無形文化遺産の木彫り技術を見に山奥へ 【マダガスカル・ザフィマニリ】 旅日記 Day284-285
2024/8/19-20
ユネスコ無形文化遺産の木彫り知識/技術が残る村、ザフィマニリ村へ。
木彫りは素敵だったけど、ツアーとしては期待と違い満足できなかった。
ザフィマニリ村とは?
マダガスカル中央高地の山奥にある、ザフィニマリ族が暮らす村落。
50以上の村々からなる。
人里離れた山奥に住む彼らは、生活に必要なありとあらゆるものを自作する。その中で木工に関する知識と技術を身につけてきた。
伝統的な家屋は、釘などの金属は一切使われず組子で建てられている。(日本の伝統家屋と同様?)そしてその家屋の木製の窓や扉には精巧な幾何学模様が施されている。
この伝統的な木彫の知識はユネスコ無形文化遺産に登録されている。
多分そんな感じ。(正確な情報は調べてください)
参考:ユネスコのサイト
アクセス/ガイドの手配
拠点となる町はアンブシチャ(Ambositra)。
アンチラベからタクシーブルースで3時間。
中央高地だけあって、寒い。
ザフィマニリ村へは、まず入り口の町で“アントエチャ(Antoetra)“まで行き、そこから3時間ほど(村による)山歩きする。
ガイド同行必須。
よって、アンブシチャでガイドを手配するか、
アントエチャで現地ガイドを手配することになる。
「地球の歩き方(‘20-‘21)」情報によると、
アントエチャまでのタクシーブルースは水曜日しか出ていないらしい。
(→ 実際は今は週3−4本出ているらしい。途中すれ違った。)
本当は安く抑えたかったが、水曜日まで待てないのでアンブシチャで手配した。
アンブシチャでの宿泊はMania Hotel。
受付のお姉さんにガイドを呼んでもらい直接交渉。
英語ガイドは4人しかいないらしい。
全部コミコミ、2人で1泊2日ホームステイで860,000Ar(約28,000円)になった。
内訳をざっと書いてもらったが、ガイド料は高かった。
やや古い地球の歩き方情報によると1日50,000Ar(約1600円)だったが、実際はその倍以上だった。交渉しきれなかった。
そして食費が異常に高かった。
自分たちだけではなく、ホストファミリーの分も含まれるとのことだったので、ご馳走できるのかと思い、飲んだ。(これが後々かなり不満になる。)
ザフィマニリ村へ向かう
村の入り口、アントエチャへ
朝8時にガイドが迎えにきた。
4WDでアントエチャに向かう。
乾季だと思っていたのに、雨。昨日も雨だったし気分が下がる。そして寒い。
雨でベチャベチャになった未舗装の道路を進む。
途中、あまりに道路がぐちゃぐちゃで、車が横滑りしたりして怖かった…。
3時間ほどして、アントエチャ到着。
ここから5時間のハイキング。
目的地(ホームステイする村)はノースサカイヴォ村。
途中、別の村にも立ち寄る。
相変わらず小雨。早く止むことを祈るばかり。。
村に向けてハイキング
雨の中、足を進める。
現地の村人たちは、このくらいの雨でも畑仕事をしていたりする。
本当は景色いいんだろうけど、何も見えない。
丸太の橋(?)を渡ったりしながら、雨の中昼食のサンドイッチを食べたりしながら、なんとか3時間ちょっと歩いて最初の村へ。
名前は忘れてしまった。村を通ると子どもたちがニコニコ興味津々に私たちを見ていた。私たちは雨の中歩いてきて疲れていた。笑
ちょっと休憩〜とかもなく、大した村の見学もなく(歩いて通る時に見る程度)、木彫り作品の販売コーナーだけ見せられる。
村訪問って、この程度なのか。。雨のせいもあると思うけど。
ホームステイ先の村に向かって足を進める。
少しだけ雨が上がり景色が見えた。目的地の村が見える。
1時間ちょっと歩いてやっと到着!
