額になんて入らない
カサカサじゃなくて シャラシャラ
熟れている色じゃなくて 染まっていく色
理屈じゃなく 感じ取って
ぽたぽたと 秋がこぼれ落ちて
大好きな風景を描いていく
聞こえないふりをして
寄り添われてみた午後は
うっとりと秋に溶けて いま
流浪に魅せられ
流浪に堕ちていく
チリチリと焦げる胸が
余白なく埋めてと騒ぐ
あの丘の風を吸い込んだら
壁画の向こう側に 色の海が広がる
夜になるまで ぼくだけの世界に漂う
額になんて入れられない
入らないんだ
ぼくだけの秋
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