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2023年読書記録

読書記録は読書メーターにまとめています。
まとめ機能を使って1年の記録をまとめました。これをやってみたかった〜


2023年の読書メーター
読んだ本の数:27
読んだページ数:7127
ナイス数:292

1.強運の持ち主

強運の持ち主 (文春文庫)感想
目的なく本屋でぶらついてる時にたまたま目についた瀬尾さんの本を買うのも2回目。タイトルが刺さりやすいのかな。悪い結果でも言い方を変えてポジティブに伝えることが出来るのはとてもすごいと思う!結局人生をいい感じに進めるには、自分の行動力と、周りの人達を大切にすることよね。改めて実感した。
読了日:01月20日 著者:瀬尾 まいこ

2.読書からはじまる

読書からはじまる (ちくま文庫)感想
本が好きな気持ちを改めて確認させてくれる本だった。正直よく分からないところもあり、印象に残っているのはかなり断片的だけど……私は技術の進歩の恩恵を受けまくっているし、田舎出身だから「どこにでも同じようなものがある」にはめちゃくちゃ助けられたし、だけどその上で読書とか言葉とか記憶とか、そういうものを大事にしていけたらなと思った。最後の「自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所をつくりだすのが、読書です。」という一文がとても素敵。
読了日:02月10日 著者:長田 弘

3.生まれた時からアルデンテ

生まれた時からアルデンテ (文春文庫 ひ 31-1)感想
自分が何かを食べることに対しては全然興味がなくて、食べなくても生きていける体になりたい、食が娯楽になって欲しいと常々思っている。けれど、人間が何かを食べることに対してはめちゃくちゃ興味があって、そこからポッドキャストの味な副音声にたどり着き、この本にもたどり着いた。平野さんの食に対する執着?は、羨ましくもあり、切なくもある。だって私、レストランが無くなったらもうそこの味は食べられないなんて、今日読んでやっと気づいた。ポッドキャストでも話がとても上手だなと思ったけど、文章も素晴らしい。惹き付けられる。
読了日:03月10日 著者:平野 紗季子

4.もしもし、運命の人ですか。

もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)感想
カフェで座った席の近くに置いてあった本。なんでだろう、エッセイで読みやすいから? いちいちそんなことまで考えてんの!?おもしろすぎない!?!!?と思いつつ、こういう人と付き合いたいかと聞かれるとうーん…………笑 というか、どちらかと言うと陰?のような感じで自分のこと書いてるけど、友達も付き合った人もそこそこ多そうですが。人間が好きなのかなあ。興味があるとも言えるかもしれない。
読了日:03月24日 著者:穂村 弘

5.奴隷のしつけ方

奴隷のしつけ方 (ちくま文庫)感想
奴隷が存在した時代に奴隷を扱っていた人が奴隷の管理方法について記し、その内容を現代の学者が解説するという設定。おもしろい!奴隷だから当たり前に自分より下に見ているけど、読んでいる私たちにとっては勿論当たり前では無いので、そこにズレを感じ、作者が奴隷に対して寛大な態度をとっていると、優しいのかそうでは無いのかわからなくなり、不思議な感覚になりつつも次々読み進めてしまう。というかこれ大枠でいくと部下を持つ上司のためのビジネス本だったり?あとがきについた解説が後を引く。古代ローマより多くの奴隷がいる現代…
読了日:04月23日 著者:マルクス・シドニウス・ファルクス,ジェリー・トナー

6.紅茶の絵本

紅茶の絵本感想
旅行先のホテルにあった本。ミルクティーは好きでほぼ毎朝飲んでるけど特にこだわりはなく、安いティーバッグだし、沸騰したてのお湯を使う事とちょっとだけ蒸すことしかやってない。全然詳しくないのに紅茶好きって言っていいのかな?って思ってたから、自分が美味しく感じるように入れて飲めばいいんだよってメッセージが嬉しい。水筒使ったアイスティーの作り方聞いたことあるぞと思ったら大西さんじゃん!味な副音声聞きました!!こういう出会いがあるから本って面白い〜
読了日:05月19日 著者:大西 進

7.江戸川乱歩傑作選

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)感想
赤い部屋、人間椅子、芋虫以外は初。後味はどちらかと言うと悪いのに、面白いし読みやすい。よくこんな設定やトリックを思いつくなあ。久しぶりに読んで気づいたけど、芋虫って最初は旦那の詳細を描かずに進めるんだね。一体どんな様子なんだと考えながら読んでると、自分の想像よりずっと酷い状態が描写される。衝撃がすごいと思う。これから何も知らずに芋虫読める人が羨ましい!解説は乱歩存命時に書かれたもの。今買える昔の作家の本で解説が作家存命時に書かれたものってあんまりないような(知らないだけかも)。良いですね。
読了日:05月21日 著者:江戸川 乱歩

