ligament
②PTFL(後距腓靭帯)
Posterior Tibiofibular Ligament
③CFL(踵腓靭帯)
Calcaneofibular Ligament
④BL(二分靭帯)
Bipartite ligament
からなります。
その中でもInversion Ankle Sprainに関与するのは
ATFL/CFLと言われて言ます。
そして、
Inversion Ankle Sprainにおいて、約90%がATFL損傷を合併。
CFLの単独損傷は稀と言われています。複合損傷もありますね。
冒頭でも述べていますが、
これが非常に大切です。
今回は、ATFLとCFLに着目し内反捻挫を考えていきたいと思います٩( 'ω' )و
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