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声優・アニメ漫画以外にも見ていきたいものがある。

名前 / すいーつ
好きな声優 / 宮本侑芽
好きなアニメ / 普通の女子高生が【ろこどる】やってみた
職業 / 

会社員:声豚


はじめに

 声優文化研究会OBのswt0149です。
このnoteでは見た映画の感想8割、読んだ本の感想1割、日記1割という大量のインプットの果てのアウトプット先となっています。
アニメ自体は毎クール10本前後視聴と、学生時代と比べたら激減してしまいました。代わりに懐事情が暖かくなってきたこともあって、もともと好きだった映画館で映画を観る余裕が生まれたり気になった本を買ってそのまま喫茶店に行き読んだりと、触れる作品の幅は大きく広がりました。その甲斐あってかアニメを見ているときでもこれはあのオマージュを含んでいるだのここはこういうことを意識していそうだなとか、作品に対する解体と再構築の練度が格段に上がっているなという自覚が多少芽生え始めてきました。

 本記事はアニメ・声優に直接的な関係が薄いコンテンツの中から個人的に好きな、かつオタクに対して身になりそうな話ができるものとして各1作品ずつピックアップして紹介していきます。
アニメも声優も、これから他のオタクが無限にしゃべってくれるんだから俺はこういうのでいいんだよ。

本記事は電気通信大学声優文化研究会のマガジンへの寄稿となります。

各コンテンツと作品紹介

【海外アニメ】ウォーリー(WALL-E)

ゴミだらけになった地球を人類が捨て去り、700年が過ぎた29世紀。地球にひとり置き去りにされたゴミ処理ロボットのウォーリーは、ただひたすらゴミ集めを続ける長い年月のうちに、感情が芽生えていた。そんな地球にある日、ピカピカのロボット、イヴがやってきてウォーリーは彼女に一目惚れ。しかし、イヴはある重要な任務を背負っていて……。ロボットを主人公にしたピクサーアニメーション。監督は「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントン。

映画.com 「ウォーリー」解説より

 有名スタジオのピクサー作品の1つ。公開当時に映画館で見た時には面白かったなーで終わる程度だったけれど、いろいろなアニメや本・映画に手を出すにつれて思い返せばこの話って大分厳つい未来像を描いているよなっていうことに気づき始めて、社会人になってから定期的に見直すようになりました。

 言ってしまえば現存している人類は様々な味の流動食があり移動する椅子に乗っているだけで目の前のディスプレイや音声入力での指示で移動含めて何でも身体を動かさずにできる、ある意味楽園のような世界。だけれど機械が監視と管理をする逆転現象が起きている社会に変貌しているのを今から15年以上前に子供向けアニメ作品として打ち出しているのが何より恐ろしかった。

 こうやって昔見た作品でも思い返せばこれって…というような、歳と経験を重ねたことで見えてきたものがあるのと、言葉での表現に縛られないことをよりわかりやすく見れるのがピクサー作品でもあるので描写に注目した視聴のはじめの一歩としてもオススメです。


【本】なんやかんや日記

 現在放送中の『響け!ユーフォニアム』原作を描いている武田綾乃が連載していたエッセイをまとめて出版した一冊。
誓いのフィナーレ公開当時、ちょうど3年生編の出版時期と被っていたのもあってそこから原作を買い、社会人になってからは他の作品も読んでみたいと思っていくつか読んだ後に手に取りました。

 アニメのネタバレはされたくない、でも武田綾乃って人に興味はある。ていう人には特におすすめ。
エッセイ自体が短めの文章で多数の面白いエピソードと筆者に文章の癖を味わえて、長らく読書から離れていた人でも入りやすいっていうとっつきやすさからこのエッセイを挙げています。

 ライトノベルは読むきっかけはつくれるものの読んでいる人が少なく、そもそも読書自体しなくなる人が大多数です。アニメの原作を知るという入り口から様々なジャンルの文学作品を読むことで、自身の語彙の幅や数が蓄積されていくなと特に社会人になってからは実感する機会が多いです。
今ならユーフォシリーズはアニメとの違いをよりわかりやすく理解できる材料になると思うので、まずはユーフォを読むのが読書の一歩として一番お勧めです。


