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短期保育園留学レポート(2019春)(1)

 こんにちは。4歳になる双子の父で、兼業主夫をしています。本業は弁護士(個人事業主)ですが、企業内弁護士(従業員)も兼任しています。
 2019年3月8日から3月25日まで、オーストラリアのゴールドコーストに子どもを連れて短期留学してきました。結果、似たようなニーズがあって状況がなんとか許すなら、ぜひ皆さんにもやってほしいとオススメしたい。なので、流行りのnoteにまとめてみました。(他のSNSにも転載してますが、同じ内容です。)

1.なんで行ったの?**

 きっかけは、私の「花粉症」です。花粉症と言っても人によって症状はさまざまですが、私の場合は、目のかゆみ・鼻水・のどの痛み・肌荒れといった一般的な症状に加えて、耐え難い頭痛が発生します。そのため、花粉症のシーズンは長期間痛み止めを飲み続けることを強いられてきました。(それ自体、副作用等からおすすめされない服用方法です。)
 2017年に2年間のアメリカ赴任から戻り3年ぶりに花粉症シーズンを日本で過ごしたとき、強く決心しました。「この3ヶ月近い体調不良は、今後の人生において受忍しない。自分の心身のために必ず手を打ってやる。」と。
 とは言え、保育園に通う娘2人を育てる兼業主夫という立場上、単に家族を東京に残して自分だけ遠くに離れるわけにはいきません。パートナーはともかく、子どもを同行できるプランを考える必要がありました。
 そこで思いついたのが、短期留学でした。調べると親子留学という需要があって、子どもが家族と一緒に留学するサポートをするエージェントも多数いることが分かりました。私自身は英語の語学学校に通う必要はありませんが、子どもには、将来のために英語や異文化の環境に触れておくことにそれなりの価値があります。

2.どうしてゴールドコースト?

 短期留学のサポートは、色々な国・地域についてありますが、あまり迷わずゴールドコーストを選びました。というのも、以下の希望を満たすところがそもそもあまりないからです。
 ① 日本から遠すぎないこと(何かあればすぐ帰ってこれるし、子連れの長時間フライトはツラい)
 ② 過ごしやすい気候であること(子どもが体調を崩しにくい)
 ③ 英語圏であること(生活上不便しないし、子どもにも覚えてほしい)
 ④ 時差が少ないこと(日本の仕事を続けやすい)
 なので、ケアンズ、ブリズベン、シドニー等のオーストラリア他都市でも構わないと思います。個人的に、ゴールドコーストのサイズやリゾート感が丁度よかっただけです。
 ちなみに、他の候補地と主なマイナス要因を挙げておきます。
 ー ロサンゼルス(時差が大きい)
 ー セブ島(受入保育園が不明)
 ー 沖縄(住民票を移さないと保育園に入れないっぽい。日本語。)

3.手配は大変?

 イエス・アンド・ノーです。一番大変だったのは、関係各所との相談と日程決めです。理想的には1ヶ月ほど行きたかったのですが、出勤の約束がある客先やどうしても出席すべきイベントの日程等と相談して、結局今年は2週間半の短めの日程に決めました。
(1)職場・仕事との調整
 ただ、単にいきなり相談したのではなく、前々からリモート勤務がしやすいシステムを組んできたのも大きかったと思います。依頼窓口をGoogleフォーム、やり取りをSlack、進捗管理をTrelloという感じでツールをガンガン導入してきたおかげで、リモートでも仕事を進められるのかという不安をなるべく小さくしてきました。なので、オフィスにいなくなって仕事が回せるのかという不安はなかったですし、客先からも心配されませんでした。
(2)保育園の選び方
 次に大きいのは、保育園と住むところの手配です。特に保育園はネットで拾える情報では良し悪しの判断がとても難しいので、現地の実際の様子に詳しい人のアドバイスが必要です。そこで、とても親切丁寧な日本人向けエージェントに助けてもらい、保育園も住むところも幾つかの候補をもらいながら決めていきました。エージェントとは、ウェブ通話やメール・LINEを使って、希望の条件を伝え、それに合ったものを提案してもらうということを繰り返しました。保育園以外にも現地のオススメ病院やレンタカー会社等も教えてくれましたし、コンドミニアムの管理会社からも良い条件を引き出してくれました。ぜひ利用をおすすめします。
 ただ、保育園については、様子を見ないと不安だったので、実は今回の留学の半年前にも家族旅行を兼ねた下見に行っています。3箇所視察して、場所・広さ・スタッフの雰囲気・子どもの多様性・異文化対応等を見て、決めました。
(3)その他
 残りの手配は、往復の航空券、現地のレンタカー、国際免許証、海外旅行保険、成田空港近くの駐車場、ポケットWi-Fiといったところです。普通の海外旅行と大差ないですね。

4. 現地の生活はどうだった? 