ホームステイ
※ 内容ネガティブです
おじゃまします
泊めていただくお家に上がる。
びちょびちょ。靴は防水シューズを履いていたけど結構序盤で浸水して、完全に濡れていた。脱いだら湯気出てて笑った。
お茶を出してもらった。ホワイトティーって言ってた。
これとっても美味しかった!!
お茶をいただいている間、近所の子たちが集まってきてニコニコしながらコチラを見ている。
私たちのストレートの下ろした髪が気になるようで、女の子たちが髪編んであげようか?と言っていたらしい。
この村では、独身、既婚、(子供の有無も?)によって、女性の髪型が決まっているらしい。
そして女性はみんなツバのない帽子を被っている。
丸い形状のものと四角い形状のものがあって、四角いやつは帽子の隙間がポケットみたいになっていて、お金を入れてお財布がわりにするんだとか。
隣の調理場がある部屋(リビング)に行くと、鶏が部屋に入ってきた。
玄関入ってすぐの足元にある穴が鶏の家になっている。
外からぴょんと来てチキンハウスに入って行く姿がなんだか可愛かった。笑
モヤモヤの夜ごはん
そして夜ごはん。
最初にあげてもらた部屋にわたしたちとガイドの食事が用意される。
…あれ、一緒に食べないの??
私たちは持ち込んだ野菜とこの村で買った鶏肉の料理を出してもらい、ファミリーたちは自分たちとは別の簡素な食事を摂る。そして私たちの食事の残りを食べる。(※見ていないので、ガイドから聞いた話の推測。)
わたしたちはゲスト用の食事を期待していない。むしろ村の人たちが普段食べているような食事を自分たちも食べてみたかった。
ガイドとの交渉時、食費の見積額がものすごく高かった。聞くと、村にはあまり食材がないからアンブシチャの町で買っていく(鶏は現地で買う)。食事は自分たちの分だけでなく、ファミリーの分も含まれる。
そんなことを言っていた。
お邪魔させてもらう立場として、お世話になる村の方々にちょっぴりご馳走を振る舞えるのかと思っていた。
一緒に食事を囲んで交流できるのだと思っていた。
なので、高いと思いながらも納得した。
しかし現実は交流もなく食事は別。
さらに食事も提示されていた見積額に対してかなり簡素な印象。(村の人からしたら贅沢な食事かもしれないが、支払額からすると簡素)
なんだか、想像していたのと全然違う。モヤモヤが募った。
一緒に食事できなかったのは、自分たちが事前に一緒に食べたいと伝えていれば何か変わっていたかもしれない。(翌日伝えたがそれでも難しそうな印象を持った)
こちら側のリクエスト不足もあるが、ガイドへの不信感が募る。
割高だった食費は、ガイドの懐ではなく村に還元されていることを祈る。
出してもらったごはんは美味しかった。
おやすみなさい
食事を終えたら寝る準備。
みんなで雑魚寝かと思っていたが、ゲスト用の小屋があった。
快適ではあるがビジネスみを感じる。
とはいえやっぱり快適に寝られたのでありがたかった。
ホストファミリーたちとは言語の壁があるので、コミュニケーションはガイド頼みになるが、彼は積極的に交流させようという気もなく最低限の通訳しかしない。
私たちは言語の壁を超えるコミュ力は持ち合わせていないので、食後も交流なく寝床についた。
翌朝。
窓を開けると、女の子が近づいてきた。
手を出してくる。バッグを指差す。
おそらく、何かお菓子などを欲しがっている。
またか。。
結局マダガスカルでは、旅行者が行く所ではこうなってしまう。たとえこんな山奥であっても。
この子たちの立場からしたら当然だと思う。お金を持っている旅行者。何か恵んでくれてもいいはず。
でも何もあげなかった。1人にあげるとキリがないし、“外国人は何かくれる“と学んでしまうのも良くないと思うから。
朝ごはん
もちろん朝食もファミリーとは別々。ゲスト対応。
村の子どもたちが窓から食事の様子をのぞいてくる。
村の人たちからしたら豪華な食事。
それを見せつけるかのように食べなければいけない。
そんなことをしたいんじゃない。
村の一員として村の暮らしを体験してみたかった。そのためのホームステイのつもりだった。昨日からのモヤモヤがさらに募る。
ちなみに朝食時、ガイドにホストファミリーと一緒に食事したいと伝えてみた。
しかし遅かったみたい。
ファミリーは早朝から仕事(畑)にいくので、もう食事は済んだと。昨日のうちに伝えておけと。でも、ガイドの言うことを聞くに、仮に伝えていたとしても一緒に食事を楽しむことは難しそうな印象だった。
・彼らは朝から仕事があるので時間を合わせるのは難しい(夜なら大丈夫では?)
