![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105604326/rectangle_large_type_2_e7b39721f97db244567ec3cac2a7f82d.jpeg?width=1200)
思考をたこ焼きみたいにひっくり返せ! 人生たこ焼き
先日、大きな舞台を終えたあと、
以降に特に予定がないことから、ちょっとした燃え尽きもあって、一時的に落ち込んだことがありました。
たまたま、近況報告も兼ねて、古くから知己の神社に参る用があり、宮司様とお話。
この宮司様は、今は仁徳深く尊崇される立派なお立場になっていますが、まだ修行を明けた権宮司さんだった頃から、私はお世話になっていて、
それこそ、私のこれまでを、ほぼすべてご存知のかた。
宮司様の前で、
これまで私、研究も仕事も、やりたいことも、自分では悔いなく頑張ってきたと思うのに、何もやり遂げられていない気がする、なんの役にも立てていないし……と、グチグチと弱音を吐きまくっていたら、
それは傲慢というものだ、
自信がないようでいて、機会は与えられているし、成果は出せているはず、
研究でも舞台でも、これまでがあって今があるのだから、何もできていないというのは、
謙遜でも卑下でもない。
自分に対しても、信じて機会をくれる人たちに対しても、日々のご加護を与えてくださる八百万の神々様に対しても、
失礼極まりないし、傲慢というものだよ、と、叱咤されました。
何もない、報われないと思うのではなく、
今、こうして生きるために必要なものはあって、健康で、今を過ごせているのだから、
ないない、という思考を、くるっとひっくり返して、
自分には、必要なものは、知識も経験も、生活できる糧もあって、なんでもできる、
あるある、に転換してみなさい。
たこ焼きをくるっとひっくり返すみたいに。
そう言われました。
たこ焼き。
実はその前日から、やたらとたこ焼きがチラついていまして。
舞台後に、あるところへ行ったら、ちょうどバザーみたいなことをやっていて、
ここの名物が、屋台のたこ焼きだと聞きました。
ところが、いそいそと買いに行ったら、ちょうどバザー終了時間で、片付け終わったあとで。
その後、ずっとたこ焼き食べたいの口になってしまい、
その日に泊まるホテルの前に、たこ焼き屋さんがあったので、飛びついて買いに行きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1684144123652-tFRgTmH1Rc.jpg?width=1200)
人気店らしく、待っている人が数人いて、
私も待つ間、店員さんが手際よく焼いている様子を、ワクワクしながら眺めていました。
好きなんです、料理するとこ見てるのが。
その、たこ焼きを軽快に、くるっくるっとひっくり返して丸くしている様子が、
宮司様の言葉で、もう、ものすごくリアルに脳内再現されて。
今なお忘れ得ません。
![](https://assets.st-note.com/img/1684144382586-G6YpgaQQ3p.jpg?width=1200)
あれ以降、落ち込んだり、どうしようもない無力感に苛まれるたび、
「思考をひっくり返す、たこ焼きみたいに」
と、あえて明るいほうへ気を向けるよう、努力しています。
どうしようもないことは、どうしようもない。
でもまだ、なんとかなることはある。
まだ絶望するほどのことはないし、
なんにもないということは、なんでもできる可能性がある、ということでもある。
宮司様の言葉で、もうひとつ力になっているのは、
「今は、現段階での最高地点であり、これからのスタート地点でもある。一生ゴールなどはない」
ということ。
どんな課題でも、これで完了、満足はあり得ない。
人生たこ焼き。
まあるく、美味しくなることを考えて。
エンドレス思考で頑張れたらいいな。