8.ノラや

ノラや―内田百けん集成〈9〉 ちくま文庫感想
序盤はあれ?そんなに猫に興味無さそう?って感じたけど、表題作になると一変する。ノラとクルへの愛がすごく伝わってきて、本当に可愛くて仕方なかったんだろうなあと思うし、だからこそしんどかった。首輪を用意するシーンとか、クルに対して「あんまり可愛くなっては困る」と思ってたのに…ってところとか。歳をとったら忘れるわけなくて、いつまでも残り続けるよね。最後に収録されている話が絶筆とは思わなかったし、つまり最後に書いた文章も猫のことだということ。2匹が百間に与えた影響はとても大きかったんだろうと思う。
読了日:05月28日 著者:内田 百けん

9.お姫様は「幕末・明治」をどう生きたのか

お姫様は「幕末・明治」をどう生きたのか (扶桑社文庫)感想
やっぱり女性の記録って、身分が高くてもほとんど残らないんだなあと実感。とは言っても内容は知らないことが大半で、とても興味深く読めた。それにしても幕末って本当に生きるのが難しい時代というか。そんな状況でみんな一生懸命にできる事をやっていてすごい。
読了日:06月10日 著者:河合 敦

10.沈黙

沈黙 (新潮文庫)感想
あっという間に夢中になった。物語は暗く苦しいのにとても面白い。ポルトガル司祭達が日本という国や日本人に対して、見下してたり許せなかったり理解できなかったりというような気持ちを抱いていることが、日本人が書いたとは思えないくらいしっかり伝わってくる。ロドリゴは最終的に拷問で力尽きて亡くなるのかなあと思っていたから結末に驚いた。信者からするとこちらの方がきっとキツいよね。私も確実にキチジロー側の人間だし、多分こういう人は沢山いるのだと思う。
読了日:07月04日 著者:遠藤 周作

11.女生徒

女生徒 (角川文庫)感想
mtとのコラボカバーかわいい。描かれている女性たちの気持ちが解りたいような解りたくないような…みんな自己肯定感激低なのは時代のせいか。「女生徒」、どこまで元の日記参考にしてるんだろう?考えてることが次々と変わっていく感じや大人になることへの希望の持てなさ、身に覚えがありすぎてびっくりした。私は心身を削って周りの為に尽くすなんて絶対嫌だし、自分のために生きたいと思っているけれど、自分の心の狭さに絶望するし、周りに優しくありたいとも思う。そういうもやもやを改めて認識させられる話たちだった。
読了日:07月25日 著者:太宰 治

12.虹色と幸運

虹色と幸運 (ちくま文庫)感想
タイトルが良い。私自身この3人と年齢がほぼ変わらなく、普通に1人で暮らしていけるだけの仕事はあるけど、独身だし相手もいないし、この先もこのままでいいのかな?とモヤモヤすることもしょっちゅう。だからこそ終盤にあった「だれでも、好きなことしかできないからね、結局は」とか「いいよ、迷っても」とかにぐっときたのかも。今読めてよかった。確かに30過ぎたらいろいろあるけど、それでも気にかけてくれる家族、会った時に久しぶりじゃないみたいに話せる友人、大事にしていきたい。「なにかを実行すると、なにかが変わる。」
読了日:08月05日 著者:柴崎 友香

13.逆ソクラテス

逆ソクラテス (集英社文庫)感想
確かに伊坂さんの普段の作品から考えると異色なのかもと思いつつ、登場人物のやり取りや世界観の繋がりを見ると、しっかり伊坂さんらしい作品だな〜とも思った。私も読む前は主人公が子どもの作品はもう楽しめない気がするなあと考えてたけど、これがもう先入観だなと。スッキリ終わる話だけじゃなく、なんとなくしんみりする話があるところも良い。登場人物に近い年齢の人達が読んだ感想を是非聞いてみたい。
読了日:08月15日 著者:伊坂 幸太郎

