PEST分析とSWOT分析、そして抽象化思考
私は日曜の朝に放送している「がっちりマンデー」という番組が好きです。ただ、子どもたちにとっては面白くないようで、リアリタイムでは見させてもらえない。。。
そこで、Digaに録画したデータをiPadに飛ばして、出張の移動中や中国での土日にまとめて見るようにしているのですが・・・
最近は出張の機会が無く、見れていない回が溜まって来ていました。
なので、昨日の朝、1人で早起きして少し前の回を見てみたのですが、紹介されていた
東急の券売機が地味にチェンジしていた
という内容が面白く、そのチェンジに至るまでの考え方(担当者の頭の使い方)に深く考えさせられ、日曜の早朝から頭をフル回転させられたので紹介します。(見ていたよ、という方も居ると思いますが、「なるほどと思った私の考え方」をどう思うか?の意見も聞いてみたいので、サラッとで良いので読んで下さると有り難いです。)
■地味なチェンジとは・・・
紹介されていたチェンジとは「駅の券売機で現金を引き出せるようになった」ということ。
もう少し具体的に説明すると:
対応している金融機関は横浜銀行とゆうちょのみ
スマホで事前に引き出し手続き(金額決定等)をしておく
スマホに届いたQRコードを券売機の読み取り部(通常は定期券購入等に使用)にかざすだけで現金が出てくる
というように地味にチェンジしたそうです。
(Webで調べると昨年5月から運用開始しているようです。)
■開発の経緯として語られたのはまさにSWOT分析…
担当者の説明をまとめると、以下のようになります。
(一部、Web情報で補足しています)
【Strength】券売機の強み
S-1:人手が不要な自動のシステムである
S-2:機械の中にたくさんの現金を持っている
S-3:人の動線上にある
S-4:QR読み取り装置がある
【Weakness】券売機の弱み
W-1:
1万円札はお釣りとして出ていかないので、定期的に人が取り出して銀行に預けに行くという作業が必要
【Opportunity】外部環境変化による機会
O-1:
銀行法施工規制の改正により、銀行代理業の資格を持たない会社でも払い出し業務ができるようになる
O-2:
銀行のキャッシュディスペンサー維持費が社会問題になり始めている
【Threat】外部環境による脅威
T-1:
キャッシュレス化(PASMOやSuicaの普及)により、券売機の存在が邪魔者扱いされ始めている(高齢者など一部の人を除く)
外部環境分析(特にO-1)にPEST分析を利用しながらうまくSWOT分析を行い、まさに手法を上手に利用した分析から生まれたすばらしいアイデア!
というような紹介のされ方だったのですが・・・
■担当者の一言が頭から離れない
番組がスタジオに戻って、司会の加藤浩次やゲストの北斗晶が面白話をしているのですが、その内容が全く頭に入って来ない。
なぜならば、担当者がサラッと放った一言が気になって気になって、
「どういう意味だろうか?」
「なんでそんな風な発想に至ったのか?」
を考えていたから。
担当者が放った、私が気になった一言とは
「券売機の特徴って、銀行のCDと共有できるんですよね」
です。(多少、言葉違うかも?ですが、ニュアンスはこれ)
S-1:人手が不要な自動のシステムである
S-2:機械の中にたくさんの現金を持っている
S-3:人の動線上にある
S-4:QR読み取り装置がある
「S-1」~「S-3」はまさにCDと同じ機能。CDにあって券売機に無い機能は「カード・通帳の読み取り機能」だが、これも「S-4」のQR読み取り装置で代替可能。
そうなんです!! 言われると間違いなく、共有できる!!
そうなんですが、、、、
「なんで共有の機能を持ったモノを他に探したのか?」
「そう考えたきっかけは何なのか?」
が分からない。
色々調べると、これかな?というものに行き着きました。
どうも、世間では
【具体化 ←→ 抽象化】でビジネスアイデアを抽出する
という手法が流行っているらしいのです。
複数の事実(具体)から共通部分を抜き出して法則(抽象)を見つけるメタ思考
自ら見つけた法則(抽象)を、別のビジネスアイデア(具体)に転用するアナロジー思考
ということは、いま私達が進めているSWOT分析も、ただ単にクロスSWOT分析してアイデアを出すだけではなく、視点を変えて「メタアナ思考」で考えると、全く異次元のビジネスアイデアが出てくるかも知れない、ということですよね!?
ぜひやってみよう!と心に決めた、日曜早朝のお話でした。
長文、最後まで読んで頂きありがとうございます。
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