 (保育園のことは「5.保育園の効果はどうだった?」にまとめます。)
 総じて、大変快適でしたが、項目ごとに快適ポイントをご説明します。

(1)気候
 3月のゴールドコーストは夏の終わりかけ。日中は30℃を少し超えるくらいの暑さですが、湿度が低いので日陰であれば外を歩いていても快適ですし、夜は気温が下がってもっと過ごしやすくなります。
 なにより花粉が飛んでない!花粉が飛んでないんです!!(大事なことなので2回言いました。)到着して1週間ほどは体内に残っている花粉のせいで症状を引きずりましたが、それ以降は超快適。快適な3月を取り戻しました。さらに、体内の花粉症の蓄積がリセットされたせいか、帰国してからの再びの症状も緩和されたように感じました。

(2)時差
 3月のゴールドコーストと日本の時差は−1時間。なので、まったく時差ボケがありません。東京からの直行便も夜に出発して朝に到着するので、飛行機の中でしっかり寝れれば子どもも到着日から元気に過ごせます。
 また、リモートで仕事する上でも時差が1時間しかないのは大きなプラスでした。滞在中はかなりの頻度でオンラインMTGをしていましたが、時間調整についての支障は全く感じませんでした。

(3)食生活
 新鮮な食材が東京と同じくらいの価格帯で購入できました。特に、果物とお肉(特にラム肉)は日本より安くて美味しいです。ただ、日本食を作りたいのであれば、アジアンスーパーに行く必要があり、多少割高になります。私たちは、たったの2週間と割り切って日本食をほぼ食べませんでした。日本から醤油等の基本調味料を少しとふりかけを持っていけば、安心感を味わうのには十分だと思います。なお、外食は日本と比較してちょっと割高でした(日本が世界的に見てコスパ良すぎるのですが)。

(4)レジャー
 子供向けレジャーは、遊園地、水族館、動物園がゴールドコースト近郊に揃っています。特に、動物園にはオーストラリア独特の動物たちが沢山いるので、子どもたちも大喜びでした。自然志向であれば、もちろんビーチはどこにでもありますが、国立公園や牧場が街から遠くないので(車で1時間以内)、ウォーキングやファームステイもおすすめです。ゴルフが好きであれば、1万円以下のゴルフ場が車で30分以内に沢山あるので、子どもを保育園に預けた後からでも昼過ぎまでに18ホールのラウンドしてくることができます。

(5)交通
 市街地は路面電車やバスが走っていますが、東京のようにどこでもアクセスよく行けるわけではありません。なので、レンタカーでの移動が主でした。ただ、オーストラリアは日本と同じ右ハンドル左走行なので、ローカルの交通ルールを少し覚えるだけですぐに慣れることができました。なお、国際免許証がなくても、レンタカー会社が発行する翻訳証明書でも車を借りて走ることができるのですが、万が一事故が起きたときに警察に説明することに不安がある人は公的な証明書という意味で国際免許証を取っていけばいいと思います。

5.保育園の効果はどうだった?

 ようやく核心の話題。

(1)システム 
保育園のシステムはとてもシンプルでした。
・午前7時〜午後7時の間でいつ預けていつ迎えに行くか自由。事前の連絡も不要。
・食事は園内で手作り。
・持っていくのは着替え2着と水筒のみ。シーツ、タオル類は不要。
 また、コミュニケーションはかなり効率化されていて、お休みの場合の連絡や質問等は専用アプリのチャットツールを使います。その日の活動内容や保育中の様子は、メールで毎日午後3時頃届きましたし、写真も毎日専用アプリ上で見ることができました。写真のダウンロードも無料です。
(2)クラスの内容
 クラスは年次ごとに分かれていて、10人前後のクラスに2人の先生が付いて、他にもフリーで動く先生がいました。さらに、預けた園には日本語が話せる先生もいたので、緊急のときは子供と日本語でやり取りしてもらえるというのは大変心強かったです。他の子供たちは、ヨーロッパ系だけでなく、アジア系や南米系等様々でした。
 活動内容は、毎日のようにアート制作があったり、ヨガがあったり、日本の保育園に比べて充実した予算でプログラムを作っているように感じました。ただ、日本の保育園ではよくある外の散歩はなく、預けている間はずっと保育園の中にとどまっていました。その代わりに、園庭がそもそも広くて遊具も色々あるのと、園庭内に農園があり、そこで虫を探したり花や野菜の栽培など自然に触れる体験をしていました。
(3)子どもの様子
 そんな保育園に、ちょうど4歳の誕生月に2週間通ったわけですが、英語の話せない娘たちもジワジワと意思表示を始めるようになり、イエス・ノーくらいは伝えられるようになりました。同じクラスにお友達もできました。さすがに話せるようになるにはもっと時間が必要ですが、帰国してからも、英語ごっこをしていたり、おもちゃの地球儀でオーストラリアがどこか聞いてきたり。世界の広さや文化・言語の違いを理解する良いきっかけになったと思います。

 以下、園の様子です。(子供の顔があまりハッキリ写り込んでないものだけ選んでます。)

6.ぶっちゃけいくらかかった?

 リアルなお金の話は、実際に利用した業者のリンクといっしょに、(2)として公開しています。ただ、生々しい部分なので、完全一般公開ではなく少額ながら課金のハードルを設けました。ご了承ください。

7.さいごに

 以上、ゴールドコースト短期親子留学のレポートです。長い記事を最後まで読んでくれてありがとうございました。「ここ、もうちょっと聞きたい」とかご質問があればコメント欄でお返事します。適宜、レポート本体にも追加していきます。
 我が家は、2020年も挑戦するつもりです。(それも、今後はもう少し長く。)時期をかぶせて一緒に行きたいっていうリアルフレンドの方がいたら、それもご相談しましょう。期間限定のリモート生活という選択肢が、家庭でも企業でももっと受け入れられていく世の中になったらいいなと願います。

ー おわり ー


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