・旅行者はのんびり食事するが、彼らはすぐ食べ終わる
・我々の食事と彼らの食事は違う
正直どれもガイドの言い訳にも聞こえてしまった。
この村を訪ねる旅行者は、みんな文化に興味を持っているし、どんな暮らしをしているのかを知りたい。ホストファミリーとの交流も期待している。と、ガイドからしたら別に求めてもいないであろう一方的なフィードバックをしたが、彼にとってはただのビジネスだろうから何も意味ないだろうな。
村長への挨拶
村長の元へご挨拶に。
聞きたいことあったら何でも聞いてね、と言われ、質問したが、村長ではなくガイドが答えてくれた。
違うんだよ。コミュニケーションが取りたいんだよ。そのまま訳してキャッチボールさせてくれよ…。
文化や慣習を知りたかったけど、漠然と質問してと言われると聞くのが難しい。
まず概要を話してくれたら聞きたいことが出てくるはずなんだけど。知らないことを質問するのって難しいね。
大してコミュニケーションが取れなかったが、村に病院を作りたいと寄付を求められた。
まぁ、するけど。。
気持ちよく寄付できればよかったけど、村での体験にそんな満足できていなかったので渋々少額だけ寄付しておいた。
(村自体は悪くなかったと思う。村での満足度はガイド次第な気がして、わたしはガイドが気に入らなかった。)
散策
この日は晴れていたので、少し歩き回った。
山がかっこい!!
そしてやっぱり、窓や扉に施された伝統的な模様は美しい。
20種類のモチーフがあり、各家庭ごとにシンボルモチーフがあるんだとか。同じモチーフが施された家は親戚だと言うことがわかるそう。
(そうなると20家系しかないことになってしまう…?正確なことはきちんと聞けてない)
村を出る最後、ホストファミリーのおばあちゃん(前村長の奥さん)に持ってきていた鉛筆を渡してきた。村の子どもたちに配ってもらえますように。
このおばあちゃんだけは可愛かったしウェルカムな感じで迎えてくれたな。もうちょっとお話しできたらよかったな。
帰りは3時間のハイキング。
まとめ
1泊2日のツアーを組み村を訪ねたが、正直満足度は高くなかった。
そもそも期待してしまうのが良くないだろうし、要望があるなら事前に伝えるべきだった。こちら側の要因もある。
それにしても、ガイドへの不満が募ってしまった。相性が悪かった。
態度が大きくホストへのリスペクトが感じられなかった。
旅行者の需要を理解する気がないんだろうな。
ツアーの満足度はガイド依存が大きいと思う。旅行者との相性も含めて。
もっと、文化を伝えたいとか守りたいとか、そういう思いを持つガイドが増えたらいいなと思う。
世界無形遺産の文化が残る村。
その木彫り技術はとても美しくて惹かれた。
単なるビジネスとしてではなく、文化が保護され、訪ねた人にきちんと魅力が伝わるいい方向に発展するといいなぁ。
日本語だと数少ない訪問記事なのにネガディブな内容になってしまいちょっと申し訳ない。。
素敵な体験をできる人がたくさんいますように!!!