謡曲『松虫』と即興舞踊 ネパールの横笛(Antic Nepali wooden flute)付 9 しひな/琴と笛と文筆と旅と 2023年8月18日 22:33 8/6 東京都北区・七社神社様にて、平和祈念鎮魂のご奉納。8/6 東京都北区・七社神社様にて、平和祈念鎮魂のご奉納。「亡き人を悼む」をテーマに、謡曲『松虫』の謡いを、即興で舞っていただきました。舞人:青柳ひづるさん謡・笛:瀧里しひな今回、能管の代わりに、ネパールフルートを吹いてみましたが、ヒシギの代わりはムリがありました💦能管の力強さと息吹は、さすがに能管でしか出せません。他の笛では音が割れるか、力が余って音が抜けた感じになる。残された者が、亡き人を恋う祈り…それを思った時に、能楽の中でも特にクセ謡が好きな、この『松虫』の詞章を思い起こし、ご奉納に採用することにして、先日、noteに書いた原稿は、これに先立って、思いついて書いたものでしたが、https://note.com/sylphid/n/nd231a844ec41『松虫』でも『魔道祖師』でも、逝ってしまったほうは、すでに別境地になっており、残した友人のことを、あまり頓着していない印象があります。『魔道祖師』のほうは、主人公が死ぬ時は、そこまで友人を深く意識しておらず、死なれて残された側にのみ深い悔恨が残って十数年過ごし、主人公が蘇ってから改めて成就しているので、めでたし…ですが、『松虫』のほうは、松虫の声に誘われ別次元に昇華したように亡くなった友人を、残されたほうが恋しく想うあまり、後追いしてしまったため、もう同じ蓮の上で再会もできず、念ばかりが残されて彷徨う、報われない哀しさが歌われます。残された者は、孤独と寂しさに苛まれるけれど、残されたこの世での時を、大切に、想いを抱きしめながら、天命を果たすことが、亡き人のためと思います。いつかの世で、また出逢うために。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #謡曲 #松虫 #ネパールの横笛 #即興舞踊 #亡き人を悼む #ご奉納舞台 9