よもぎって塗るものだよね?
先日、妻と出かけた先でふらっと入った和カフェで草餅を注文した。
草餅とは”よもぎ”が練り込まれた餅にあんこが包まれたお菓子のこと。
草餅とホットコーヒーが届き、ほっと一息つきながら草餅をほおばる。
草餅のほのかな香りと共に昔の思い出がよみがってきた。
幼少期、すり傷やちょっとした切り傷ができると”よもぎ”の汁を絞って塗ってたなと。
田舎の遊び場である田んぼや山、川を駆け回ると普通に転ぶ。そして安易に怪我をする。
そんな時にはよもぎを見つけてきて、絞ってあてていた。時間に余裕がある時は、石ですりつぶしてから塗ってたりもした。
いかにも田舎の民間療法(と言うほどでもない)って感じだが、一応、本当に止血効果もあるらしい。
おじいちゃん、おばあちゃんの子どもの頃の話にありそうな内容ではあるものの、だいたいこれが20年ほど前の話。
この話を妻にすると、妻の感覚的にはあり得ないらしく、あっけにとられていた。
そしてこのエピソードを書きながら、もう一つ思い出した野草がある。
地元では”ゴンパチ”と呼ばれていた正式名称”虎杖(いたどり)”。
山菜が好きな方はご存じかと思うが、皮をはいでアクを抜いて炒め煮などで食べられているものである。
僕が子どもの頃のゴンパチの役目は水分補給だった。
山で遊んでる時に喉が渇いたらその辺に生えてるゴンパチをむしり取り、空洞の内部に溜まっている水を飲んだり、皮をはいでかじりついたりした。
割と多くの水分を含んでいるので、水を直飲みするレベルとまではいかないが、結構喉の渇きをうるおせる。
もしかしたらここまでの話を読みながら疑問に思った方がいるかもしれない。
「その辺に生えてる野草って人の土地のものかもしれないのに取っていいの?衛生的に大丈夫なの?」
結論:何も問題はない。
意図的に育ててる野菜や希少なきのこ・山菜等はさすがによくないが、よもぎはどこにでも生えてるし、ゴンパチは凄まじい生命力で海外だと害のある植物認定されるくらいにはどこでも生える。
衛生的なところは、田舎に住んでると衛生観念の基準が格段に下がる。
なので問題なし。田舎では野草は使い放題、取り放題なのだ。
野草エピソードは他にも多分あるはずなんだけど、思い出せないから今回はこのくらいで。
よもぎは食べるものであり、塗るものである。異論は認める。