その2・僕が小麦製品をすすめない
その1を読んでいない方はこちらからどうぞ。
小麦製品を生活から排除すると何が起こるか…。
僕自身も小麦粉を抜いた生活を始めた頃は、無性にパンやパスタを食べたいと思い、何度も「我慢」をした経験があります。
同様に小麦を排除する生活を始めた人のうち数日から1週間ほどの間、倦怠感、集中力の低下、イライラ感などを覚え、学校や職場でいつも通りのパフォーマンスを発揮できないといった経験をした人も少なくありませんでした。
実体験として、その「苦しい時期」を越えると小麦抜きの食事を続けた結果、体調が良くなり、集中力が向上し、睡眠の質も良くなったと実感しています。
ですが、こうした主観的な感覚というのは数値化による測定が難しいものであり、
「これが小麦を抜くと良い理由だ!」
と主張するのは少々乱暴かな。とも思います。
好みの問題でしょうが、このような謳い文句が好きな人もいれば、同然好まない人もいるでしょう。
また良くなったと思っただけのプラシーボ効果という可能性もぬぐいきれません。
ですが、こうした報告が一貫して小麦抜きの生活を始めた他の人からもあがるということが、偶然だとは思えないのです。
恐れず言うのであれば小麦は人に対し依存性を引き起こすのかもしれません。
そこで小麦製品を勧めない理由の第二弾として、小麦粉の【中毒性】について述べたいと思います。
先に結論を書くと小麦製品は強い中毒性のある物質に変化する可能性があるのです。
アメリカの国立衛生研究所にて、こんな実験が行われました。
小麦の主要タンパク質であるグルテンに対して体内での擬似的な消化処理を施し、パンなどの小麦製品を食べた後の体内でどのような変化が起こるのかをシュミレーションしたのです。
そのシュミレーションの中ではまず、グルテンは胃液中の酵素であるペプシンと胃液の成分である塩酸に接触しポリペプチド混合物に分解されました。
さらに実験を続けるとこのポリペプチドは血液と脳を隔てる血管の関門と言うバリアを通過する特殊な性質を持っていることが発見されました。
さらに脳に入り込んだ小麦由来のポリペプチドは脳のモルヒネ受容体と結びつきました。
このモルヒネ受容体はアヘンと結びつく受容体と同じものです。
分かりやすい現象で言うとすると、ランナーズハイなどで体の中で生じるモルヒネ様化合物のエンドルフィンが、まさにモルヒネ受容体に結びつきます。
これと同様の物質を体の外から取り込む、つまり外因性のモルヒネ様化合物を小麦から作り出していたのです。
その結果、小麦を食べると穏やかな幸福感が生まれることは容易に想像ができます。
その作用が遮断されたり、モルヒネ様化合物を生み出す食品を摂取しなかったりすると禁断症状のようなものを覚える人も出てくるのではないでしょうか。
このように、小麦製品を摂取することは知らず知らずのうちに自身の身体を「依存させている」かもしれません。
しかし、この実験もあくまでシュミレーション。
・擬似消化処理では、実際に体内で消化した時には、ポリペプチド混合物にならないかもしれない。
・だから、小麦に依存性があるとは言い切れないのは確かです。
「朝はパン派、もしくはパンじゃなきゃ!」
という言葉は「依存」を連想させますがね…
食べたい食べたくない、好き嫌いだけでなく、自分が食べるものが何なのか知っておいても良いのでは。
【その1】もこちらから読めます。
生涯学習
三田
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