足関節疾患を治すための基礎知識(レントゲンの見方)
こんにちは。
整形外科勤務の理学療法士しゃけさんです。
理学療法士で足関節疾患が実は苦手って方いらっしゃいませんか?
私も1年目の時とかすごく苦手だった記憶があるような、ないような🤔
今回は足関節疾患を診る上で知っておいて欲しい解剖学、レントゲンの基礎についてまとめましたので足関節疾患が苦手かもって方は是非読んでください。
足関節の解剖
いきなり写真を貼らせて頂きましたが、レントゲンのある施設で勤務している方なら誰しもが見たことあるであろう足関節のレントゲンに数字を振ってみました。
この①〜⑨までの名称全部言えます?
答えを見ずに1度考えて見てください!
答え
①脛骨
②腓骨
③距骨
④内果
⑤外果
⑥骨間膜
⑦三角靭帯
⑧遠位脛腓靭帯
⑨前距腓靭帯
どうですか?答えられました??
レントゲンを診る上で骨の名称や靭帯の名称や位置を知っていることは非常に大切なことなので覚えておいて損は無いですよ!
正常のレントゲンの診方
解剖はサラッと説明したのでわかったかなと思います。(もっと詳しく知りたかったらコメントしてね💬)
次はレントゲンについて説明していきます。
まずレントゲンを診るときのポイントについてです。
もう少し詳しく説明していきますね!
1.骨の位置関係から分かること
①三角靭帯・脛腓靭帯の損傷
三角靭帯と脛腓靭帯はセットで損傷することの多い靭帯なんです。
三角靭帯・脛腓靭帯が損傷した場合、脛骨はどのように偏位すると思います?
答えは内側に偏位するです。
レントゲンからの具体的な評価は以下のようになります。
A:脛骨遠位の外側端-腓骨遠位の内側端の距離
B:脛骨の腓骨接痕-脛骨遠位の内側端の距離
C:脛骨内果と距骨の距離
このA、B、Cを見ていくことで遠位脛腓靭帯の損傷および三角靭帯の損傷を予測することができると言われています。
②正常位置を知るためのWeber Three Index
この3つをWeber Three Indexといいます。
関節裂隙の状態は、
上記でも説明した通り均一に保たれているのが好ましいとされています。
スパイク(ノッチ)の位置は、
基本的には距腿関節のライン上にあるのが好ましいです。
このスパイク(ノッチ)の位置が上方に偏位している場合は腓骨近位での骨折や脛腓靭帯の損傷を疑うことができます。
また、腓骨近位での骨折は比較的重症度が高いと言われていてリハビリに時間がかかる傾向があります。
※スパイク(ノッチ)ってなんやねんって人は下の写真をご参照ください。
腓骨遠位骨溝と距骨外側面の状態は、
正常であると円を書くような形をしていると言われており、腓骨の位置が偏位してないかの指標にすることができたりします。
2.骨折線からわかること
骨折線から
①靭帯に引っ張らた骨折なのか
②骨の衝突による骨折なのか
③身体の回旋力による骨折なのか
を大まかに予測することができると言われています。
①靭帯に引っ張られた骨折
このような内果の横骨折よく見ませんか?
この骨折は外反捻挫により強靭な三角靭帯が内果を引っ張ることで骨折すると言われています。
逆に三角靭帯が脆弱化していた場合は、前述した通り内果周囲の関節裂隙が拡大している所見が見られます。
②骨の衝突による骨折
ちょっと写真が微妙な感じもしますが、このような斜骨折は何らかの影響により距骨と内果が強く衝突した場合に生じやすいと言われています。
③身体の回旋力による骨折
腓骨遠位端の螺旋骨折は身体の回旋力が加わることにより生じやすいと言われてる代表例みたいな骨折です。
螺旋骨折はアスリートの方で多く見られる印象があります。切り返し等による回旋力でポキッといってしまうみたいですね。
このように横骨折や斜骨折、螺旋骨折など骨折線からその骨折がどのようなストレスで損傷したかなど骨折時の背景を読み取ることもできるのです。
まとめ
足関節のレントゲンから骨の位置関係や骨折線を見ることで靭帯の損傷や骨折の背景を読み取ることができる。
つまり、レントゲンを制するものは臨床を制するということです。
以上で足関節疾患を治すための基礎知識(レントゲンの見方)についての記事は終わりにさせて頂きたいと思います。
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