14.お探し物は図書室まで

お探し物は図書室まで (ポプラ文庫 あ 14-1)感想
なんだかんだいろいろ頑張ってきたんじゃないって今までの自分を褒めたくなるし、そんな自分を支えてくれた周りの人に対する感謝の気持ちが大きくなるお話だった。この本を読んで考えた人の分、世の中は優しくなると思う。やっぱり本って、感動的な物語やビジネス書に限らずとも、人を救ったり隣で励ましたり背中を押す力を持っている。だから本も本屋も絶対に無くなって欲しくないなあ。小町さんの例えがみんなそれぞれ違うところ、良い。
読了日:08月18日 著者:青山 美智子

15.AX

AX アックス (角川文庫)感想
殺し屋シリーズ新作前に再読。初めて読んだ時、EXIT終盤からの展開に驚いたなあ。10年越しの反撃。息子にも引かれるくらいめちゃくちゃ気を使っていたにもかかわらず奥さん本人にはちっとも気づかれていなかったなんて、ノート作って勉強したかいがあったね。
読了日:09月03日 著者:伊坂 幸太郎

16.十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)感想
タイトルに惹かれて。遠藤周作は4冊目。今までの3冊全て面白く読んだし、今回も期待を裏切らなかった。手紙の書き方についての本だけど、それこそ友人とのLINEとか、会社でのメールとか、なんなら話す時にも参考にできそう。説教臭さを感じないのも良い。文章が下手だったのには驚いた、どの小説もとても読みやすかったのに!努力されたんだなあ。「ようなゲーム」ちょっと考えただけでも全然思いつかなくて難しかった。続けたらものすごく力つきそう。
読了日:09月09日 著者:遠藤 周作

17.月の満ち欠け

岩波文庫的 月の満ち欠け感想
北村薫の『リセット』を思い出しつつ、あっちよりもなんだかジメッとしているしゾクッとくるなあと。それは瑠璃の愛(執着?)の大きさからなのか、繰り返される死からなのか、それにより開いていく歳の差からなのか。今後2人とその周辺の人はどのように付き合っていくんだろう。小山内さんも。でもやっぱり、悲しい急なお別れを経験した人は、もう一度会えたらって思うよね。伊坂さんの解説(解説ではない)好き。
読了日:09月23日 著者:佐藤 正午

18.文学の中の「猫」の話

文学の中の「猫」の話 (集英社文庫)感想
思ったよりもずっと多くの作品を、国内外問わず紹介していて驚いた。その分一つの作品に対する紹介は短めというか、サラッとしているけれど、これはあくまで本を紹介する本なのでこれくらいが調度良い。ジャンル分けの仕方も個性を感じる。猫の可愛さは万国共通なんだなと改めて。海外文学自体あまり読んでこなかったからここから探しても良さそう。
読了日:10月03日 著者:お茶の水文学研究会

19.知られざるマヤ文明ライフ

知られざるマヤ文明ライフ: え? マヤのピラミッドは真っ赤だったんですか⁉感想
古代メキシコ展に向けて予習。イラストがかわいい。マヤ文明はコテンラジオで聞いた話とfgoで出てきた名称くらいしか知らないからとても面白く読めた!なんでこんな発想に?と思うことも沢山あるけど、生活の仕方も常識も現代日本とは全く違うんだから今の私が想像できないのはそりゃあ当たり前よね。それにしても当時の技術には驚く。造られている物も全て緻密。「マヤには浣腸もありました!」
読了日:10月04日 著者:譽田 亜紀子

20.装丁物語

装丁物語 (中公文庫)感想
和田誠さんがイラストだけではなくデザインもしていた事を知らなかった。更に文章もとても読みやすい。 昔の仕事について内容も細かいところまでしっかり覚えてて驚く。量も沢山あるはずなのに。それだけ一つ一つ考えて試行錯誤して取り組んだってことなんだろう。なんだか自分の仕事に対する取り組み方について反省した。丁度仕事のミスが重なった時期にこの本を読めて、自分に足りない所を気づけて良かった。タイトルが気になって手に取ったけど、とても好みの本で嬉しい。
読了日:10月21日 著者:和田 誠

21.リセット

リセット (新潮文庫)感想
今まで読んできた中で一番大好きな本をまた再読。何度読んでもお別れのシーンは悲しいし、再会のシーンは胸がギュッとなる。今の私は大人になったまあちゃんと同じくらいの年齢で、同じく独身。でもまあちゃんのように意志を持って働いている自信も生きている自信もない。それでも何か出来ることは無いかと思い、今年は初めてブックサンタに参加した。この本の事を考えながら。
読了日:11月05日 著者:北村 薫

