旅するヨット

外洋クルーズ艇を手に入れ、スキルアップと船のメインテナンスに明け暮れるこの頃。 人生一度だけ、ヨットで旅に出かけよう。

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外洋クルーズ艇を手に入れ、スキルアップと船のメインテナンスに明け暮れるこの頃。 人生一度だけ、ヨットで旅に出かけよう。

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最近の記事

ヨット乗りと年齢について Life is short

一般論としては、経済的な余裕や自由な時間はリタイアをしてから得られるもの リタイアしてヨット始めたいと言う話しを良く見聞きするこの頃です。 若くしてクルージングライフスタイルを得るには、リモートワークで収入を得るために能力やスキルが必要。会社勤めのオフィスワーカーだと長期の休暇取得は難しいです。 資産家として不動産で賃貸経営やAirB&Bで収益が上がる仕組みを持つか、自営業で半年稼ことで十分な収入が有れば、悠々自適で半年は自由な時間を確保可能かもしれません。 経済力以外

    • 遠くの泊地にヨットを持つメリットとデメリット

      ヨットは購入するとしても高額な買い物です。 しかし、その維持費や係留費用が実は購入費用より高いという課題があります。 一般的にサラリーマンが個人で購入するサイズとしては、30フィートから40フィート前後が中心となります。 このサイズの船を関東や近畿のマリーナで係留となると、年間100万円を越えるケースもあり、10年間の維持コストで1000万円を超えてしまいます。 また船は保険への加入や毎年の船底塗装、機材の老朽化に伴う更新コストなど、銀行口座への負担はとても大きいのです

      • ヨーロッパ ヨット旅 その4

        ちょうど転職タイミングで、1ヶ月の休暇が取れたので、ヨット旅に参加させて頂きました。 このヨットはその後スペインまで航海を終えて、オーナー判断で既に人手に渡ってしまいましたが、太平洋横断、パナマ運河、そして太平洋を越えるという大航海を終え、ヨーロッパに向かったヨットです。 私が参加させて頂いたのは、オランダアムステルダムから、ドーバー海峡を渡り、イギリス沿岸の航海、そしてその後はフランスに戻り、沿岸を航海し、サンマロまでの約1ヶ月の航海でした。 写真でその様子を公開いたし

        • ヨーロッパ ヨット旅 その3

          ナポリからアマルフィ周辺を海から訪ねる旅 北欧からオランダ、フランス、ビスケー湾を越え、スペイン経由でちょうど地中海を回っていた友人の船に10日間程お邪魔して夏休みを楽しむ旅が実現しました。 この航海の一部を紹介いたします。 集合地点はベントテーネ島でローマから、電車とフェリーで向かいます。 島にはローマ時代の遺跡も点在していました。 ベントテーネ島を出発し、周辺島々を周ります。 イスキア島 イスキア島は温泉があったり、ウサギ料理で有名な所です。 我々も水着を持って

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        • 海外ヨット事情
          7本
        • クルーズ派
          11本
        • ヨットメインテナンスあれこれ
          4本
        • SNSとクルージング
          0本
        • 気候変動の影響
          0本

        記事

          ヨーロッパ ヨット旅 その2

          この年は友人のヨットがフランスからビスケー湾を抜け、ポルトガル沿岸を南下するヨット旅の一部に参加させて頂いたので、記録の一部を紹介いたします。 我々は、サンセバスチャンに停泊しているオーナーの船に合流すべく、スペインのビルバオをまず目指してバス移動しました。 ビルバオ空港からサンセバスチャンまでバスで1時間ほど。無事メンバーと合流し再会を祝いました。サンセバスチャンはバスク地方で、別名グルメシティー。町中にバルがあり、タパスとシードルではしご酒が楽しめます。 マリーナは

          ヨーロッパ ヨット旅 その2

          ヨーロッパ ヨット旅 その1

          外資系企業での勤務が多く、その為仕事での出張旅行は100回をゆうに超えると思う。しかしヨーロッパへの出張機会は少なかったので、ヨット旅の機会を得られて夫婦で楽しみです。 友人は早めにリタイアをして米国で購入したヨットを前年に北欧まで回航していたのです。 この年はヨットを北欧からフランス北部のマリーナまで移動という事で、お助けクルーとして、キール運河、オランダのスタンディングマストルートの航行に参加させて頂きました。 ハンブルグ経由でKIEL ドイツの元軍港まで電車で移動し

          ヨーロッパ ヨット旅 その1

          瀬戸内旅: 進化が止まらない直島

          世代・地域・ジャンルを超えた人々が集い、地域の人々と協働し、作品を創り上げ、地域の再生を目指すというコンセプトで初めて瀬戸内国際芸術祭が開催されたのが2010年。 直島はベネッセが1985年からアートサイトとして島おこしに着手しており、既に40年が経過している。 今や毎年世界観光客が途絶える事がない島となりました。 我々の瀬戸内ヨット旅でもこの島を外す事はできないという事で、訪れることになりました。私は10年前に一度訪問しており、再訪となりました。 我々も宮浦港の桟橋に

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          瀬戸内ヨット旅: 橋を巡る

          ヨットでの航海は、マストの高さが制限となるので全ての橋や電線の高さの事前チェックが必要です。 結構手間ですね、ただNewpecという電子海図があるのでチェックはさほど時間がかかりません。  また実際の航海では、行き合う本船、漁船や釣船、フェリーや浮遊物など避ける必要があるのですが、橋がかかっている場所は往々にして狭い航路だったり、ブラインドのコーナーだったり。そこに風や波、雨や霧が発生となると、相応の緊張が走ります。 瀬戸内には多くの美しい橋がかかっていますが、実際船を操縦

