あこがれの世界へ
海の底から
美しく響いてくる
誘う君の声
こっちへ来てよと
ぼくは揺れる水面の中に
君を探して目を細めるのに
君は 『息ができなくなるから…』 と
あがってきてくれない
ぼくも同じ理由で
君のところへ行けない
『ぼくも息ができないんだ…』
いつか この境界線が溶け合えば
君の世界と ぼくの世界が
ふたりの世界 になってくれるんだろうか
交わってくれない世界に
ぼくだけが知っている
君のせつない声が 響く
そこから見上げる景色と
ここから見つめる景色は
本当は
泣き出してしまいそうなくらい
求めあっているんだと
そう思いたい
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