琴奏 鎌倉扇ヶ谷八坂大神にて
八坂大神。
源頼朝が鎌倉殿の頃、
相馬氏の邸内に、祇園・八坂神社より勧請。
もとは牛頭天王をお祀りし「相馬天王」と称していたが、
神仏分離で素戔嗚命をご祭神とし、現在地に移転…とのこと。
線路沿いのため、踏切や電車の音がしますが、それも風の音と共に、この地の風情。
近くに銭洗弁財天や壽福寺があり、
往来に面して人通りも多いのに、
ここは日常に溶け込んだように、境内まで入る人もなく、
大きな2本の楠が結界門のようになっていて、別次元…とても穏やかで落ち着きました。
正直、鎌倉はどこも賑やかなので、
人知れず琴を弾けるような場所はないだろうと思っていましたけれど、
何気なく訪れた先に、これほどの名蹟が、
まるで隠し杜のように密やかに坐しておられるのに出会え、
まるで「こっちこっち👋」と招かれた心地がして、とても嬉しくて。
訪れた折は、疫禍ただ中のご時世でもあり、
思いがけず八坂大神様に出会えたこと、とても心強く。
鎌倉もそう近くはないのですけれど、折に触れて参り、ここで奏でたく思いました。