22.ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ)感想
陳腐な感想になってしまうが、とても良かった。詩ってなんだか距離置きがちになってしまって、それは理解が難しいからなんだけど、理解出来なくても上手く感想がいえなくても良いと伝えてくれることがとても有難く、目からウロコだった。自分が小学生ではなくなってから随分経つけど、きっと当時忘れたくないと思って(もしかしたらそれすら思わずに)忘れてしまった大事な事が沢山あるんだろうなあ。きっとそれはこの先もずっと繰り返していくんだろう。でもみんなそうだし、だから言葉に残したくなるんだな。
読了日:11月13日 著者:斉藤 倫

23.ポエトリー・ドッグス

ポエトリー・ドッグス感想
『ぼくがゆびをぱちんとならして〜』が良すぎたのでこちらも購入。あちらよりは難易度高めに感じた。でも、難しく感じても理解出来なくても良いってもう分かっているから問題無し。なんか、詩って「理解する」と言うよりも「浸る」なのかなあとか。最後は昔飼っていた犬を思い出して涙腺がダメになった。そしてまさか前日譚だったとは。あの子や私に詩の楽しみ方を教えてくれたのはあなただったんですね。
読了日:11月18日 著者:斉藤 倫

24.イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 哲学

イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 哲学感想
倫理の授業を受けたことがないので(哲学って倫理?それすらよく分かっていない)本当に知識ゼロ。とても難しかったし、時代が近づくにつれてより複雑になっているような気がした。そもそも社会の構造も複雑になっていってるし、昔の人の説に対して研究したりするから、それはまあそうか。自分が今ここに存在していることについてこれだけ深く考えられるなんて凄い。終盤のラカンの説は1つ前に読んだ本に出てきていて、その時はよく分からなかったんだけど、偶然の出会いでびっくりした。
読了日:11月19日 著者:

25.この星で生きる理由 ー過去は新しく、未来はなつかしくー

この星で生きる理由 ー過去は新しく、未来はなつかしくー感想
装丁が素敵で購入。活字が青?紺?で、スピンが銀色。イラストも可愛い。作者さんはきっとめちゃくちゃ頭が良い方なんだけど、堅苦しくなく分かりやすく読みやすいエッセイだった。今の所点ばかりで線になっていない私の人生も、あと50年くらい生きたらあの経験や興味がここに繋がったんだなと気づくことができるようになるんだろうか。子育てが完全に母親頼りなところとかはうーんと思ったけれど、自分の生き方について考えるきっかけになったし読めてよかった。もっと人に優しくできるようになりたい…
読了日:12月02日 著者:佐治晴夫

26.文学の絵本 「ちくま日本文学全集」の装画

文学の絵本―「ちくま日本文学全集」の装画感想
素敵な絵と本文から抜粋した文章を楽しんだ後、安野さんによるコメントで更に楽しめる。そしてその安野さんのコメントが良すぎる。絵が作品に直接関係していたりいなかったり。語りすぎず私たちに想像の余地を与えてくれる。というか「表紙の絵のこと」というタイトルがそのまますぎて大好き。夏目漱石のサービスで書いた猫ちゃんかわいい。菊池寛がオシャレで好みだな。
読了日:12月03日 著者:安野 光雅

27.流浪の月

流浪の月 (創元文芸文庫 LA な 1-1)感想
ゴールデンカムイを読んでいる時に、恋愛以外で男女が一緒にいることって出来ないのかな〜と考えたのを思い出した。2人の関係性に名前なんてなくてもいいじゃん!大切なのは変わんないでしょ!と思ったけど、大体のものって名前が無いと存在しないことにされる。2人の境遇も周りで起きることもしんどい事だらけで、でも言葉足らずだとも思うし、かと言って気軽に話せることばかりでも無いし。店長とかちゃんと心配して気にかけてくれてたと思うんだよ。ドンピシャの善意って難しすぎるじゃん。最後は穏やかで良かった……
読了日:12月24日 著者:凪良 ゆう

読書メーター


総括


社会人になってから1番読んだ年になりました。職場近くにブックカフェができたことが大きいかも。こう見ると割と色々なジャンルに手を出せている気がする。

去年はなんだか本や本屋について考えることが多かった。自分が本・本屋が好きなのは何故なのかとか、紙の本が人に与える影響は何かとか、本屋の存続の為に出来ることは何かとか。本屋で本を買うのはいつもの事だけど、個人書店や地元のお店で買ったり、ブックサンタに参加したり、考えるだけでなく行動もできたのはとても良かったと思う。これは今年も引き続き意識していきたい。本屋は絶対なくなって欲しくないので。

自分が本を好きな事を再確認出来た年でした。今年も色々な本を沢山読めたらいいな〜!

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