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ヨットでイルカ達に会いにいこう

イルカは体重に占める脳の割合がヒトに次いで大きいことから、イルカの知性の潜在力が古くから指摘されているようです。 

実は、ヨットクルーズは目的地まで、何時間も海面をじっとワッチする結構退屈な時間でもあります。 そこに、突然生き物達が訪れてくれるのは大歓迎です。 イルカもそうですが、他の鯨類や、野鳥たちも大歓迎です。
しかし、大型の鯨との衝突だけは避ける必要があります。 また、イベリア半島沖ではここ数年野生のシャチがヨットを攻撃するといった事例が多発しています。我々も適度な距離を保って、相手にストレスを与えないように出会いを楽しむことが重要です。

数年前、友人のヨット旅に欠員が出たということで、奄美大島からクルーズに合流しました。 ちょうど古仁屋を出港し、大島海峡から喜界島に向かう途中、5、6頭の小型のイルカがヨットに興味を示してくれ、一緒に泳ぐ姿を見せてくれました。
風が弱く、海面が鏡のような状況だったので、当然セールを上げてもエンジンの力で機走です。 突然現れて、突然いなくなるのですが、ヨットに興味を示してくれて、寄ってきたのかと思います。 

時々イルカ達は、ヨットに乗っている我々の表情を確認しているように見える

しばらく前の話になりますが、下田から油壺に向けて冬の相模湾を横断中、大島を過ぎたあたりで、多くのイルカ達を目撃しました。 その後多くのイルカが次から次にヨットの舳先に集まり、15分ぐらいだったか、一緒に遊んでくれました。 この冬のクルーズも風が弱く、冬だというのに海面が鏡のような状況で、撮影した水中を泳ぐイルカ達の泳ぐ姿も綺麗に撮影できました。 

話は、それますが、世の中にはイルカと一緒に泳ぐためのトレーニングを積み、そして素潜りで一緒に泳ぐことができる方々が結構沢山おられることを知りました。 
特に夏の小笠原は海況が安定していればかなりの高い確率でイルカ達と泳ぐことができます。 自主協定ということで、泳ぐ時間やイルカの群れに近づくことができるダイビング船の数などの制約をもうけて、イルカにストレスを与えないようにしているようです。 どこかの海水浴場では、イルカが遊泳者に噛み付くなどの事故も起きていますが、やはり野生動物ですので、注意は必要かと思います。

ヨットクルーズは、それなりの準備と知識は必要ですが、自然の中での思いもよらない出会に満ち溢れています。 

初夏の関門海峡を抜けるヨット旅でも、関門海峡の狭い水路を泳いでいくイルカ達に出会うことができました。これは偶然遊歩道を散歩していたら出会った風景ではありますが。

実はイルカに会いたいと願っても、日本沿岸の広い海域で出会えるチャンスは極めて低いのです。 例えば小笠原島や、天草などで行われているボートによるイルカワッチについては、回遊している区域がある程度固定化されていることから遭遇率は90%を超えるようなケースもあるでしょう。
しかしヨットでクルージング中に出会うとなると、その確率は極端に低くなります。おそらく数%以下かと思います。
ということで、予期しないタイミングで、いきなりイルカが現れると、とても感動モノなのです。

夏のクルーズのみならず、冬のクルーズでも意外な海の生き物達との出会いがあるかもしれません。 

では、良い旅を!


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