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「抑制と蓄積」の法則【26】山天大畜(さんてんだいちく)/64卦
偉大な調教力、制御されたパワー、偉大な力の飼いならし、大いなる蓄積、偉大な貯蔵、偉大な拘束、エネルギー管理下、抑制された力、抑制と蓄積の象徴の【26】山天大畜(さんてんだいちく)。
【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。
「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。
学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。
易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。
このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。
全部である64卦あるなかのひとつ26番目の【26】山天大畜(さんてんだいちく)の原文(漢文)と書き下し文です。
【26】山天大畜(さんてんだいちく)
『卦辞』
「大畜、利貞。不家食吉。利渉大川。」
「大畜(だいちく)は貞(ただ)しきに利(よ)ろし。家食(かしょく)せずして吉(きち)なり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利(よ)ろし。」
(だいちくはただしきによろし。かしょくせずしてきちなり。たいせんをわたるによろし。)
『彖伝』
「彖曰、大畜、剛健篤實輝光、日新其德。剛上而尚賢、健止能。大正也。不家食吉、賢養也。利渉大川、應乎天也。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、大畜(だいちく)は剛健(ごうけん)篤実(とくじつ)にして輝光(きこう)あり。日々(ひび)に其(そ)の德(とく)を新(あら)たにす。、剛(ごう)上(のぼ)りて賢(けん)を尚(たっと)ぶ。能(よ)く健(けん)を止(とど)むるは、大正(たいせい)なり。家食(かしょく)せずして吉(きち)なりとは、賢(けん)を養(やしな)えばなり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利(よ)ろしとは、天(てん)に応(おう)ずればなり。」
(たんにいわく、だいちくはごうけんとくじつにしてきこうあり。ひびにそのとくをあらたにす。、ごうのぼりてけんをたっとぶ。よくけんをとどむるは、たいせいなり。かしょくせずしてきちなりとは、けんをやしなえばなり。たいせんをわたるによろしとは、てんにおうずればなり。)
『象伝』
「象曰、天在山中大畜。君子以多識前言往行、以畜其德。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、天(てん)の山中(さんちゅう)に在(あ)るは大畜(だいちく)なり。君子(くんし)以(もっ)て多(おお)く前言往行(ぜんげんおうこう)を識(しる)し、以(もっ)て其(そ)の德(とく)を畜(やしな)う。」
(しょうにいわく、てんのさんちゅうにあるはだいちくなり。くんし以もって多おおくぜんげんおうこうをしるし、もってそのとくをやしなう。)
『爻辞』
上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初九━━━〇
「初九。有厲。利已。」
「初九(しょきゅう)。危(あやう)きこと有(あ)り。已(や)むに利(よ)ろし。」
(しょきゅう。あやうきことあり。やむによろし。)
「象曰、有厲、利已、不犯災也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、危(あやう)きこと有(あ)り、已(や)むに利(よ)ろしとは、災(わざわい)を犯(おか)さざるなり。」
(しょうにいわく、あやうきことあり、やむによろしとは、わざわいをおかさざるなり。)
上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━〇
初九━━━
「九二。輿説輹。」
「九二(きゅうじ)。輿(くるま)、輹(とこしばり)を説(と)く。」
(きゅうじ。くるま、とこしばりをとく。)
「象曰、輿説輹、中无尤也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、輿(くるま)、輹(とこしばり)を説(と)くとは、中(ちゅう)にして尤(とが)なきなり。」
(しょうにいわく、くるま、とこしばりをとくとは、ちゅうにしてとがなきなり。)
上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━〇
九二━━━
初九━━━
「九三。良馬逐。利艱貞。曰〔日々〕閑輿衞。利有攸往。」
「九三(きゅうさん)。良馬(りょうば)逐(お)う。艱貞(かんてい)に利(よ)ろし。日々(ひび)に輿衞(しゃえい)を閑(なら)えば、往(ゆ)く攸(ところ)有(あ)るに利(よ)ろし。」
(きゅうさん。りょうばおう。かんていによろし。ひびにしゃえいをならえば、ゆくところあるによろし。)
「象曰、利有攸往、上合志也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、往(ゆ)く攸(ところ)有(あ)るに利(よ)ろしとは、上(かみ)志(こころざし)を合(あ)わすればなり。」
(しょうにいわく、ゆくところあるによろしとは、かみこころざしをあわすればなり。)
上九━━━
六五━ ━
六四━ ━〇
九三━━━
九二━━━
初九━━━
「六四。童牛之牿。元吉。」
「六四(りくし)。童牛(どうぎゅう)の牿(こく)なり。元吉(げんきち)なり。」
(りくし。どうぎゅうのこくなり。げんきちなり。)
「象曰、六四元吉、有喜也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六四(りくし)の元吉(げんきち)なるは、喜(よろこ)び有(あ)るなり。」
(しょうにいわく、りくしのげんきちなるは、よろこびあるなり。)
上九━━━
六五━ ━〇
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初九━━━
「六五。豶豕之牙。吉。」
「六五(りくご)。豶豕(ふんし)の牙(きば)なり。吉(きち)なり。」
(りくご。ふんしのきばなり。きちなり。)
「象曰、六五之吉、有慶也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六五(りくご)の吉(きち)なるは、慶(よろこ)び有(あ)るなり。」
(しょうにいわく、りくごのきちなるは、よろこびあるなり。)
上九━━━〇
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初九━━━
「上九。何天之衢。亨。」
「上九(じょうきゅう)。天(てん)の衢(ちまた)を何(にな)う。亨(とお)る。」
(じょうきゅう。てんのちまたをになう。とおる。)
「象曰、何天之衢、道大行也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、天(てん)の衢(ちまた)を何(にな)うとは、道(みち)大(おお)いに行(おこ)なわるるなり。」
(しょうにいわく、てんのちまたをになうとは、みちおおいにおこなわるるなり。)