【ラジオ】佐久間宣行のオールナイトニッポン0

 もともと声優ラジオ(原義)としてぽじぽじやまるとめなんかは聞いていたけれど、一時期あったけやき坂(今の日向坂)を追ってたところから俺オードリーのこと好きだったもんな…てことを思い出してANNを聞くようになって、そこから手を出した番組の一つです。

 なんだかんだですごいのは40代後半でもコンスタントに新しいカルチャーコンテンツを取り込んでいるところ。
今週の面白かったエンタメ と称して映画・ドラマ・演劇…と幅広いコンテンツを(付き合いもあるとはいえ)しっかり見たうえで数分喋れるぐらいの感想を出力しているのは一朝一夕じゃ身につかないものでもあるし、個人的にはオタクとして最低限これぐらいの抽出能力を持っておかないといけないなと自戒をする時間にもなってます。

 最近の中でも春とヒコーキがゲストの回はネットのみんなが好きそうなノリなので手始めに聞くならこの回がおすすめです。ネットミームに疎い佐久間さんを見てフル勃起で煽るぐんぴぃは一生聞いてられる面白さがあります。


【映画】街の上で

「愛がなんだ」の今泉力哉監督が、下北沢を舞台に1人の青年と4人の女性たちの出会いをオリジナル脚本で描いた恋愛群像劇。下北沢の古着屋で働く青年・荒川青は、たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったりしながら、基本的にひとりで行動している。生活圏は異常なほどに狭く、行動範囲も下北沢を出ることはない。そんな彼のもとに、自主映画への出演依頼という非日常的な出来事が舞い込む。「愛がなんだ」にも出演した若葉竜也が単独初主演を務め、「少女邂逅」の穂志もえか、「十二人の死にたい子どもたち」の古川琴音、「お嬢ちゃん」の萩原みのり、「ミスミソウ」の中田青渚が4人のヒロインを演じる。成田凌が友情出演。

映画.com「街の上で」解説より

 定期的に映画館に行く習慣は小さいころからあって、邦画洋画・ジャンル問わず様々な作品を見てきましたがコイツだけは特段に他人に話すときに温度とボルテージが上がるのを自覚するぐらいにはいい映画。

 実は『からかい上手の高木さん』のドラマと映画の監督をしている人が脚本と監督をしています。実写化には基本難色を示すタイプですが、今泉力哉、この人がやるなら確実にいい恋愛模様を見せられると自信をもって言えるし高木さんのドラマも実写でやるからこその良さがしっかりとあります。
今泉作品の特徴的なところは邦画によくイメージされる喚き泣きや新喜劇のようなコメディとかはなく、リアリティという言い方よりも生っぽいと言う方が質感が合うほど人間が喋っていると感じさせる会話劇の湿度は国内で見てもこの人ぐらいしか撮れる人はいないよ、というぐらい。この映画の中盤である、主人公の荒川青と城定イハという女の子が2人きりで会話するシーンはその代表格です。

 それが下の動画の0:27以降の会話シーンで、見た人満場一致の男が狂わされること間違いない一幕になっているので、萌え女大好き小僧さん(ラジオネーム)とかはこれを楽しみに見てほしいです。現在はNetflix,U-NEXTで配信されてます。


終わりに

 学生時代は声優さんのイベントに行くこととアニメを見ることにすべてを賭けていた生き方でした。そんな中でも坂道アイドルや深夜ラジオ、ノンジャンルでの作品視聴で視野が広がり、そのコンテンツがきっかけで仲良くなって普通の友達として今でも飲みに行くような仲になる、なんてことも多々ありました。
あんまり人との関りが得意じゃなかった自分でも、フックとなるコンテンツがあるおかげでコミュニケーションのトライアンドエラーをできる機会を作りやすくなったり、そこから自省できるほどの知識の蓄積と客観視出来る視座を得られたので己の成長という意味でも大きな要因となっています。

 みなさんも最近面白かったものについて、誰かに話すのでもいいしnoteやブログでなくともtwitterでの一言でも感想を投稿したりしていくのはオススメしたいです。感じたことを第三者に見せるのは現代で最も重要な自己表現且つ制作者に対する還元になってくると思います。
ちなみに、最近面白かったエンタメは『東京ホテイソン オフィシャルチャンネル』です。


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