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イギリスは、2024.7.4 政権をとった労働党も、すでに性自認至上主義から舵をきっている。

2024.6.27 党首討論

🟣イギリス新首相の労働党キア・スターマー氏の発言

① 女性専用の空間を守ることは重要
② イギリスでは既にZ 世代でもトランスジェンダーの法的な性別変更には慎重な意見の方が多い
③ 当り前だけど、トランス女性は身体男性だというのは事実であって侮辱ではない。

🟢以下は選挙報道要旨

2024.7.4に投開票が行われたイギリス下院の総選挙。スナク首相率いる保守党 345議席→121議席と大敗、スターマー党首率いる労働党が206議席→412議席で、650の内の単独過半数を獲得し圧勝、14年ぶりの政権交代。
-労働党の主な公約は、インフレ抑制、経済安定、密入国組織の取り締まり、医療制度と教育の拡充など。ウクライナ支援はこれまで通り。小選挙区制のため、労働党の大勝となっているが、得票率で見ると、さほど伸びてはいない。労働党が期待されたというより、保守党が拒否されたというのが実情だろう。保守党にはEU に戻る、戻らないの2つの勢力があり股裂きだとの報道もあり。
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得票率は、保守党が減っただけ。イギリスはすべてが選挙区だから、下記の得票率とは比例しない議席となる。むしろ前回がEU離脱を方針とした保守党が勝ち過ぎだったものでもある。
2010年 労働党29.0%、保守党36.1%、自由民主党 23.0% -政権は保守党が自由君主と連立して握る。
2014年 労働党33.8%、保守党23.7%、自由民主党 12.2% -政権は保守党
2016.6 EU 離脱の国民投票 51.9%で離脱決定、2020.1.31に離脱
2019年 労働党32.1%、保守党 43.6%、自由民主党 11.6% -政権は保守党
2024年 労働党33.8%、保守党 23.7%、自由民主党 12.2% ー

 イギリスでは、政権が労働党に移ったことにより、保守党政権で2022 年4月以来、性自認至上主義から180 度舵を切ってきた方針が変わるだろうか。いや、変わらないだろう。
 イギリスは、コモンセンス・世間知で政策を定めるので、ドイツが時のイデオロギーで政策を定めるのとは異なる。コモンセンスが回復されてきたと見られる。

🟣イギリスが舵を切った経過概略

 冒頭のイギリス新首相キア・スターマー氏の発言は、既に明らかになっていた下記の経緯の上でのものであろう。

① 2022.4.6、「性自認」概念の法令扱いにつき先行していたイギリスで、ボリス・ジョンソン首相は、トランスジェンダー女性は女子スポーツ競技に出場するべきではない、病院や刑務所、着替える場所などでも、女性専用の場所が必要だと発言
https://note.com/sws_jp/n/na86b9f6ce11b

② 2022年8月 イギリス・イングランドの唯一のクリニック タビストック・クリニック研究所の問題
https://note.com/f_overseas_info/n/n92bb35b1591d
https://what-is-trans.hacca.jp/3118/
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/5c7e10e686bcbf81ca25df254bf1b25c777049c5

③ イギリス司法長官 スエラ・ブレイバーマンの声明"性別変更を理由とする差別を受けない権利は、異性のために用意された施設にアクセスする権利とは別物である"(2022年8月10日)
https://note.com/sws_jp/n/n4ebaa1d5b317

④ 2024年3月4日 WPATHファイルの流出
-世界中のトランスジェンダー医療に大きな影響力を持つWPATHの内部資料と動画がリークされた。WPATHが社会的に最も弱い立場にある人々を対象に、非科学的かつ非倫理的な規制のない実験を行っていることが明らかになった。

⑤ 2024年4月15日 イギリスでは4月10日、18歳未満に提供するジェンダー(性自認)関連治療についての「キャス報告書」388 ページが出た。
ジェンダー治療分野における研究不足が、国内の子供のニーズに応えられない結果になっていた。国民保健サービス(NHS)イングランドは10日、18歳未満に提供するジェンダー関連治療についての報告書を発表、不十分な研究「非常に乏しい」科学的根拠によるケアを行っており、子供たちが必要とすることに「十分応えてこなかった」と指摘した。キャス医師はBBCのラジオ番組で、現場の臨床医たちはジェンダー関連治療について「ガイダンスも科学的証拠も訓練もない」状態にあることを懸念していると語った。さらに、ジェンダーにまつわる「有害な」議論が、専門家によるオープンな議論を妨げていると指摘。子供や若者向けのジェンダー・サービスの運営について、32の改善点を勧告。NHSイングランドは、改善のために著しい進展を実現していると述べた。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cmj6evd0m77o

※これらは、日本では「ジェンダー医療研究会」のnoteに実に詳しく記載してあります。
急ぎでの様々な翻訳活動などなど、深く敬服します。
https://note.com/room_of_jegma

すなわち、イギリス労働党も既に舵を切っている。

2024.6.27の党首討論のなかで、争点として税金や移民、ジェンダー、ブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)などある中で議論され、保守党と同様の考えであり、このことは政党間の争いではなくなったのである。
今後、揺れはあろうが、方向性は変わらない。早期に、診断書と2年間の生活、宣言で法的性別が変更される制度がなくなることを祈る。
ちなみに、イギリス共産党もとうに態度を明確にしている。
https://note.com/sws_jp/n/nec62382251f5


冒頭の2024.6.27党首討論における、イギリス新首相の労働党キア・スターマー氏の発
言は下記にある。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cxw2lr9l8geo
https://sex-matters.org/posts/updates/new-poll-finds-voters-want-to-make-the-equality-act-clear/#header-nav
https://www.thetimes.co.uk/article/keir-starmer-woman-adult-female-trans-gender-identity-policy-labour-2023-bj6mdx8zf


以 上

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