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SYCLメンバー紹介No.1 森木田剛さん

こんにちは。
コミュニティマネージャーのみきです。
今回はSYCLメンバーに向けて、普段のお仕事やSYCLで日々過ごしながら感じていることについてインタビューしてみました。


メンバー紹介:森木田剛さん(フルタイムプラン)

記念すべき1人目にインタビューさせていただいたのは、森木田剛(もりきだ つよし)さんです。
SYCLがオープンした2022年の5月に入居されてから、もう2年という時をSYCLと共に歩んでくださっています。
そんな森木田さんにどのようなお仕事をしているのか、どのような想いを抱いているのかをインタビューしてみました。

お客さんの本音を引き出す「ホンネPOST」

森木田さんは、2022年に「株式会社はこぶん」を設立。
主な事業内容として、お客さんの本音を引き出すオンラインツール「ホンネPOST」の提供を行っています。
ホンネPOSTは、町の店舗や施設などに設置されたQRコードを通じて、お客さんがその空間で思ったことや感じたことを匿名で届けられるサービスです。

たとえば飲食店の場合、多くのお客さんは料理の美味しさだけでなく、空間の居心地の良さも大事にしています。
せっかく素敵なお店なのに、「料理は美味しいけど、エアコンが効きすぎて寒いからあのお店はやめよう」とお客さんが離れるケースは少なくありません。

そのような機会損失をなくすためにも、お客様や地域住民が抱える“本音”を拾い、店舗経営やまちづくりに活かしています。

実際に、これまで6000件以上のPOSTがあったんだとか。
みなさん、長文で回答してくれるみたいです。

ただ本音を引き出して終わりではない

実は、このホンネPOSTはただ本音を引き出して終わりではありません。
集まったPOSTは、AIによる分析が行われます。AIで分析をするのは、定性の部分。つまり、目には見えない価値の部分です。
匿名でありながらも、お客さんがなぜこのお店を選んだのか・どこに価値を感じて来てくれているのかといった顧客心理を読み解きます。
さらに分析結果を定量的に表現したうえで、オーナーからステイクホルダーにまで共有できるような仕組みを作っています。

お客さんたちの“本音”には、店舗や施設をより良い空間にしていくためのヒントが潜んでいます。
しかし、多くの飲食店では顧客データの収集や分析までにはなかなか手が回らないのが現状です。
その部分をホンネPOSTがサポートすることで、お客さんに刺さるサービスをスピーディーに開発できる環境づくりにつながっています。

このように、森木田さんの事業ではただお客さんから本音を引き出すだけでなく、その声を分析し、事業がより活性化するためのサポートまでを一貫して行っているのです。

本音を引き出す仕掛けづくり

では、どのように工夫してお客さんからの本音を引き出しているのでしょうか。そこには、森木田さんの想いが込められていました。

森木田さんは、ホンネPOSTのことを「心の声の郵便屋さん」と表現していました。それはお客さんの声を無理やり聞くのではなく、お客さん自らが「言いたい」という部分に耳を傾けるということ。だからこそ、“本音”を引き出すためのデザインにはこだわっています。

具体例の1つが、設問の設計。どんな問いがお客さんの芯の部分をつけるのか、何度も試行錯誤されたそうです。
例えば、ミカン下北に置かれているホンネPOSTには「今の下北沢、どう思いますか?」という問いが書かれています。
つい答えたくなるような面白い問いにすることで、心の声のお手紙を書きたくなるような仕組みにつながっています。

こちらが実際にミカン下北に置かれているパンフレット

他にも森木田さんは「ホンネPOSTを認知するタイミングが重要」という考えのもと、案内の看板やパンフレットの見栄えも大事にしています。

どんな些細なことでも、ちょっとした本音の声を拾いたい。
そのような想いで、デザインや問いの設計をこだわり、本音を引き出す仕掛けを生み出しています。

過去の原体験から今の仕事に

株式会社はこぶんの事業には、森木田さんの実体験が大きく影響しています。
前職では、新規事業の立ち上げに携わっていた森木田さん。
会社の規模が大きくなればなるほど意思決定が現場から遠ざかっていき、現場の声が届きにくくなることに違和感を抱いたことが始まりだそうです。
また、日常を過ごしている中で「この一言が伝えられたらいいのに」と思う場面が度々あり、自分がサイレントカスタマーになっていることに気づきました。どうしたらこれを解決できるのかを考えた結果、生まれたのがホンネPOSTです。

実は、森木田さんは幼少期から今までに13回ほど引っ越しをしていて、新しい環境に入るときはいつも相手の心をうかがってしまうタイプだったそう。そこからいつしか行動心理に興味が湧いて、大学でも経済学部で心理に関する知識を学ばれました。
ホンネPOSTでは、そういった森木田さんの経験や学びが活かされています。

SYCLと共に事業を拡大していく

森木田さんがSYCLに入居したのは、SYCLがオープンした翌月の2022年の5月。最初にSYCLを知ったきっかけは、意外にも京王線の電車広告だそう。今やすっかり古参メンバーのひとりです。

森木田さんがSYCLに入居したとき、ホンネPOSTはまだリリース前でした。
まずはstudioYET0期に参加し、SYCLの目の前にあるブルックリンやアイランドバーガーで実証実験をさせてもらったそう。
その実験を踏まえてサービスをローンチし、資金調達を開始。
その後、京王電鉄による事業共創プログラム「ROOOT」の採択企業に選ばれ、吉祥寺駅直結のショッピングセンター・キラリナ吉祥寺やミカン下北にホンネPOSTを展開しています。

◎森木田さんが参加されたstudioYETの詳細はこちら↓
誰かの「やってみたい」が街とつながる〜プログラム編②〜

◎京王電鉄の事業共創プログラム「ROOOT」での取り組みはこちら↓
下北沢の街で「ホンネ POST」を用いて街に関わる様々な人の声を収集する実証実験を実施します!
キラリナ京王吉祥寺で「ホンネ POST」を用いてお客さまとスタッフの生の声を収集する実証実験を実施します!

SYCLで繰り広げられるさまざまな出来事やプログラムと一緒に、森木田さんは事業を拡大していきました。

森木田さんが思うSYCLとは?

森木田さんにとって、SYCLはコンセプトでもある「誰かのやってみたいが街とつながる」を体現している場所だと語ってくださいました。
studioYETなどのプログラムを通じて、そのことをより実感されたそうです。
そして、コミュニティマネージャーによって雑談から新しいものが醸成していく空間作りがオープン当初から変わらずにできており、そこに居心地の良さを感じているとのことでした。

「新規事業を立ち上げたい方や街と繋がって事業をしたい方にとっては、ピッタリの環境が揃っている」と嬉しいお言葉を頂いています。


最後までお読みいただきありがとうございました。
今後もSYCLメンバーさんのお仕事内容を発信していきますので、次回もお楽しみに〜!

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