東大英語で学ぶ英文解釈(2) 解説(等位接続詞:構造と意味を考える)
2020年の東大の問題の解説の続きです。
* 前回の記事はこちらから☟
前回は,等位接続詞の概略をメインで書きました。今回は実際に東大で出題された問題を構造化してみるところからです。まず,答えを下に示します。
ポイントになるのは,3つの and です。
(1) 1つめの and
後ろをみると,one という名詞があります。one は「a+名詞」を指すので,and の前にある a powerful force と並列の関係にあることがわかります。よって,"one=a force" となることと同時に判断できます。
(2) 2つめの and
values と personalities と preferences の 3 つをつないでいるのは容易にわかります。問題は,
in everything from … がどこに係るか
です。原則は,「分配法則」なのですべてに係ります。しかし,「音楽や行きたい場所から友情にいたるすべてのものにおける価値や個性,好み」で意味が通じるでしょうか。「好み」はいいです。「価値」はつながる部分もあるかもしれませんが,「個性」には間違いなくつながりません。よって,今回は,
近い方だけ(=preferencesだけ)に係る
と考えます。
(3) 3つめの and
music と the places でいいでしょう。we would like to go はもちろん,the places にしか係りません。意味を考えてもそうですし,places にだけ "the" がついているのは,修飾語句をつけて限定しているからでしょう。
* 解説のつづき(解説編③)はこちら☟