真琴奉奏 例祭のあとの、静かな神社で、改めて自分と神と向き合う奏でのひととき 都内七社神社様
今年も秋分の日前日の、七社神社様宵宮祭でのご奉納はつとめましたが、
お祭りの数日後に、ひとり参拝したこの日は、祭りのにぎわいが夢だったような静けさで、
平日の日中でもあり、ほぼ境内にひとけはありませんでした。
まだモミジもイチョウも瑞々しい青葉ながら、
イチョウの枝には、ギンナンが鈴なり。
閉じられた拝殿のガラス戸に、鳥居から拝殿までの木々が明るく映り込み、まるで社殿内に森があるようです。
先夜の、自分の音色さえ聴こえないほどの祭りのにぎわいが、風の名残りに留まりつつ、
祭りあとの神々がまどろむような、昼下がりの穏やかな陽光。
その満ち足りた気色の境内にて、
真琴の響きを味わいました。
自由奏で爪弾くうち、気がつけば「越天楽」になっていて、
私がいつも奏でる音階は、和楽に倣っているのだったと思い出します。普段、既存の曲を琴奏することがないので、意識していませんでした。
「越天楽」は、巫女舞の「豊栄舞」の調べ。
何度も歌っているのですが、
歌う時には、やはり自由奏のほうが自然です。
人がいないとはいえ、近隣の家々や通りすがる人もないではないため、声を抑えて小声で歌っているので、ちょっと苦しげに聴こえるかも。
ひとりだったので、虫除け香もなんのそのの、蚊の集中攻撃を浴びましたが、
音と響きで御神気と和合できるひととき、とても心地よく有難い時間でした。
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