          瀬戸内ヨット旅: 橋を巡る

          ヨットでイルカ達に会いにいこう

          イルカは体重に占める脳の割合がヒトに次いで大きいことから、イルカの知性の潜在力が古くから指摘されているようです。  実は、ヨットクルーズは目的地まで、何時間も海面をじっとワッチする結構退屈な時間でもあります。 そこに、突然生き物達が訪れてくれるのは大歓迎です。 イルカもそうですが、他の鯨類や、野鳥たちも大歓迎です。 しかし、大型の鯨との衝突だけは避ける必要があります。 また、イベリア半島沖ではここ数年野生のシャチがヨットを攻撃するといった事例が多発しています。我々も適度な距

          ヨットでイルカ達に会いにいこう

          初夏の瀬戸内ヨット旅: 便利グッズ編

          狭いヨットで、ほぼ1ヶ月クルーズ旅を無事終えることができました。 600マイルを超える船旅で、便利と感じたものをご紹介します。  このページは、定期的に更新して、新たに便利グッズを加えていこうと考えています。 一部キャンプ旅や車中泊も似たようなニーズがあるかと思いますので、参考になれば幸いです。 その1:ダイソーのクーラボックス(電子レンジ要らず) クルーザータイプのヨットでは、通常大容量バッテリを搭載しており、インバータで12VDCから100VACを供給し、小型の電子レ

          初夏の瀬戸内ヨット旅: 便利グッズ編

          瀬戸内経由九州長崎へのヨット旅

          現役世代は、休暇を取って1ヶ月を越えるヨットクルーズの旅に出る事は難しいです。 ヨット購入して6年が経過、やはり旅が目的で購入したヨットですから、そろそろ計画を実行しないと。 という事で、仕事は4月までで切りをつけることとし、準備を開始しました。 船検の問題  限定沿海を5マイル追加で全国を周るか、臨時航行区域の変更で行くか? 小笠原への航海のように陸地からの距離が離れるケースと異なり、デイセイリングのみで尺取り虫方式を取る今回の計画では期限に定めのない5マイル追加の方が

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          ヨット旅を勧める30の理由

          海外のヨット乗りが、ヨットクルーズによる旅を勧める50のメリットという記事を掲載されていました。 私の経験とそのリストの見直しで、30ポイントに絞りヨット旅の魅力を簡潔にまとめたいと思います。 クルージングボートによるロングクルーズ(海外含む)では、自宅を処分して全ての所有物を整理し、大型ヨットを家代わりに旅暮らしと言うスタイルが存在します。 日本人でもごく僅かですがその様な旅人に出会う機会もあります。 ポイント1 多様な文化、習慣、古い町並み、そこに暮らす人々との出会い

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          ヨットの自作あれこれ コックピットカバー制作

          今回の作業はセンターコックピットを保護するカバーの制作に挑戦です。 先輩セイラーが昨年、クッションやエンクロージャーを自作したと聞き、同じミシンを持っているので、私も挑戦してみました。 教材としてはミシンメーカーSailrite社がアップしているYoutubeが先生代わりです。 この会社のビデオシリーズは画期的で殆どのミシンワークを学ぶことができるのです。もちろん英語ですが。 今回はパターンを取るための透明なビニールも購入。現場合わせで実寸をとります。 たまたま前のオ

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          ヨットでお湯を沸かす温水ヒーター

          今回のお話はヨットでの温水ヒーターにまつわるお話。 ヨットと言ってもその目的や航海する海域、生産国によって仕様が変わってきます。 クルーズ艇にはレース艇にないような設備、例えば暖房装置や温水器が設置されており、日本であれば冬季も快適にキャビンライフを楽しめます。 私の船はスウェーデンで建造された寒冷地仕様です。ヒーターは軽油を燃料としたファンヒーターで真冬でも船内を20度程度に保ってくれます。 今回のお題である温水ヒーターですが、仕組みはシンプルで、エンジンを回している

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          イギリスの海事情

          イギリスではNPOやNGOで運営される巨大な組織が行政に代わり、ヨットのスキルアップや、安全にかかわる様々な教育や、トレーニング、資格認定などのサービスを提供している。 中核的な存在が、ロイヤルヨット協会であり、ディンギー、クルージング、ヨットレース、あらゆる形態のセーリング、トールシップ、RIB、ウィンドサーフィン、水上バイクなど全般をカバーし、スキル習得をサポートしている。 出版物も多くこの世界でのインストラクター資格を取るコースも用意されている。 ヨットであれば、デ

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          カタマランって、どうなの?

          初回の瀬戸内ヨットラリーに参加してくれたのは、アメリカ船籍のカタマランヨットでした。 初回は広島から、尾道、大三島、仁尾、白石島、小豆島、最後は芦屋まで2週間の行程で開催されました。アメリカから参加の海外艇は42フィートのカタマランでした。 彼らは、カリブ海スタートで、パナマを抜け、南太平洋から、オセアニアを約5年かけてゆっくりと回ってきたとのことでした。多くの島々をほとんどアンカリングで過ごし、係留費用を抑えながらの長期クルーズとのことでした。 その為には持ち物をガレージ

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