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花束
交差点のとこで買って渡すから
君はよくいる他の子みたいに
ドライフラワーなんかにして
美しいそれを死なせたりしないで
いま目一杯に花開いて咲いて
さよならを告げようとしているそれを
ここで優しく だけども気高く振り回して
これまでにないくらいの
高貴な雪を降らせて
そしたらカフェロリータで
2杯分 ホットチョコを注文する
ぼくらの冬が終わっちゃったねって
そう言いながら
去っていったあの美しさを
大切に染み込ませたい
灯る無数のランプが
ひとつの季節の いのち みたいだった
美しくて強くて温かくて賢い
そんなものほど
今は
いまを生きるには
とても孤独で とても儚い